"EVIL UNDER THE SUN"
先日、BS朝日で放映していた『地中海殺人事件』を観ました。
-----story-------------
数多く製作された「アガサ・クリスティ」原作の映画作品の中でも『ナイル殺人事件』と並ぶ秀作で、原作は『白昼の悪魔』。
地中海の小島にある閑静なリゾート・ホテルで、「アリーナ」という女性が殺された。
そこには偶然「アリーナ」に関係した人間ばかりが、様々な思惑を抱いて集まっていたのだ。
別件の調査でたまたまこのホテルに来ていた「ポアロ」がこの事件を担当する事になったが、滞在客にはすべてアリバイがあった……。
息を呑むような美しい風景をバックに、そして全編に流れる「コール・ポーター」の名曲にのせて繰り広げられる華麗にして巧妙な陰謀と犯罪。
様々な事件のヒントが、一見何の関連性もなさそうに見えながら、最後には一直線に結ばれる、思わず唸ってしまう様な推理と興奮。
まさに「クリスティ」作品の謎解きの面白さを堪能できる1本である。
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「アガサ・クリスティ」原作のミステリ作品『白昼の悪魔』の舞台をイギリス南部の西海岸デヴォン州の小島から、地中海の小島に置き換えて映画化された作品です、、、
美しい風景と「クリスティン」役の「ジェーン・バーキン」の演技が印象に残りましたね。
イギリスの荒地で、ハイカーが婦人の死体を発見したと警察に通報する… その後、ロンドンの保険会社で、「エルキュール・ポアロ(ピーター・ユスティノフ)」が重役から模造宝石に保険をかけようとした「ホーレス卿(コリン・ブレークリー)」の捜査を依頼された、、、
「ポアロ」は彼に会い、「結婚の約束をした女優の「アリーナ(ダイアナ・リグ)」に20万ドルの宝石を与えたのだが、彼女が他の男と結婚したので、宝石を取りもどしたところ、それが模造品だった」と聞かされる… 当の「アリーナ」はアドレア海の孤島にあるホテルで休暇をすごす予定なので、「ポアロ」もそこへおもむく。
ホテルの女主人「ダフニー(マギー・スミス)」は「タイラニア国王」の元愛人で、手切れ金の代りにこのホテルをもらったという人物… 「アリーナ」とは昔、一緒に舞台に出たことがあり、二人は再会すると互いに笑いながら嫌味を言い合う、、、
「アリーナ」が新夫「ケネス(デニス・クイリー)」、「ケネス」と前妻との間の子「リンダ(E・ホーン)」とホテルに到着したのを待っていた人々がいる… 彼女を再び舞台に復帰させようというプロデューサーの「オデル(J・メイソン)」と「マイラ(S・ミルズ)」の「ガードナー夫妻」、彼女の伝記を執筆したジャーナリストの「レックス(ロディ・マクドウォール)」。
だが、「アリーナ」は女優復帰を拒否、伝記の出版も拒絶した… そして、ラテン語教師の「パトリック・レッドファーン(ニコラス・クレイ)」と大っぴらにいちゃつき、人々の非難の目をあびた、、、
彼女のことで「パトリック」が妻「クリスティン(ジェーン・バーキン)」と喧嘩しているのを、多くの人が聞きつける… ある日、ホテルを一人で出た「アリーナ」は、ホテルと反対側の浜辺で日光浴をしていた。
「パトリック」と「マイラ」がボートでその浜辺へ… 「パトリック」は横になっている彼女のところへ行き彼女の死を発見する、、、
「ダフニー」の依頼で、捜査にあたる「ポアロ」… ちょうど、やって来た「ホーレス卿」を含め、皆それぞれ犯行の動機を持っていた。
「ポアロ」は死亡推定時刻の11時半から12時までの皆のアリバイを聞き、誰一人として「アリーナ」を殺すことは不可能なことを知る… 「リンダ」と「クリスティン」は犯行現場とは反対側の海辺でスケッチをしていたし、「ケネス」は部屋でタイプを打っていたし、「レックス」は別の海上にいた、、、
「ダフニー」は従業員とミーティングをし、窓から「オデル」が庭で読書しているのを目撃していた… 皆が、ホテルを去るという日、皆を集めて犯人を指摘する「ポアロ」。
「ポアロ」は犯人は「レッドファーン夫妻」だという… 「クリスティン」はあらかじめ「リンダ」の時計を進めておいて、浜辺で「リンダ」に時間を聞き、「12時5分前」という返事に急いで浜辺を去る、、、
