本山担当の思い出について書いてみます。
前回は正本堂内の任務の事について書いてみましたが、本山担当では輸送センターで「着山報告」というのがあります。これは輸送担当創価班が、宿坊まで登山者を引率した後、本山担当の中に組み込まれ、主に正本堂前庭の整理誘導を担当するのですが、その前に輸送センターという場所に来て、第四部長・第十班長の前で、輸送方面、人数、そして事故の有無を報告するのです。
この際に、これは第四部長の考え方にもよるのですが、ある意味で「理不尽」とも言えるやり取りが行われます。これは創価班的には「油断している命を切る」という意味合いがあると言われていましたが、私自身も輸送担当を数回やっている中で見聞きした話を紹介します。(因みに私の本山担当グループの第四部長は、その事についての最右翼とも言われていました)
◆山門の瓦の枚数
これはあるグループの第十班長が、着山報告に来た輸送担当に聞いていたと言われていますが、昔からよくある話でした。ある第十班長は、普通の声、普通の顔で質問します。質問する相手はランダムに指名されます。
「君!山門の瓦の枚数を言ってみろ!」
こんな事を聞かれても、大石寺の山門の瓦の枚数なんて、どこからも教えて貰っていないので、その輸送担当者は大きく元気一杯に答えます。
「申し訳ありません、判りません!!」
すると第十班長が急に鬼の形相となりデカい声で。怒鳴りつけます。
「君はそんな事も知らないで、この総本山に会員を輸送してきたのか!!そんな事で大事な会員を守る事ができるのか!!」
輸送担当でこなれた人ならば、それほど動じませんが、まだ間もないメンバーであれば顔面蒼白になり、上ずった声で答えます。
「申し訳ありません!」
このあと、第四部長が「まあまあ」という形で話を始め、大石寺の状況等を交えて激励をするのですが「質の悪い」第四部長の場合、ここで更に追い詰めたりするケースもあった様です。「君みたいな惰弱な命では、この総本山では会員を守れるわけないだろ!!」なんて感じにです。
◆副会長の名前を言ってみろ
これは別の輸送担当から聞いた話ですが、第四部長から「副会長の名前を全員言ってみろ!」みたいな指摘もあったそうですが、さすがに私が本山担当していた時には、既に「副会長量産体制」だったので無理があったと思います。
でもこれで真面目に怒鳴られたメンバーも居たりしましたから、質の悪いジョークとしか言いようがありませんね。
本山担当のメンバーは、何か輸送のメンバーを下に見る傾向がありましたが、以前にも少し書いたように、私の経験では、実は本山担当よりも輸送の方が、場所が常に移動するので、引率とは言ってもかなりキツイ役割だと言っても良いと思いますが、そのメンバーに対して「惰弱な命を切る」というのが、私にはよく理解できませんでした。
次の回では、本山担当終了時に行われる「全国創価班総会」について書いてみます。