題字「梨花一枝」
バラ科。落葉高木。
現在ひろく食べられている種類の原種は、
中国から日本にかけて分布しています。
原種は「ヤマナシ」と呼ばれているもの。
(「クラムボンはかぷかぷ笑ったよ・・」By宮沢賢治)
「西洋種」もあって、
「ラ・フランス」は、最近人気が急上昇しているようですね。
花期は、4月~5月にかけて。
白い5弁花を咲かせます。
実が熟し、出回るのは8~10月です。
「ナシ」の語源には、いくつか説があります。
その1
果肉が白いことから、「なかしろ(中白)」と呼ばれ、
それが転じて「ナシ」と呼ばれるようになった。
その2
味を表した言葉による説・・・
「なすみあまし(な=中、すみ=酸味、あまし=甘し)」が、
「ナシ」へ変化した。
その3
日持ちがよく、変色しないことを「なましさ」と表し、
それが転じて「ナシ」となった。
・・・どうでしょう?
「その2」は、確かにそうなんですよねー。
ナシは芯の部分に、ちょっと周りの果肉と質感が違う
ところがありまして、
(思い出して下さいませ~)
そこをかじると、結構、酸っぱいのです。。
とはいえ「無し」に通じると嫌われて、
「アリノミ」と呼ばれることもあります。
また、歌舞伎界のことを「梨園」と呼びますが、
これは、唐の玄宗皇帝が、
「梨園」のナシの花の下で、音楽や舞踏を楽しんだり教えたり
(彼自身も結構な腕前だったのですね)、
はたまた楊貴妃と芝居を楽しんだという
故事から来ているといわれています。
ちなみに、「豊水」など果皮が茶色い「赤ナシ」と、
果皮が緑の「20世紀」=「白ナシ」がありますが、
どっち派でいらっしゃいますか?
関東より北では「赤ナシ」が、
関西より南では「白ナシ」がそれぞれ優勢のようですね。
「20世紀」は、台湾で大人気とか。
かなりの高値で取引され、むこうでは「高級フルーツ」扱い。
(日本の「マスクメロン」みたいなもんでしょうか)
秋に台湾にお出かけの際は、
ぜひ、青果店やスーパーをチェックしてみて下さい。
「博愛」の花言葉どおり、
これからも、世界各地で愛され続けていくことでしょう。