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ルコウソウ

2006-08-11 09:52:48 | Weblog
 ルコウソウ 編集 | 削除
 今日の花「ルコウソウ」。
 

 
ヒルガオ科。つる性一年草。

本来多年草の性質をもちますが、
耐寒性に乏しいので、日本の園芸上は一年草扱いです。

原産地は、熱帯アメリカや熱帯アフリカなど。

日本への渡来は、17世紀の前半、
寛永年間(1624~1643)とされています。


つるは2メートルほどの長さになり、
良く繁茂します。

花期は、7月~10月にかけて。

直径2センチほどの花は、かわいい星形で、
キャンディーやコンペイトウのような雰囲気。

花色は、白、赤、ピンク、朱色など。


葉は、細かく糸状に裂けています。

さらさら、ふわふわとした羽毛っぽいですが、
とにかくよく茂るので、グリーンのベールのようになって、
なかなかよい眺め。


この葉の形状は、
名前にあるちょっとむずかしい字「縷」の由来。

「細い糸」のことを意味します。

中国の中世(13世紀)の文献「居家必要事類全集」には、
(「お家で必要なことマニュアル」「主婦の友」みたいな感じ?)

翠縷麺(すいろうめん)という名の麺が紹介されています。


なんでも、

槐(えんじゅ)の若葉を絞った汁を小麦粉に混ぜて、
練って伸ばし、ごく細く切った麺とのこと。

ルコウソウの葉にも、ちょっと似てるんでしょうか。

語感も涼しげで、
暑い日に、つるりといただきたいような。

「流し翠縷麺」なんて、いいっすね~。


葉と花がかもし出す繊細な可愛らしさは、
「常に愛らしい」存在として、
これからも日本人に好まれていくことでしょう。



今号は、これにて「読み切り」。

明日も又、このマガジンでお会いしましょう!

美しい花と共に。


【 あ と が き 】──────────────────────

ふと気がつけば、このマガジンも、もうすぐ1年!

いや~、何とか続けておりますですよ。

それにつけても思うのは、
花の世界の奥深さ。

どんどんいもづる式に、新しい「へぇ」が出てくる出てくる。

同時に、昔見たり聞いたりしても、
イマイチぴんと来なかった文学や映画、音楽のモチーフなどが、
バッチリガッテンしたりして。

「文化の入り口」とでも、申しましょうか。

これからも、そんな「花のよろずお楽しみ」を、
幅広く探求してみたいな、と思ってます。

どうぞ、末永くご一緒に!
  「文章協力:中村クーミン
 メールマガジン『今日はこの花っ!花ことば366日の世界』
 http://www.mag2.com/m/0000170500.html」

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