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夕化粧

2006-07-28 08:09:04 | Weblog
 
オシロイバナ
 俳画 離山坊 今日の花「オシロイバナ」。花言葉「内気」
 題字「夕化粧」
オシロイバナ科。一年草または多年草
 


本来は多年草ですが、
日本の園芸上では「春まき一年草」として扱われます。

しかし、根が太く、繁殖力がとても強いので、
「野生化」しているものもみられるようです。


原産地は、メキシコ・ペルーなど、熱帯~南アメリカ。

日本への渡来は、江戸時代はじめごろ。

元禄時代(17世紀後半)の文献に、
貝原益軒が採り上げています。


草丈は、80センチ~1メートルほど。

たくさん枝分れして、こんもりした姿になり、
けっこう「木っぽい」感じ。

花期は、7~10月にかけて。
直径3センチくらいの、ラッパ状の花を咲かせます。

花びらに見えるのは、萼。
タネを包むのは、葉が変化した「苞」です。

花色(萼色・・・)は、
白、黄、ピンク、赤、オレンジ、紅色、絞りなど。

ダーツの的のように放射状に違う色が入る、
おシャレなツートンカラーもあります。


さまざまな「別名」、怒濤のラインナップは・・・

別名その1「夕化粧」

夕方開花することと、タネの「おしろい」とを架けたもの。

金化粧」「銀化粧」とも呼ばれ、
俳句の季語にもなっています。


別名その2「午後の美人」

フランスでの呼び名。
これは、「その1」と同じですね。


別名その3「吃飯花」

中国での呼び名。
ちょうど「夕ご飯の時間」に咲くから、なんでしょうね!


別名その4「Four-o’clock(午後4時)」

イギリスでの呼び名。
ちょうどこの頃から咲き始めることから。
翌朝の午前中にはしぼみます。


別名その5「marvel of Peru(ペルーの驚異)」

こちらも英名。
「ペルーから来た植物」として扱われてます。

ひと株に違う色の花を咲かせることから。

しかも「柄物」と「無地」も同居しております。

「これは一体どういうこっちゃ?」と感じるのも
無理はありません。

花色を司る遺伝子が、
とっても身軽というか、遊び心まんさいというか、

どんどんと変異するらしいのですね。

その変わり身の見事さから、
遺伝の研究にも使われているようです。

次々と姿を変えて、
昆虫を引きつけるためではないかと考えられています。

変化の激しい現代社会に、ピッタリではあ~りませんか!


いわゆる一般的な「内気」のイメージとは異なる、
アバンギャルドな一面も、持っているようです。

あっぱれ。
 
「文章協力:中村クーミン メールマガジン
『今日はこの花っ!花ことば366日の世界』
 http://www.mag2.com/m/0000170500
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松葉牡丹

2006-07-27 09:00:28 | Weblog
 
松葉牡丹
俳画 離山房 今日の花「マツバボタン」。花言葉「可憐
 題字 「有憐」
 



スベリヒユ科。多年草。

ブラジル原産です。

日本への渡来は、江戸時代の末、

万延元(1860)年 に、
使節がアメリカからタネを持ち帰ったのが最初とされています。


草丈は、10~15センチほど。

ほふく性があり、
夏花壇のグラウンドカバーに最適。

花期は、7~10月にかけて。
直径2~5センチほどの1日花を次々に咲かせます。

日の出と共に開花し、
お昼過ぎには閉じてしまいますが、

品種改良によって、夕方まで咲き続けるものも多くなっています。


花色は多彩で、白、黄、ピンク、赤、オレンジ、紅色など。

複色品種もあるようです。
中心の黄色い雄しべとのコントラストがきれい。


一重のほか、ほんとにボタンのミニチュア版の「八重咲き」も。

科が違うのに、花がソックリというのは、
なかなかおもしろいですね。


炎天下をものともしない「打たれ強さ」には、
じつは秘策がありました。

植物の葉には、
体内の水分や空気の出し入れをする器官「気孔」があります。
(「秘孔」ではナイ)


・・・ここから先は、理科の「自由研究」っぽくなりますので、
ご覚悟をっ! 
(・・・て、大したことありませんて)


