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ベロニカ

2006-08-13 08:23:14 | Weblog
 
ベロニカ
 俳画 離山房 今日の花「ベロニカ」。花言葉「人の良さ」
 題字「人情」
 


ゴマノハグサ科。一年草および多年草。

北半球の温帯におよそ300種ほどが分布し、
園芸種の元となっているものは、ヨーロッパや中東産とされます。

一部は、オーストラリア・ニュージーランドなど、
南半球でも見られます。

種類がとても多く、
一年草タイプと多年草タイプがあるグループで、

日本にも近種の「クワガタソウ」など20種ほどが自生。


園芸種は、明治~昭和のはじめにかけて、
数種が渡来しました。


草丈は、12~80センチほど。

花期は、5月~9月にかけて。

1センチほどの小花を、
花穂にびっしりと咲かせます。

花色は、青紫色の濃淡のほかに、
園芸種には、白・やピンクなども。


じつは、なかなか「聖なる」バックボーンのあるお花。


「ベロニカ」という属名は、
キリスト教の「聖人ベロニカ」にちなんでいます。

十字架を背負い、あざけりと嘲笑の中、
ゴルゴタ(しゃれこうべ)の丘を苦難にあえぎながら登っていく
イエス・キリストの受難の姿を目の当たりにした、主婦・ベロニカは、

イエスの額からしたたり落ちる血と汗を拭うよう、
ハンカチを差し出します。
(ベロニカが拭ってあげた、とも)

すると、そのハンカチには・・・
イバラの冠をかぶったキリストの顔が写し取られていたそうな。

もともとエルサレムに住む敬虔な主婦だったベロニカは、
このエピソードで「聖人」となったのです。


「ベロニカのハンカチ」は、
現在バチカンの「サンピエトロ寺院」に保存されているとか。

先だって物議をかもした、
メル・ギブソン製作の映画「パッション」にも、

「ベロニカのハンカチ」シーンはあったようです。
(クーミンはこの映画、未見です・・・)

また、青紫色は「霊力の象徴」とみなされ、
なかなか高貴な色として位置づけられております。
(「聖母マリア」の衣の色「マドンナ・ブルー」)

かと思うと「悲哀」の象徴だったりもするんですが。


「人のよさ」とは、
ベロニカのエピソードからついた花言葉でしょうか。

どこかユーモラスな花穂が風にそよぐ姿にも、
あてはまる気がします。




今号は、これにて「読み切り」。

明日も又、このマガジンでお会いしましょう!

美しい花と共に。


「文章協力:中村クーミン
 メールマガジン『今日はこの花っ!花ことば366日の世界』
 http://www.mag2.com/m/0000170500.html」

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