大手新聞社のグループ子会社の1つを解散し、清算することになった。
会社をたたむ筈の手続きを担うために総務部長のに抜擢されたのは、なんの知識も経験ない主人公の畑井。
知識も経験もない彼がなぜ選ばれたのか?
そして、清算手続き中に消えてしまう2億円が入った通帳と主人公の相方。
2億円はどこにいった?何で通帳が消えたのか。
2億円の通帳が消えてからが本番のホワイダニットのミステリーです。
はじめの会社の解散手続きあたりは、正直、淡々と粛々と話が続くので、何か退屈感があったのですが、2億円の通帳が消えてから次々に事件が起こり目まぐるしくなってきて、その辺りからは、これどうなるの?感が楽しかったです。
ただ、あまりにも話が広がり過ぎて、これ本当にまとまる?とは思いましたが、納得するかどうかは別として、こういうまとめ方もありなのかな?とは思いました。
とか言いつつ、私はいろいろモヤッとしたかなぁ。
ミステリーのルールっていうのはよくわかっていないのですが、この程度のネタバレなら大丈夫だと思うのですが、全ての謎の解がないんじゃないか?あるいは中途半端じゃないかとは思います。
しかし、リアルな面でいけば、謎は謎のまま終わることもあるし、そもそも問題自体は解決されることがなかったりするし、本作品は本作品でこういうものなのかもなと思ってます。
なるべくネタバレなしで感想を書くのは難しいなと思いつつも、私がこの本を読んだ感想は、モヤッとボールを投げたい、でも確かに途中は楽しかった…
この2つの感情が入り乱れる、そんな作品だったと思います。
何か気持ちが「清算できないような…」
リアルな会社の清算手続きもそんなものなのかもしれませんね。
※ブクログに掲載した感想を転載しております
清算手続き中のトラブルを描いた作品です。
今思い返してみてもモヤッと感はあるものの、2億円が消えてからが面白かったなと思います。
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