植物は、体内の水分を気孔から発散させているのですが、
(これを「蒸散」といいます)、  

気孔は「光合成」の必須アイテムなので、
ふつう、開閉は光のある昼間に多く行われます。

しかしマツバボタンは、昼間は気孔を閉じて、
多肉質の葉の内部に水分を溜めこみます。

「脱水症状」を防いでいるワケですな。


そして、気温の低くなる夜に気孔を開けて、
二酸化炭素を取り込んでおいて、

日中には、気孔を開けずに光合成をするという、

一般の植物とは、逆の行動を取っています。

これは、結構な「ウルトラC級」の技。

保水力は、サボテン並とも言われ、
まさに「小さな巨人」。


「可憐」なマスクの下には、
強靱な精神力(!?)が、ありました。

第一線で活躍する、アイドルのようにも、見えますか・・・。

「文章協力:中村クーミン
 メールマガジン『今日はこの花っ!花ことば366日の世界』
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豊穣

2006-07-25 08:53:03 | Weblog
 
豊穣
  俳画 井出 離山 今日の花「インパチェンス」。花言葉「豊か
 題字 「豊穣」
 

ツリフネソウ科。1年草・多年草。


原産地は、熱帯アフリカやニューギニア島。

日本への渡来はつい最近で、
(・・・「渡来」とは言えませんな)

アフリカ産の1年草タイプは、1970年代に普及、

ニューギニア産の多年草タイプは、

1960年ごろに、
高地で原種が発見されて品種改良されたものが、
1980年代に普及しました。


どちらも、品種改良によって、
日本の気候に合うようになり、広まったようです。


草丈は、30~40センチほど。

花期は、5~10月にかけて。
直径5センチほどの花を咲かせます。

花色は、赤、ピンク、朱色、黄、白、紫などのほか、
複色もあります。

豪華な八重咲きも作り出され、人気上昇中。

「八重咲き」ならぬ「バラ咲き」と呼ばれているようです。


熱帯出身といっても、
高地や高原なので、暑さは苦手、

しかも、日陰もあまり苦にしない性質なので、

風通しと適度な保湿を心がければ、
室内でも快適に過ごせる「お座敷なじみ」のよい花。

もともとの生育環境が、
木の下、だったからなのですね。


時々戸外の空気にあててあげれば、
春から秋にかけて、次々と花を咲かせてくれます。

さらに、「ニューギニア」タイプは、
10度ほどあれば室内で冬越し可能。


日本での歴史はそれほどありませんが、

持って生まれた「豊かさ」をふりまくニューフェイスとして、

これからますます人気者になることでしょう。
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エンレイソウ

2006-07-24 19:19:32 | Weblog
 
エンレイソウ
 俳画 今日の花「エンレイソウ」。花言葉「奥ゆかしい美しさ
 題字「延寿」
 

 まれに「エンレイソウ科」として区分されることもあるようですが
一般的にはユリの仲間とされています。

北アメリカと、日本・中国など東アジアに、
40種ほど分布しています。

北海道から九州の、低山の落葉樹林下でよく見られ、
半日陰の、やや湿った場所を好みます。


草丈は、20~40センチ。

花期は、4~6月にかけて。

現在は、食用になる丸い実をつけているシーズンです。

3枚の花びらに見えるのは萼で、
色は、緑、白、褐色、エンジ色など。


いわゆる「エンレイソウ」はエンジ色、

「ミヤマ(深山)エンレイソウ」や、
「オオバナノ(大花)エンレイソウ」は、白い花です。

「オオバナノエンレイソウ」は、
北海道大学の校章のモチーフになっていますので、

ご興味ある方は「北大」のHPでご確認くださいませね。


たいへん「ごゆっくり」成長する植物で、

タネが発芽してから開花するまで、
10年近くを要します。

株そのものの寿命も長くて、50年くらいのものも。

現代のスピード化社会もなんのその、
我が道を行く生活を送っているようです。


加えて、

葉、雄しべや雌しべ、花弁(萼)など、
すべての器官が「3の倍数」で構成されている、

とっても幾何学的なお方。

トリリウム」という学名も、
ラテン語の「3」にちなんでいます。

3フェチ」とでも、言えましょうか^^;

