気の向くままに junne

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'17. アルガルベ・カップ 2-3  で敗北 6位

2017年03月09日 | スポーツ

 負けに不思議の負け無し

vsオランダ戦、2-3で「なでしこ」は敗北を喫しました。これを「惜敗」と捉えるのか「限界」と捉えるのか、或いは「悔しい」負けと捉えるのかは人、其々でしょう。しかしこれだけは言えます。最初の失点でゲームの結果は見えていた…と。                                               勝負事には必ず結果を左右する展開のアヤと云うのが在りますけれど、この試合に於いてはそれ以前の問題が有りました。今の情報戦とも言われる時代に於いて、日本はオランダの試合運びを熟知していた筈。それに対応すべく未完成なチームの中で選手達は良く頑張っていました。高倉監督の目指すところも間違ってはいないと思います。が、しかし、どうしても腑に落ちない点も有ります。それはこの大事な試合にどうしてGKに山下杏也加選手を登用したのでしょう? 他の二選手(山根・池田)の起用をするべきだった(結果論ではなく)事は明らかであった筈。オランダ・チームの高さの対応なら山根選手であり、冷静な判断力と正確なフィード力なら池田選手を起用するべきであった筈。この過ちが最初の失点を呼び込んでしまった。                              左サイドからのセット・プレーからゴールを決められてしまったシーン。何を躊躇したのか、GKとしては誠に曖昧なプレーだった。確かに難しい局面では有ったけれども、自分がセーブするならするで、もっと早く飛び出しジャンプするべきだったし、見方が多くいたので声をかけ任せるといった方法も有ったし、それが正解で自ら中途半端に出るべきではなかった。そして結局はこぼれ球に対応できなくなり失点を招いてしまったのだ。この緩慢なプレー、池田選手なら冷静に判断出来た筈だし、山根選手なら高さを生かしセーブしていただろう。                                          勿論、そこに至る迄のディフェンス力にも問題は有るのだが。高倉監督の目指すパターンには高い位置での繋げる展開と云うのが有るけれど、それが裏目に出たのが二失点目。オランダの得意とする攻撃パターンであるサイドからの速攻。足の速い選手が揃っていて、タテのロングパスで繋ぎ裏を急襲するパターン。これが解っていながら、右サイドの手薄な処をドリブルで疾走され、二列目から中央から飛び込んで来た、ほぼノーマークの選手に鋭いパスを出されシュートされて、山下選手は対応出来ずゴール・イン。まさに「なでしこ」の弱点を突かれた感じだった。これ等を含めアディショナル・タイムに奪われた三点目も、やはり山下選手の対応力に問題が見られる。国内のなでしこリーグ戦なら通用しても世界で戦うにはまだ早い・経験不足という事が暴露されたようだ。そんな選手を見抜けなかったのか、他に何理由が有ったのか、そこが不可解なのだ。

不可解と云えば⑯田中美南の交代時期の遅さ、そして代りに入った⑬増矢理花の起用、も合点がいかない。確かにあの時点でFW登録選手では⑬増矢しか残っていなかったのだけれど、それ以前に、いい働きをしていた⑰長谷川唯選手を降板させず、⑯田中美南 ⇒ ㉒籾木結花選手と云う手が有った。つまりコンディションの上がっていない選手を送り出してしまったという事だ。高倉監督としては苦肉の策だったに違いないのだとは思うだけれど、期待に応えられなかったと云うのは、今後の大きな課題だ。ましてやあの時はオランダの選手がイエロー・カード二枚のレッド・カードで一発退場して、人数的に有利な状態だった事を考えると、少々不甲斐なさを感じないではいられない。

初めに『負けに不思議の負けは無し』と書いたけれど、力を付けて来た「なでしこ」には、負ける要素が有ったという事だ。それは今後の課題でもある。

そんな中で光っていた選手もいた。⑳横山久美選手や、⑰長谷川唯選手、などの若手の選手。そして付け加えるなら第一戦で負傷退場した㉑北川ひかる選手も忘れてはならないだろう。ベテラン選手の中では③鮫島彩選手、④熊谷紗希選手、⑩阪口夢穂選手、⑦中島依美選手だ。阪口選手のコーチングは的を得ていたし、鮫島選手の運動量には驚かされる。必ず必要な時に必要な場所にいる。彼女達、いわゆる「アラサー」組が何故召集されているのかが良く解る。

これで彼女達の国際大会、アルガルベ・カップは終ったけれど、今月末からは直ぐに「なでしこ」リーグ戦が始まる。そして4月9日には再び召集されキリン・チャレンジ・カップ、12月には東アジア・カップ(ワールド・カップ最終予選)が有る。今度はどこ迄成長したかを見られる試合になる事だろう。しかし、その前にリーグ戦が見所になる。浦和レッズ・レディース・ファンの私としては、去年以上に力を増している(今大会出場選手の様な)選手達が脅威になってくる。どんなに贔屓目に見てもちょっと辛い。おまけに今季から一部リーグに上がって来たノジマ・ステラが不気味。

それにしてもどうして今大会(アルガルベ・カップ)にアメリカとドイツ・フランスが不参加だったのだろうか。もしも参加していたら果たしてどんな結末になっていたのだろう。そう考えると世界の広さを感じないではいられない。

 

 



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