自燈明・法燈明の考察

平和という事への思い①

 今日は週末、明日は土日でお休みです。もう在宅勤務も一年以上に渡っていて、今の職場には自分の机が無くなりました。これは何も私だけではなく、在宅勤務でも仕事が回せる事が出来る様になったので、会社としてコスト削減の意味からも、社員の個人の机を無くしてフリーアドレスのオフィスにするそうです。

 思えば昨年の2月から、新型コロナ禍により在宅勤務に切り替わり、交通費も実費支給になって、家に籠もりながらバソコン相手に仕事して、街を出歩くにもマスクは必ず持ち歩き、消毒用アルコールで事あるたびに手をこするなんて、世の中も大分変化してしまいました。飲食店に入ればアクリル板でしきられて、客が帰ったあと、店員が一生懸命にアルコール消毒している姿を見て、違和感を感じなくなった自分が存在します。

 思えば私が子供の頃に過ごした社会とは、何か大きく様変わりをしてしまいましたね。

 さて今日のお題です。前の記事にも書きましたが、私は日本が変わるべき時代に来ている事を感じつつも、いまの日本人にはまだまだ難しい事が山程あると感じています。やはり国という事、そしてその国の自主独立という事を、日本の人々が意識しないと、結果としてこの国はアメリカを始めとする大国の思惑に振り回されるだけでは無いでしょうか。そしてそれを阻害している象徴が、憲法九条だと思うのです。

 以前にあるジャーナリスト(60代左系)の勉強会に参加をした時に、その人は「全ての問題は、この日本国憲法があれば解決出来る!」なんて豪語していて、九条についても人類の平和への指標である、なんて事も言っていました。恐らくこんな考え方の護憲リベラルは日本の中には多いのではないでしょうか。

 私は思います。夕方には嫁と近所のスーパーマーケットへ買い物によく出かけますが、そこには様々な食料品が溢れ、中には家族で買い物に来ている人たちもいます。そんな光景を見るたびに、やはり今の日本はまだまだ平和なんだなと感じます。世界には食料を安定供給されない地域、また入手が困難な地域等、多くある中で、これだけ毎日食糧などが安定供給されているのはその証だと思うのです。

 要は私達日本人が享受しているものは、まだまだ人類社会の中では恵まれているという事です。いや確かに明日食べる食料もなく、明日をどうやって生きていこうと悩んでいる人達が、この日本の中にも多くいるのは知っています。でも国全体を通してみれば、まだまだ平和であると私は思うのです。

 私は国の軍事オプションについて、前向きな発言を行いますが、その事でネトウヨとか思われる人も多くいるようです。しかし本音で言えば人類には軍事オプションは不要だし、出来れば今の人類社会が考えている様な国家なんていうのも無いほうが良いと思うのです。

 しかしそうは言っても、未だ人類社会というのは未成熟でもあり、世界は「国家」という単位で成り立っています。そして日本では「国際連合」なんて造語を使い理解されていますが、元の言葉は「United Nations(直訳:連合国)」であり、この枠組みは第二次世界大戦当時の連合国なのです。これは先の大戦で出来た国家の緩やかな連合体である事を示していて、そこには敵国条項や国家間の戦争行為も認めています。

 要は大戦時代に出来た連合体なので、国同士、殺し合いを認めているのが今の人類社会なのです。出来れば戦争の無い社会になって欲しい、そして日本もその平和にリーダーシップが取れる国であってほしい。そう思うのですが、その前にまずはこの認識をしっかりと持ち合わせなければなりません。しかしこの点が、今の日本人にはこの意識が大きく欠落しています。

 基本的に各国では、軍人に対してある一定のリスペクトの感情を国民は持ち合わせています。(一部の発展途上国では軍事独裁等により、逆に憎悪をされてもいますが)この理由は国が自主独立している背景に、この軍事オプションがあり、それに取り組んでいる組織であるからだと聞いた事があります。永世中立国のスイスは平和な国家だと言われていますが、そこには国民皆兵制度があり、ある特定の国に依存しないかわり、国民がその自主独立を維持するという文化が基礎にあり、この制度が出来ています。
 また世界の外交戦略には現在も軍事オプションはついて回っていて、その事から各国の大使館には「駐在武官」というものも存在しています。

 何故軍事オプションについて取り上げたのか。それは国の持つ「国家の安全保障の姿勢」というのが端的に表れる部分と私は考えているからです。では果たして日本はこの軍事オプションについて、一体どの様に考えているでしょうか。そこを考えてみると、日本という国が如何に「国」という姿を認識していないのか、また「安全保障問題」という事が理解出来ていないか、よく理解できると思います。

 このままでは、この日本は先々の時代、どの様な事態に巻き込まれてしまうのでしょうか。

 私は「平和」を語る上で、こういった事に対して理解と認識を深めて行かない限り、平和を維持する事は大変困難になると考えています。だからこの辺りについても、これからも私なりに思索は続けていきたいと思います。

(続く)

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