葉・・・3枚
萼・・・3枚
雄しべ・・6本
雌しべ・・先端が3つに分れている  ・・・てな具合。

(ユリ科は、「3」が組成の基本なのだそうです)


生態と照らし合わせると、
何か哲学的な思想を持っている植物のようにも見えてきます。


名前の由来は、
根が、「延齢草根」という胃腸に効く漢方薬になることから。

とはいえ、

毒性をもつ種類の方がむしろ多くて、
本場中国でも、それほどポピュラーではないようです。

「寿命を延ばす」ほどの実効も、
定かではないようですので、

中国ご訪問の際にも、
「よっしゃー、延齢草をなにがなんでも手にいれたる」などと、

意気込む必要は、全くございません。


「奥ゆかしい美しさ」を、
見て楽しむだけで、十分でありましょう。
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ブーゲンビレア

2006-07-23 08:49:35 | Weblog
 
ブーゲンビレア
  俳画 今日の花「ブーゲンビレア」。花言葉「情熱」 題字「熱情」
  



オシロイバナ科。つる性常緑低木。

原産地は、南アメリカ。

18世紀後半、
ブラジルのリオデジャネイロでこの植物を発見したフランス人
ブーゲンヴィールさん」の名前をとって、

ブーゲンビレアとなりました。

日本への渡来は、明治時代の終わりごろとされます。



樹高は、自立する幹の部分が4~5メートルほど。

つる状の枝は、
地を這うように、10メートル以上も伸びるものもあります。


花期は、一般には5~10月にかけて。

しかし、沖縄では逆に、
10~4月にかけて見られるそうです。

本州に暮らしていると「夏の花」というイメージですが、
南国では「冬の花」。

開花に関しては、
あまり暑すぎるのは苦手なのかも知れませんね。

本州でも、温室栽培されているものは、
冬に咲かせて南国ムードを味わってもらおう、
・・・てな企画の一環となっている場合もあるようです。


花びらに見えるのは、
葉が変化した「苞(ほう)」で、

花色(=苞色)は、
紅、黄色、オレンジ、ピンク、紫、白など。

八重咲きの園芸品種もつくられています。


本当の花は、中心部分にみられる、
アイボリーのラッパ状の部分。

そう言われると、
「オシロイバナ科」にご納得いただけるのでは、ないでしょうか。


この中心の花、1~3本なんですが、

3本のものはなかなかないらしく、
見つけると幸運をつかめるとか何とか・・・。

「四つ葉のクローバー」みたいですな。

「情熱」を傾けて、探してみましょうか。
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ぺちゅにあ 

2006-07-22 09:59:35 | Weblog
 
ペチュニア
 俳画 今日の花「ペチュニア」。花言葉「あなたと一緒なら心和らぐ」
  題字「親和」
 



ナス科。一年草または多年草。

原産地は、南アメリカ。
アルゼンチン、ウルグアイ、ブラジルなど大陸南部の草原。

およそ30種ほどの原種が確認されています。

「サッカー強豪国」が、ふるさとですな。


18世紀後半に、
フランスの植物学者がウルグアイで発見し、
ヨーロッパに持ち帰ったのがはじまりとされます。

その後、19世紀半ばには、
園芸植物としての改良が本格化しました。

日本への渡来は、江戸時代後半。
「黒船来航」の前の年(1852年)とされています。


草丈は、20~30センチほど。

花期は、4~11月にかけて。

直径は5センチほどのものから、
10センチを超えるものまでさまざまです。

花色も豊富で、紅、黄色、ピンク、紫、白、
複色や、覆輪などなど。

一重咲きのほかに、八重咲きもあります。


ペチュニア界における、日本の先進ぶりは、
第二次大戦前からはじまっていて、

おなじみ「サカタのタネ」の創始者、
坂田武雄氏が1930年代に作り出した品種が、世界中で大ヒット。

そして1986年、サントリーフラワーズによる
「サフィニア」の発表、

1995年のキリンビールの「キリンウェーブ」作出、
・・と、つながっていくのです。

その後も各国で、
バイオテクノロジー技術が駆使された新しい品種が、
次々と生みだされています。


まぁ、最先端の開発現場は、真剣勝負でしょうが、

技術者の皆さんは「あなたと一緒なら心が和らぐ」と感じつつ、
日夜研究に励んでおられることでしょう!



