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Re.1998.8.14

2008-08-14 11:01:14 | 旧メンバーブログ
頑張る息子を見て、「野球嫌い」消えた

帝京・森本稀哲主将の父
森本 良男さん

思いもしない言葉だった。
「野球をしたいんだ。」

小学4年だった稀哲(ひちょり)がそんなことを言うとは。

祖父にまで根回しをして、説得させるなんて。
今でも、あのときのショックは忘れられない。

自分は学生時代を通じてサッカー一筋
クラブチームの監督もした。野球に興味はなく
なんでサッカーをしないんだとも反対した。

でも、自分の道は自分で決めるのが1番と心に言い聞かせた。
それでも野球の話はまったくしなかった。
サッカーならともかく、何を話していいのかもわからなかった。

初めてのキャッチボールまで、1年かかった。
誘ってきた稀哲の小さなグラブに、強引に手を入れた。
ボールを受けるたびに、手のひらに痛みが走る。

「こんなすごい球を投げるんだ。」
息子の成長を感じながらも、素直にほめられなかった。
キャッチボールはこのときの1度だけだった。

稀哲がレギュラーになった高校1年の夏まで、
球場に行ったことはない。
変わり始めたのは試合を見てからだ。
頑張る息子の姿にサッカーも野球もなかった。

「調子はどうだ。」「けが人はいるのか。」
登板する前にボソッと声をかけるようになった。

たった一言だが、稀哲にはうれしかった。

「野球嫌いだった父が、やっと興味をもってくれたんだ。」

試合中アルプス席から、じっと見守った。得点を重ねるたびに
立ち上がって、声をからす。
ゲームセットの瞬間、両手を突き上げ、顔をくしゃくしゃにした。

でも、稀哲の話になると、
「だめだ、チャンスをつぶしている。」
厳しい父の顔に戻った。

(朝日新聞 8月14日付け スポーツ欄より抜粋)

森本稀哲選手といえば、今では球界を代表する
日本ハムのプロ野球選手である。

スポーツをやるきっかけ、音楽をやるきっかけ
何もわからない子どもに、きっかけを与えるのは
多くが親のススメではないだろうか。

親の背中を見て子は育つというように、
親の影響は子どもにとって大きい。

ノリが自分の子どものころを振り返った時、
いつもやりたいと思う気持ちにさせてくれたのは、

積極的に前に出でいた兄の姿を追ってのことでもある。
本当に、子どものころは兄とケンカをし
そして、次の日だったり、夕飯の後などはすぐに仲直りをしていた。

兄が、1度野球のスポーツ少年団に入ったことがある。
ノリはその頃、1年生か2年生だった。
家に帰ってからも、愚痴をこぼしてばかりということで、
結局、3ヶ月ともたず、野球をやめてしまった
兄の姿がある。

今、思うとあの時に、兄が野球をやり続けていれば、
ノリも野球をやっていたかもしれない。

近所の公園で遊ぶことが好きだったノリは、
学校の活動として季節ごとに作られる陸上や水泳、卓球活動をやって
大会には参加したが、
スポーツ少年団ということで、
放課後や土日に特定のスポーツに特化はしなかった。

中学校ではじめたソフトテニス
今までテニスなど見たことなかった父が、大会を見に来てくれて
「あいつ上手だったな。」「あのボールは良かったな。」
言ってくれる一言が、照れくさくもあり、うれしかったことを
思い出した。


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