九州新幹線(博多⇔鹿児島中央)が開業前に鹿児島出張する場合は、急ぐときは飛行機(福岡⇔鹿児島)を利用した。(交通費は会社負担だし)国内短距離路線なので、プロペラ機のYS-11が就航していた。座席は2+2の単通路です。荷物入れは蓋がなく、電車の棚のような作りなので大きな荷物は置けません。プロペラの高速回転の音が響き、乗り心地は決していいとはいえませし、気流の乱れがあるとふらふらと飛ぶ感じがしました。しかし、この「飛んでるぞ」という感覚があるのは個人的には好きです。
戦後初の日本での設計・製造の航空機ということで、頑丈な設計と作りとなっていました。といっても、どうても飛行機事故というのは起こりえます。(もちろん無い方がいいのだが)機体の故障に加え、パイロットエラーによるものも起こっています。まだ油圧制御が無かった時代なので、ワイヤーによる人力制御を行っており操縦には力がいりました。
【YS-11略歴】
1962年 試作1号機名古屋空港で初飛行
1964年 運輸省航空局型式認定取得
1965年 路線就航
1966年 全日空機が松山空港で着陸に失敗し海中に転落事故、当時はボイスレコーダー・フライトレコーダーの搭載が無く、全員死亡のため原因不明
1969年 全日空機が淡路島上空で、読売新聞社のビーチクラフト機と空中接触(全員無事)
同 全日空機宮崎空港でオーバーラン事故(重軽傷者あり)
1970年 中華航空(台湾)が台湾で墜落事故(死傷者あり)
1971年 東亜国内航空(TDA)が函館で墜落事故(全員死亡)
1972年 182機で製造中止
1976年 オリンピック航空機(ギリシャ)墜落事故(全員死亡)
1977年 全日空機が伊豆大島でオーバーラン(負傷者あり)
1979年 東亜国内航空(TDA)、羽田で左後輪が出ないため胴体着陸(着陸成功)
1982年 リーブ・アリューシャン航空がアラスカでエンジン停止のため不時着(着陸成功)
1983年 日本近距離航空が中標津空港で着陸失敗(負傷者あり)
1988年 東亜国内航空 米子空港でオーバーラン(負傷者あり)
2006年9月26日 N村、日本エアコミューター(JAC)便で福岡⇒鹿児島便に搭乗、記念の搭乗証明書を貰う。
2006年9月30日 定期便ラストフライト
その後、自衛隊では2021年まで使用されました。
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