☆★―――― 「昨日のルンルンクイズ」 解答編 ――――――☆★


「友情」という小説を書いた文豪といえば・・・

 
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山百合

2006-07-21 09:06:56 | Weblog
 
山百合 
俳画 今日の花「ヤマユリ」。花言葉「純潔」 
題字「高潔」


ユリ科。球根植物。

関西から東北の山野に広く自生します。

日本に自生する15種のユリのうち、
ヤマユリを含めた6種が「固有種」とされています。

ちなみに、その他の「固有種」は、
「ササユリ」「オトメユリ(ヒメサユリ)」など。


万葉集に登場する「ユリ」は、
ヤマユリだということです。


草丈は、1,5メートルほど。

花期は、6~8月にかけて。
直径20センチを超える大輪の花を咲かせます。

この大きさは、自生する「天然植物」の花としては、
最大級クラス。

花色は、白のベースに黄色の筋と紅色の斑点が入ります。


一本の茎に、多いものでは10輪以上の花がつくので、
それは豪華なもの。

株が古いほど、花数が多くなるようで、
かなり、重そう・・・。


「ユリ」という名前の由来は、

一説には、
花が風に揺れる姿を言い表わした言葉
「揺れ」が転じたものと言われていますが、

まさに、と思わせる風情ですね。


鱗茎(地下の球根状の部分)は、
ほかのユリと同様、古くから食用とされていました。

ヤマユリの鱗茎は、大きくておいしいことから重用され、

戦国時代や戦後の食糧難時代にも、
多いに利用されたということです。


その存在感は「花粉」にも及ぶことは、ご承知の通り。

手、ましてや洋服についてしまった日にゃ~、
ちょいと悲劇でございます。

とにかく、落ちない!
(受験生にはうってつけ!?)

これは、受粉に大切な役割を果たしてくれる昆虫の体に、
しっかりとくっつくために成せる技。

「なるほど~」と納得ですが、
私たちは昆虫ではありませんので(当たり前や)、

難儀する前に手を打ちましょう。


カサブランカはじめ、市販されているユリは、
開花しているものに関しては、
雄しべが切り取られていることが多いですが、

その後開いてきたら、
すぐに取り除いた方が賢明です。

その際も素手は避けて、
ティッシュペーパーで挟むなどいたしましょう。


「純潔」を守るには、
繊細なお世話が、必要なんです。
(・・・ってちょっと違う気も?)
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トルコキキョウ

2006-07-18 07:16:07 | Weblog
 
トルコキキョウ
 俳画 今日の花「トルコキキョウ」。花言葉{優美」
 題字「優美」
 


リンドウ科。1年草または2年草。

原産地は、トルコ!・・・と言いたいところですが^^;

北アメリカでございます。

ネブラスカ州、コロラド州、テキサス州など、
ロッキー山脈の高原地帯に自生しています。


日本への渡来は、昭和10年ごろとされます。

その後、品種改良がすすみ、
現在200以上あるとされる園芸品種のほとんどが、
日本で作り出されたもの。

輸出量も多く、日本が世界に誇る花卉(かき)のひとつです。

生産量全国トップは、長野県。
全体量の4割ちかくを占めています。


高さは、60センチ~1メートルほど。
鉢花用に小型化した「矮小種」も人気上昇中。

花期は、6~9月にかけて。
直径6~9センチくらいの、カップ状の花を咲かせます。

花色は豊富で、
紫の濃淡、白、赤、黄、ピンク、
白地に紫やピンクの縁取り(覆輪)など。

緑色っぽいものもあるようです


咲き方も多様で、
一重、八重、バラ咲きなどなど。

ぱっと見、
「バラかいな」と見間違えるような豪華な品種も。


名前の由来は、推論がいくつかあるようですが、
どれも決め手に欠けておりまして、
(つぼみが、トルコ人のターバンに似てるから、など)

まあ要するに、

「外国からきた、キキョウをハイカラにした感じの花」てな具合に、
かる~い気持ちでつけられたのかもね、とも思われるのであります。


日本で改良が盛んなだけあって、

品種名が、なかなか楽しくて・・・
どんな感じか、想像してみてください。

「シュークリーム」
「あすかの新雪」
「あずまのほほえみ」

「まほろば ピンクフラッシュ」
 (「ハニーフラッシュ!」みたいでんな)