そして「アリーナ」のところへ駆けつけ、彼女をなぐり、彼女の水着を着て浜辺で横になる… 遠くから見ただけの「マイラ」が、彼女を「アリーナ」と思い込んだのも無理はなかった。
「マイラ」がホテルに知らせに行った隙に「パトリック」が「アリーナ」を絞殺… 犯行動機はイギリスで「アリーナ」と知りあった「パトリック」が、20万ドルの宝石を奪い、偽物とすりかえたことを誤魔化すためだった、、、
そのため「パトリック」と「クリスティン」はわざと喧嘩を演じてみせていたのだ… さらに、「ポアロ」はイギリスの荒地で発見された婦人が「パトリック」の前妻で、通報したハイカーが「クリスティン」であったことを語り、二つの犯行が類似していること、そして解決の鍵となったのは「パトリック」の何げない言葉であったと話すのだった。
足漕ぎボートで海上にいた「レックス」の目の前に投げ込まれたガラス瓶、不自然な真昼間のシャワー… この辺りが謎解きの鍵となっていて、真相が判明した際に、ひとつの線として繋がるところが心地良かったですね。
とはいえ本作品、実は高校生のときに映画館で観ているんですよねー 当時は二本立ての映画が多くて、友人と『ランボー』を観に行ったら、本作品が一緒に観れたんですよね、、、
その時のことは全く覚えていないのですが、以前、ドラマ版の『名探偵ポワロ「白昼の悪魔」』を観ていたので、「アリーナ」殺害のトリックは、すぐに思い出しましたね… それでも愉しめました。
-----staff/cast-------------
監督:ガイ・ハミルトン
製作:ジョン・ブラボーン
リチャード・グッドウィン
原作:アガサ・クリスティー
脚本:アンソニー・シェイファー
撮影:クリス・チャリス
音楽:コール・ポーター
出演:
ピーター・ユスティノフ
ジェーン・バーキン
ダイアナ・リグ
ロディ・マクドウォール
マギー・スミス
ニコラス・クレイ
シルヴィア・マイルズ
コリン・ブレイクリー
先日、BS朝日で放映していた『地中海殺人事件』を観ました。
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数多く製作された「アガサ・クリスティ」原作の映画作品の中でも『ナイル殺人事件』と並ぶ秀作で、原作は『白昼の悪魔』。
地中海の小島にある閑静なリゾート・ホテルで、「アリーナ」という女性が殺された。
そこには偶然「アリーナ」に関係した人間ばかりが、様々な思惑を抱いて集まっていたのだ。
別件の調査でたまたまこのホテルに来ていた「ポアロ」がこの事件を担当する事になったが、滞在客にはすべてアリバイがあった……。
息を呑むような美しい風景をバックに、そして全編に流れる「コール・ポーター」の名曲にのせて繰り広げられる華麗にして巧妙な陰謀と犯罪。
様々な事件のヒントが、一見何の関連性もなさそうに見えながら、最後には一直線に結ばれる、思わず唸ってしまう様な推理と興奮。
まさに「クリスティ」作品の謎解きの面白さを堪能できる1本である。
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「アガサ・クリスティ」原作のミステリ作品『白昼の悪魔』の舞台をイギリス南部の西海岸デヴォン州の小島から、地中海の小島に置き換えて映画化された作品です、、、
美しい風景と「クリスティン」役の「ジェーン・バーキン」の演技が印象に残りましたね。
イギリスの荒地で、ハイカーが婦人の死体を発見したと警察に通報する… その後、ロンドンの保険会社で、「エルキュール・ポアロ(ピーター・ユスティノフ)」が重役から模造宝石に保険をかけようとした「ホーレス卿(コリン・ブレークリー)」の捜査を依頼された、、、
「ポアロ」は彼に会い、「結婚の約束をした女優の「アリーナ(ダイアナ・リグ)」に20万ドルの宝石を与えたのだが、彼女が他の男と結婚したので、宝石を取りもどしたところ、それが模造品だった」と聞かされる… 当の「アリーナ」はアドレア海の孤島にあるホテルで休暇をすごす予定なので、「ポアロ」もそこへおもむく。
