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Blog☆HiloⅡ

日本の路地を旅する:上原 善広著

東京経済大学現代法学部教授の久保健助さんに勧められて読んでみた一冊です。

「路地」とは,「被差別」のこと。

著者が日本全国に散らばっている「路地」を訪ねた旅について綴った作品です。

被差別を最初に「路地」と呼んだのは和歌山・新宮の「路地」出身である中上健次氏だそ
うです。

今どき「被差別」があるなんて信じられないと思われる方もいらっしゃると思います。

そもそも「被差別」とは何か。

いろいろな表し方がありますが,「動物の皮を使って武具を作っていた人々が住む地区」。

私はそのように把握していました。

しかし,この本を読んでみて,そんな単純なことではないことを知りました。

路地には「太鼓」や「剥製」作りの職人,芸人なども住んでいたんですね。

周防猿回しもその芸人がルーツだそうです。

「被差別」に住む人々については,「えた」,「」,「かわた」などという呼び方があることは知っていましたが,職業ごとに区分けされていることも初めて知りました。

そうした高い技術を持った人々が差別を受けてきたことには少し違和感を感じました。

その理由はなんなのか?

神社の「キヨメ」だって立派な仕事ですよね。

なぜ差別を受けなければならなかったのか?

それだけ奥が深い問題なんですよね。

他の角度からも見てみたいと思います。

コメント一覧

Hilo
http://blog.goo.ne.jp/je1ttr2002
マハロパパ さん
東京ではすべて過去のことで,言葉さえ死語になっているかもしれません。
しかし,今でも結婚に際してストップがかかる地方があるのも事実のようです。
憲法,そして人権を考えるうえで,学校できちんと教えていかなければならないことだと思います。
たとえ過去のことであっても事実として。
マハロパパ
知ってる人は知ってるし、知らない人は知らないようです。(当の本人さえ知らずに育った場合もあるそうですから。)
知ってる人でも、それについてどう思っているか、人それぞれのようです。
私はこの問題をこれ以上掘り返す気にはなりませんが、ランク付けしたがる人間の心理には興味ありますね。
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