切り花を長く楽しむコツは、「手折り」。

「水切り(2~3日に一度、水の中で茎を数センチ切ること)」の際、
はさみをつかわずに、手でポキッと折ります。

水揚げがよくなって、長く楽しめるそうですよ。

また、水にちょびっとお砂糖をいれてあげると、
あとから開く花の色が冴えます。


花も人間も、「優美」な存在は、
「甘いものが好き~(クーミン含む)」・・・・
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のうぜんかずら

2006-07-14 09:17:10 | Weblog
 
ノウゼン
  俳画 今日の花「ノウゼンカスラ」。花言葉「栄光」
 題字 「栄光」
 



ノウゼンカズラ科。落葉つる植物。

中国と北アメリカが原産地。

日本への渡来は古く、10世紀はじめ、平安のころとされます。


大きな株では、つるの長さが10メートルにも。

花期は、7~8月にかけて。

ラッパ状の花は、
直径7~8センチくらい。


花色は、オレンジ色。

近種の「アメリカノウゼンカズラ」のほうが、
少し小輪で、オレンジが濃い目。

(こちらは、ケンタッキー州の「州花」、
 大正時代に渡来しました)


両者を交配した園芸種もあります。

近くで見ると、アリがたくさん集まっているんですよね~。
甘い蜜がありそうです。


ちょっと難しい漢字表記ですが、

「凌」は「しのぐ」、
「霄」は「空」を表わす語。

つまり、つるがほかの木などにからみつき、
空をもしのぐ高さで咲き誇る・・・ことから当てられた字です。

そのまま読んだ「りょうしょう」が転じて、
「のうぜん」になったということですが、

ほんまかいな・・?


「気根」をどんどん出して、
あちこちにからみつくことから、

ギリシャ神話では、「浮気症の女性」っぽく描かれています。

大きな松の木が隣のノウゼンカズラに求婚したところ、
彼女は即座にOK。寄り添ってきました。

ところが彼女は、次々とほかの木に浮気(ツルを伸ばす)して、
松を悩ませた・・・というお話。

からみついた本体の背を越えて、
たくさんの花を咲かせる姿は、ちょっと小悪魔的な感じもしますね。


栄光」という花言葉は、花型を、
高らかにファンファーレを奏でるトランペットに見立てたもの。

夏の日差しによく似合う、
明るいメロディーが聞こえてきそうです。
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ゼニアオイ

2006-07-12 09:37:01 | Weblog
 
ゼニアオイ
 俳画 今日の花「ゼニアオイ」。花言葉「信念」 題字「信念」

 

アオイ科。多年草。

原産地は、南ヨーロッパ。

日本への渡来は、江戸時代、元禄以前とされています。


草丈は、1メートルほど。

花期は、5~8月にかけて。
タチアオイ同様、梅雨の前から咲き始めます。

3センチほどの大きさの5弁花は、
淡い紫色の地に、濃い紫のストライプが走っていて、
なかなかおシャレです。

異なった花色のバリエーションは、ありません。

「一点豪華主義」で真っ向勝負しております。

・・・って、そんな肩に力入ったような風貌ではないですけども。


とにかく丈夫で手がかからない上に、
ボリューム感もそこそこあるので、

垣根や庭植えに重宝し、こぼれ種から野生化しているものも見られます。


「銭葵」の「ゼニ」は、花や葉の形に由来するとされていますが、
実に由来する、という説もあるんですね。

オクラのような実ができるんですが、

輪切りにすると見ることのできる、
中に詰まっているタネの様子が、「ゼニに似ている」というもの。

真ん中に穴の空いた、
今で言うところの「1円・5円」っぽい小銭です。

「銭形平次」もよく投げたであろうと思われます。


いずれにしろ、
こぢんまりとした雰囲気は、とても庶民的。

「大判小判ザックザク」よりは、
「小銭をチャッチャ」と切り回す、カシコイ主婦に似合いそう!

毎日の生活を、
「信念」をもって送っている姿は、美しいもの。

「平凡こそが素晴らしい」と、
この花がエールを送ってくれているようにも、見えるのです。
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