ホテルの女主人「ダフニー(マギー・スミス)」は「タイラニア国王」の元愛人で、手切れ金の代りにこのホテルをもらったという人物… 「アリーナ」とは昔、一緒に舞台に出たことがあり、二人は再会すると互いに笑いながら嫌味を言い合う、、、
「アリーナ」が新夫「ケネス(デニス・クイリー)」、「ケネス」と前妻との間の子「リンダ(E・ホーン)」とホテルに到着したのを待っていた人々がいる… 彼女を再び舞台に復帰させようというプロデューサーの「オデル(J・メイソン)」と「マイラ(S・ミルズ)」の「ガードナー夫妻」、彼女の伝記を執筆したジャーナリストの「レックス(ロディ・マクドウォール)」。
だが、「アリーナ」は女優復帰を拒否、伝記の出版も拒絶した… そして、ラテン語教師の「パトリック・レッドファーン(ニコラス・クレイ)」と大っぴらにいちゃつき、人々の非難の目をあびた、、、
彼女のことで「パトリック」が妻「クリスティン(ジェーン・バーキン)」と喧嘩しているのを、多くの人が聞きつける… ある日、ホテルを一人で出た「アリーナ」は、ホテルと反対側の浜辺で日光浴をしていた。
「パトリック」と「マイラ」がボートでその浜辺へ… 「パトリック」は横になっている彼女のところへ行き彼女の死を発見する、、、
「ダフニー」の依頼で、捜査にあたる「ポアロ」… ちょうど、やって来た「ホーレス卿」を含め、皆それぞれ犯行の動機を持っていた。
「ポアロ」は死亡推定時刻の11時半から12時までの皆のアリバイを聞き、誰一人として「アリーナ」を殺すことは不可能なことを知る… 「リンダ」と「クリスティン」は犯行現場とは反対側の海辺でスケッチをしていたし、「ケネス」は部屋でタイプを打っていたし、「レックス」は別の海上にいた、、、
「ダフニー」は従業員とミーティングをし、窓から「オデル」が庭で読書しているのを目撃していた… 皆が、ホテルを去るという日、皆を集めて犯人を指摘する「ポアロ」。
「ポアロ」は犯人は「レッドファーン夫妻」だという… 「クリスティン」はあらかじめ「リンダ」の時計を進めておいて、浜辺で「リンダ」に時間を聞き、「12時5分前」という返事に急いで浜辺を去る、、、
そして「アリーナ」のところへ駆けつけ、彼女をなぐり、彼女の水着を着て浜辺で横になる… 遠くから見ただけの「マイラ」が、彼女を「アリーナ」と思い込んだのも無理はなかった。
「マイラ」がホテルに知らせに行った隙に「パトリック」が「アリーナ」を絞殺… 犯行動機はイギリスで「アリーナ」と知りあった「パトリック」が、20万ドルの宝石を奪い、偽物とすりかえたことを誤魔化すためだった、、、
そのため「パトリック」と「クリスティン」はわざと喧嘩を演じてみせていたのだ… さらに、「ポアロ」はイギリスの荒地で発見された婦人が「パトリック」の前妻で、通報したハイカーが「クリスティン」であったことを語り、二つの犯行が類似していること、そして解決の鍵となったのは「パトリック」の何げない言葉であったと話すのだった。
足漕ぎボートで海上にいた「レックス」の目の前に投げ込まれたガラス瓶、不自然な真昼間のシャワー… この辺りが謎解きの鍵となっていて、真相が判明した際に、ひとつの線として繋がるところが心地良かったですね。
とはいえ本作品、実は高校生のときに映画館で観ているんですよねー 当時は二本立ての映画が多くて、友人と『ランボー』を観に行ったら、本作品が一緒に観れたんですよね、、、
その時のことは全く覚えていないのですが、以前、ドラマ版の『名探偵ポワロ「白昼の悪魔」』を観ていたので、「アリーナ」殺害のトリックは、すぐに思い出しましたね… それでも愉しめました。
-----staff/cast-------------
監督:ガイ・ハミルトン
製作:ジョン・ブラボーン
リチャード・グッドウィン
原作:アガサ・クリスティー
脚本:アンソニー・シェイファー
撮影:クリス・チャリス
音楽:コール・ポーター
出演:
ピーター・ユスティノフ
ジェーン・バーキン
ダイアナ・リグ
ロディ・マクドウォール
マギー・スミス
ニコラス・クレイ
シルヴィア・マイルズ
コリン・ブレイクリー
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