ちょっとした怪談

はじめに、うちの母親は霊感がとっても強い。
そんな母親の話。

うちのばあさんが生きている時、人形店をやっていた。
日本人形だ。
ひとつひとつ心込めて作っていた。

時はたち、ばあさんが死んでからのことだが
両親は休みになると毎週ドライブに行っていた。
ある日和歌山市内をドライブ中、親父（霊感全くなし）がぼそりとつぶやいた。
淡島神社行ってみよか。
淡島神社といえば全国にとどろく心霊スポットで、人形供養の神社である。
そこで行くことになり、車を止めて階段を昇り、周りを見渡すと何百という人形が・・・

なんか気配を感じた母親が立ち止まって足下を見ると、見覚えのある人形が２体あった。
よく見るとばあさんの作った人形じゃないか！！
確かに豊玉作である。間違いない、供養されて燃やされる前に母親を呼んだのだ。
帰ってきてから、その話を聞いて震え上がった。
ものにも感情があって魂はいるんやなぁと思った。