ロックバンド活動を続けるためと割り切って働くサラリーマンの勇吉(35)は、会社のとある統括リーダーに任命される。
その任務がなんの生産性があるのか良くわからないクソゲーみたいな内容。
上司の圧力や残業で疲弊していく勇吉は、このクソゲーをクリアすべく仲間たちと奔走する。
これはサラリーマン全てに捧げた鎮魂歌なのかもしれない。
はじめは、勤め人の中間管理職あるあるのリアルしんどさを思い出させられるほどの内容で、数年前を思い出してしんどかったです。
うわぁ~これは本当に辛いなと。
でも、一生懸命頑張っていたらそのうち仲間もできるかもしれない。
決して辛くても理解してくれて一緒に頑張ってくれる仲間がいれば乗り越えられることもあるかもしれない。
ご都合主義と言われればそれまでですが、サラリーマンは辛いよ。でも、辛いばかりじゃない。
何よりもあなたにはしんどくて、クソゲーかもしれないけど、毎日繫がっていられる会社があるじゃないの、今いる会社に夢も将来の希望もないかもしれませんが、働けるということそれ自体だけで希望を持てることだってある。
だって、あんなに嫌で辞めた仕事、もう2度と仕事をしたくないって言ってやめたって、1ヶ月もすれば、働きたくてウズウズすることもあるじゃない?
実は、仕事をしている、社会につながっている。生活するためだけじゃなくて、満員電車で押しつぶされながら会社に行く、ただそれだけで満たされている部分もあるということがあるかもしれません。
そんなことを感じるエピソードもあり、満員電車に揺られながら号泣しながら読んだ箇所もあり、最後はスッキリしたそんな作品です。
せっかくいくなら楽しい職場
仕事はやりたいことじゃないかもしれない、毎日行きたくないと思うし、お客に怒られるなとか、上司に怒られるなとかあって眠れない夜を過ごすかもしれない。
でも、せっかくいくなら楽しい職場が良いなと思いましたし、そんな職場に変えるのは会社や上司ではなく、本作品を読んだ私やあなたかもしれませんね。
あと有吉達が活動するバンドの「デスペラーズ」の作った歌のタイトルや内容が面白過ぎて笑ってしまったことをお伝えしたいと思います。
※ブクログに掲載した感想を転載しております
仕事のためには生きていないという意味を考えると、仕事で死ぬなんて馬鹿らしいということなんだろうなと今になって思います。
仕事とプライベートは別なんですが、仕事とブライべートはどっちも自分の生活なんだなと思うし、どっちが大事かと言えばどっちも大事。
でも、死ぬほど仕事しても良いですが、死ぬ思いをしてするのは仕事じゃない。
やりたいことばかりができるものではないけれど、職場は楽しくできるでしょ?
そんなことが詰まっているように改めて感じた作品です。
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