自燈明・法燈明の考察

この世界は何気に狂い始めていないか

 今年も早いもので11月になりました。

 近年、ニュースなどを見ていると強く感じる事があります。それは「この世界の狂いっぷり」です。今年の初め、ロシアはウクライナに侵攻をしました。当初は約1か月で終わると言う予測もされていましたが、未だロシアとウクライナの間では戦争状態が続いていて、終わりが見えない状況です。

 このウクライナとロシアの紛争を切っ掛けにして、世界では半導体が不足しはじめ、いま私たちの生活の随所に影響が出て来ているのは周知の事実です。また穀物関係にしても不足していると言われています。

 その他、極東アジアに於いても中国の出方が注視されています。
 日本ではあまり報道されていませんが、中国国内の景気はけしていい方ではありません。景気が悪化すると、その先にあるのは「国家が行う最大の公共事業」である戦争です。これは歴史を見れば明らかです。先日、中国では第二十回党大会の席上、前国家主席である胡錦涛氏が強制退場させられたのは有名な話です。習近平独裁体制が確立された中国国内では一体なにが起きているのでしょうか。

 何も戦争が起きるのは、日本の防衛費が上がるとか、憲法九条に対する異論が出たからではないのです。

 またこの事と関係しているか解りませんが、ここ最近では北朝鮮がしきりにミサイルを発射しています。日本では「Jアラート」の事が話題に乗っていますが、北朝鮮のミサイル発射は日本に向けられたものではなく、アメリカに対する北朝鮮からのメッセージだと私は思うのです。でもアメリカは対話の門戸を開こうとは、今のところしていません。

 国内に眼を向けると、昨今の急激な円安で物価の上昇が止まりません。国民の所得が上がらない中、出てくる話は増税の話一辺倒。これは恐らく政府や霞が関の思惑があっての事だと思います。国民に対するジャブ打ちなんでしょうね。恐らくこの先には、相次ぐ大増税を決行する思惑があるのでしょう。しかし収入が上がらない中、増税を強行された場合、国民の生活はどうなっていくのでしょうか。日本人は「政治的にシラケ」をしていますが、この「政治的にシラケ」とは、結果として政府与党に賛成票を投じていると変わらないのですが、どれだけの国民がそれを認識しているのでしょう。

 年金にしても65歳まで徴収を延長する話も出ています。安倍元総理は「一億総活躍社会」なんて事をぶち上げていましたが、国内には60歳以上の高齢者に雇用はあるのでしょうか。このままで行けば私達が「老後のため」と貯金した資金も吸い上げられるのは必至です。

 また日本の防衛費も上昇していますが、そこでは「核シェアリング」とか「巡航ミサイルの装備」という話も出ています。そもそも核兵器とは「政治的な色彩が強い兵器」ですが、果たしてアメリカの核兵器をシェアリングなんて言っても、それはあくまでもアメリカの国益の延長線上の話であって、真に日本の国益になるものではありません。巡行ミサイルにしても、所有したからといって、法律的に単なる行政官という立場の自衛隊が、それを有効活用できるのでしょうか。

 いや、そもそも今の政治家の中で、戦争状態に突入した場合、厳しい選択と命令を決断できる政治家がいるのでしょうか。

 私はそんな政治家は、今の日本には居ないと思います。だって新型コロナ対策の一連の政府の動きを見ていれば、この国の政治家の中に「国家安全保障」という意識が如何に欠落しているのか、明白になったではありませんか。

 つらつら書きましたが、ここ近年になって人類社会は狂い始めていると感じています。中には「最悪だからこそ、ポジティブに明るい未来を信じよう」という言葉もありますが、どうも私はそういった観点で物事を見る事が出来ないのです。果たしてこれから明年、更にそれ以降の世界はどの様な姿を現すのでしょうか。

 一人ひとりが生き残りを真剣に考えなければいけない世界が来ない事を祈るばかりです。


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コメント一覧

jitou_houtou
 コメント拝見しましたが、現代の人類社会の状況を「鎌倉時代の仏教」という枠組みだけで論じても、あまり意味がないと最近の私は考えているのです。それではあまりに視野狭窄にもなるのではありませんか?
令和の法華衆
久しぶりにブログを載せたが、貴殿の信仰歴からくる話題が無いのはサイレントウォッチャーからすると物足りなさが感じるのだが・・・

・・・貴殿の指摘は最もであるがつまるところ、日蓮大聖人が立正安国論で記述された三災が眼前と明確に現じているのは、やはり仏法内の争いが一切衆生の生命を混濁させている要因だと感ずる。

そのターニングポイントとなったのは1990年だと吾人は考える。
そう、僧俗和合が完全に事切れたあの年だ。

その前年1989年にはベルリンの壁が崩壊したり、ソビエトが解体したり、世界各国のリーダーが世界平和を目指して劇的に足並みを揃えた年だった。

しかし1990年になると一転し、国内ではバブルが弾け、日本経済の長い没落が開始され今の恒常的な円安を招いている。
21世紀の世界を見渡しても顕著に好戦的なリーダーが地球を支配し始めている。

ロシアはウクライナと戦争を始めてしまい、中国の覇道、北朝鮮の暴発など一旦、火蓋が切られれば貴殿が言う「生き残り」さえ、不可能な局面を招きつつある。

これは「仏法内の争い」がかの組織内でも起きている明確な現証だと直感しているがいかに?
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