仕事柄最近の小中学生の学力の低下にはあきれるばかりである。
教科書の内容は僕らがやってきた内容の半分以下になり、問題のレベルも下げている。
中学生の数学が苦手な子は、分数の足し算すらまともにできない。
小数点の移動も理解していない。
一体小学校で何をやってきたのだろうと文句も言いたくなる。
親御さんに聞くと、揃って言う言葉が「小学校の時はできてたのに」だ。
今までの全体の流れから推測するに、保育園の自由保育が始まってから学級崩壊や無気力、それに生意気な子供が増えたように思える。
自由と気ままをはき違え、やりたくなかったらやらなくて良いというような教育をしている以上、学力が上がるはずもない。
そもそも勉強は何のためにするのか?
点数を取るだけのためにやっているのか?
何のために勉強するの?
はっきり答えられる親御さんも教師も少ないと思います。
それは学生の時にはわからなかった事だが、正直中学校でやった2次方程式なんかは実生活に置いてあまり役に立たないし使わない。
だけど、数学を通して読解力や推理力洞察力等をトレーニングしているのだ。
知識が豊富だとそれこそ仕事に役立ち、人に尊敬される要因の一つになる。
それと同時に、道徳的に尊敬される人間形成を促す効果があるのだ。
「やりたいとか、やりたくない」のレベルではなく「やらなければならない、そうでない」で考えてほしいと思う。
先人が人間の成長において、このくらいできなければ社会人として通用しないよということで作られた義務教育のカリキュラムではないんですか?
それを、できないからと言えば問題を簡単にして点を取らして満足させ、競争意識をそぎ落とし、やる気のない生徒を量産していていいのですか?
欧米では、昔日本がだめだって言って切り捨てた詰め込み教育が多大な成果をもたらしている。
テストをやれば、理科も数学も先進国では日本は諸外国に負けてしまう。
数年前までは上位だったのに・・・。情けないことです。
文科省は3年前にゆとり教育を始めたが、だめだと言い始めて来年か再来年くらいに教科書を改訂し有る程度元に戻すようだ。
ある私立高校の教頭先生は、生活態度の改善から始めなければならないと言う。
学校のいろんな問題も教師の資質の問題だと断言している。
親御さんの考え方もおかしいような気がする。
先生ってもっと尊敬されて恐い存在だったのに、あの威厳はどこへ行ったんだ?
地に落ちた先生の威厳とりもどす環境を作ってください。
そこからすべてが始まるような気がします。