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『東京物語』 '53日本

2016年01月06日 22時39分00秒 | ■映画・ドラマ
    "東京物語"


年末にNHK BSプレミアムで、亡くなられた女優「原節子(享年95)」を偲んで放映された「小津安二郎」監督作品の『東京物語 デジタル・リマスター版』を観ました。


-----story-------------
日本映画を代表する傑作の1本。
巨匠「小津安二郎監督」が、戦後変わりつつある家族の関係をテーマに人間の生と死までをも見つめた深淵なドラマ。
故郷の尾道から20年ぶりに東京へ出てきた老夫婦。
成人した子どもたちの家を訪ねるが、みなそれぞれの生活に精一杯だった。
唯一、戦死した次男の未亡人だけが皮肉にも優しい心遣いを示すのだった……。
いまでは失われつつある思いやりや慎ましさといった“日本のこころ”とでもいうべきものを「原節子」が体現している。
家でひとり侘しくたたずむ「笠智衆」を捉えたショットは映画史上に残る名ラスト・シーンのひとつ。
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初めて『東京物語』を観たのは20歳代前半だったかなぁ… 趣味的な映画を放映している映画館のオールナイトだったなぁ、、、

それ以来ずっと大好きな作品です。


1953年の作品なんですが、その後の核家族化を予想していたような内容、、、

尾道に暮らす「周吉」とその妻「とみ」が東京に暮らす子供たちの家を訪ねるが… 長男「幸一」も長女「志げ」も毎日仕事が忙しくて両親をかまってやれず、寂しい思いをする二人を慰めたのは、戦死した次男の妻「紀子」だった。


「紀子」はわざわざ仕事を休んで、二人を東京名所の観光に連れて行ってくれ… 「周吉」「とみ」は、子供たちからはあまり温かく接してもらえなかったがそれでも満足した表情を見せて尾道へ帰った、、、

ところが、「とみ」は帰郷途中から体調を崩し、帰郷して数日もしないうちに危篤状態に陥る… 子供たちが尾道の実家に到着した翌日の未明に、「とみ」は死去した。

「とみ」の葬儀が終わった後、「志げ」は次女「京子」に形見の品をよこすよう催促… 「紀子」以外の子供たちは、葬儀が終わるとそそくさと帰って行き、「京子」は憤慨するが、「紀子は」義兄姉をかばい若い「京子」を静かに諭す。

「紀子」が東京に帰る前に、「周吉」は上京した際の「紀子」の優しさに感謝を表し、妻の形見だといって時計を渡すと「紀子」は号泣する… 「紀子」が尾道を離れ、がらんとした部屋で一人、「周吉」は静かな尾道の海を眺めるのだった。


うーん、名シーンがいっぱいで、目を閉じても色んなシーンが蘇えってきますね、、、

「原節子」が演じる次男の妻「紀子」が、現代では失われ(つつある?)た、日本人のこころを体現していて心を打ちますね。


そして、「杉村春子」が長女「志げ」を憎まれ役として好演しているのが印象的… 「杉村春子」って、巧いなぁ。


他にも名演、名場面がいっぱい、、、

何度観ても、イイなぁ… と感じさせる作品です。



-----staff/cast-------------
監督:小津安二郎
製作:山本武
脚本:野田高梧
    小津安二郎
撮影:厚田雄春
美術:浜田辰雄
衣裳:斎藤耐二
編集:浜村義康
音楽:斎藤高順
出演:
 笠智衆 平山周吉
 東山千栄子 妻・とみ
 原節子 二男の嫁・紀子
 杉村春子 長女・金子志げ
 山村聡 長男・平山幸一
 三宅邦子 妻・文子
 香川京子 二女・京子
 東野英治郎 沼田三平
 中村伸郎 志げの夫・金子庫造
 大坂志郎 三男・平山敬三
 十朱久雄 服部修
 長岡輝子 妻・よね
 桜むつ子 おでん屋の女
 高橋豊子 隣家の細君
 安部徹 鉄道職員
 三谷幸子 アパートの女
 村瀬禪 平山実
 毛利充宏 平山勇
 阿南純子 美容院の助手
 水木涼子 美容院の客
 戸川美子 美容院の客
 糸川和広 下宿の青年
 遠山文雄 患者の男
 諸角啓二郎 巡査
 新島勉 会社の課長
 鈴木彰三 事務員
 田代芳子 旅館の女中
 秩父晴子 旅館の女中
 三木隆 艶歌師
 長尾敏之助 尾道の医師













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