先日の報道で、台湾有事の時に先島諸島の避難民4300人をを長崎県が受け入れるという記事がありました。
確かにこの記事には唐突感がありました。また別の話ですが、先日、法務省が省令として5月から以下の事を決めました。
これは国際結婚の際、国籍欄に地域名も記載する事が出来るというもので、今まで台湾の人は「中国」としか記載できませんでしたが、今年の5月からは「台湾」と記載が可能になります。
これらを見ていると、前々から言われている台湾有事というのが、現実的に近いのでは無いかという話題は確かにうなづけるものだと思います。Youtubeでも以下の動画があったりします。
確かにアメリカでトランプ大統領が就任し、中国に対し高い関税をかける事や、国務省のホームページで「台湾独立不支持」の文言を削除したりする事で、米中関係で緊張感は高まってきています。
しかし一方、日本では岩屋外務大臣が中国への訪日中国人査証緩和措置で中国富裕層に対して10年観光ビザ新設し、石破総理も中国の習近平主席の国賓待遇の招待についても、話題としては新しいものです。また石破総理がアメリカのトランプ大統領との首脳会談後、記者会見での醜態も話題になっていたりします。また経団連会長などは先日(2月17日)に北京を訪問、中国副首相と会見し、中国側との間で安全にビジネスを行えるように要望したという報道もありました。
これら報道を見ていると、日本政府は一体どの方向に向いて外交を行っているのか、大いに疑問が湧いてきたりするのです。
日本政府はアメリカと同盟関係にある中で、この米中間の緊張が高まる中で、どの様な立ち位置を取るつもりなのか。果たして石破総理の頭の中はどんな考えなのでしょうか。
この様な時にふと私は過去の日本の総理大臣で、あるお二方の事を思い出しました、
一人は村山富市総理大臣。この人は「自社さ連立政権」の時、日本社会党委員長として総理大臣になった人物です。在任期間は1994年6月から1996年1月までの一年半ほどの期間でしたが、この期間中に「阪神淡路大震災」が発生、この時、総理大臣をしていた村山氏ですが震災を朝起きたテレビの報道で知ったという話で、日本政府の初動の遅さで批判をされて大きく支持率を下落させました。
二人目は鳩山由紀夫総理大臣。この人は民主党政権時代に総理大臣になった人で、在任期間は2009年9月から2010年6月という短命政権でした。2009年7月に沖縄の普天間基地移設問題で県外移設について発言し、それが原因で様々な批判を受け、2010年4月の核安全保障サミットではオバマ(当時)アメリカ大統領との会談を再三要請しましたが拒否されました。
何故このお二方の事を思い出したかと言えば、鳩山氏が後に週刊誌プレイボーイでの対談の中で「本来なら首相を支えるべき官僚たちが、現実には県外移設を妨害していた」と発言をしました。簡単に言えば官僚からスポイルされていたのでしょう。これは先の村山富市総理にしても同様だったのではないでしょうか。阪神淡路大震災はとても大きな災害でもあるので、初報連絡が直ぐに入っても良さそうな事なのですが、実際に総理大臣は、朝起きてからテレビ報道でこの大災害を知ったという事は、総理官邸は現実的に機能していなかった事が伺えます。これも社会党委員長の総理大臣としてスポイルされていた可能性があったのでは無いかと思うのです。
石破総理についても、先日記者会見の発言で「世の中の人が何を考えているのかっていうのが、総理大臣をやっていると段々わからなくなってきています」と発言し、これはネットを中心に大炎上していましたが、アメリカのトランプ大統領の首脳会談の言動を見ても、また様々な答弁を見ていると、やはり総理官邸を始めとした官僚からソッポ向かれている可能性があるのではないでしょうか。
結果、本人は一生懸命と中国寄りの行動をとり続けていますが、実際に日本の官僚機構を中心として国の動きはアメリカのオーダーのもと、淡々と「台湾有事」に対して備えを進めている。そんな事ではないかと感じています。
日本という国は自国の安全保障をアメリカ軍に依存しています。これは日米安全保障条約を根拠にしていますが、それを運用として担っているのがアメリカ太平洋軍をトップとした日米合同委員会です。ここでは日本の省庁の局長クラスが参加して定期的にアメリカと情報交換を行っています。まあ情報交換と言っても実質的にはアメリカからのオーダーが出されているのでしょう。その様な国が先の台湾有事の際、避難民の移送計画を立案したり、戸籍でも地域を記載する事を可能にした事も、そのような事が表出した動きでは無いかと私は感じています。
はてさて、この2025年。日本はどの様な事に巻き込まれてしまうのか、大いに気になるところです。