ここ近年、多くの野生動物が山から住宅街にまで下りてきている。クマ、シカ、イノシシ、サルなど野生動物と上手く共存していた昔の時代はどこにいってしまったのか、今は人々の生活を脅かす存在になっているのだ。農業、林業において野生動物(特にシカ)の被害は年々増加しており、農家や林家の方々が頭を悩ましている問題の一つだ。
その一方でシカは、時には人の心を癒す「可愛い」動物でもある。動物園で飼育されているシカは飼育員の手によって、大事に育てられている。奈良県でのとある地区では、シカは「神の使い」ということで昔から大事されてきた動物だ。様々な業界の視点によってシカは神の遣いにもなればガイジとも言われる動物である。
ただ、これだけは言えると思う。獣害と言われようが神の遣いと言われようが、シカは私達と同じ「命を授かった、かしこい生き物」だということだ。
農地や林地を荒らしてしまい人々の生活を脅かすことが頻繁に起きてしまう以上、駆除していく他ない。駆除するだけではない、きちんと1頭1頭のシカの命を頂くことに我々が感謝し、ジビエやシカの皮を革製品(財布やキーケースなど)として生まれ変わらせることで、シカと常に寄り添い供養し続けながら、私達は生きていくのではないだろうか。
誰だってシカを殺したくて殺しているのではない。動物の命の重みを理解しつつも、それでも私達、人が生きていくために猟師の皆様の存在があるのだから。
近年、猟師として活躍している女性もいる。後継者育成が急務となっている猟師だが、猟銃を安全に扱えるようになり事故を防ぐことを重要視しているとのこと。
様々な思いを抱えながら、今日も森に入り狩猟をする。
【神の使いか害獣か】
【19歳女性猟師】
【看護師から狩猟の世界へ】
【岩手県 女性猟師】
【2児の母は獣害から町を守る猟師】