八木 幸ニ 田中 厚子 「アメリカの木造住宅の旅」 丸善
八木幸ニ監修の建築探訪14巻の一つ。№3。
八木 浩二
1969年 東京工業大学建築科卒
1974年 同助手
1980年 オクラホマ大学客員教授
1987年 マサチューセッツ工科大学客員研究員
現 東京工業大学助教授
田中 厚子
1979年 東京芸術大学美術部
建築科修士課程
1989年 南カリフォルニア建築大学修士課
現 東京芸術大学建築科助手
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アメリカのマサチューセッツ湾周辺には1725年以前の民家が144残っているとある。18世紀の民家がアメリカに残っていることに驚く。果たして日本に18世紀以前の民家がいくつ残っているのだろうか?
中には石造りでとても単純な構造の建物もあるので、人為的に壊さなければそうそう壊れはしないのだが、木造建築も多い。
以下、写真が掲載されているページから抜粋。
【 アメリカ東部 】
p12 クレメンス邸 1680年頃 ジョンストン
p14 ジョン万次郎を助けたウィットフィールド船長の家
p15 ペリーの生家
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このp14、15の民家は街の中に新しい家々と混在しているのだが一見して区別がつかない。それくらい様式が同じである。これは日本と違って基本的な間取りが当時(18世紀)から変わっていないことと窓や入り口が定型化していることがあげられる。
p19 ニコルソン邸 1722年 セーラム郡
ニコルソン邸の外観は日本で言えば蔵。見るからに丈夫で長持ちするわけだ。
倉庫といってもいいくらいシンプル。テラスガ付いたりするとオシャレ。
【 アメリカ西部 】
p36 復元されたリンカーンの家。木造で一室。どう見ても小屋。
p43 クリフハウス 1885年
レンガ造り2階建て。非常に立派。
西部に限らず基本的に切妻の家。
p54 プレーリースタイル フランク・ロイド・ライトが有名。
プレーリースタイルはアメリカオリジナル。これ以前はそれぞれ出身国や地域の様式の家を建てて住んでいた。
ブラッドレー邸 1900年 カンカーキー
ブラッドレー邸だが、この家はどこか外観が日本風だなと思って見ていたら日本の民家の影響とある。シカゴ博覧会で日本の建築がアメリカの建築に影響を与えてできた様式だそうだ。写真だけを見たら日本の民家がアメリカの様式を取り入れたんじゃなかろうかと勘違いするほど今現在の日本の民家に似ている。
正確にはイギリスのチェダー様式と日本の建築様式の折衷らしい。
【 アメリカ南部 】
p60 南部はパルテノン神殿かと思わせる建物のオンパレード。悪趣味。
p72 ショットガンハウス
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これは多くは切妻の家なのだがトレーラーハウスを想像すればok。黒人たちの戸建長屋。
【 アメリカ西海岸 】
p76 カリフォルニア 実験的な家が多い
p83 キャンブル邸 1906年 パサディア
外観は日本の木造建築そっくり。
アメリカの民家は日本化するそうだ。ほんとか?日本のアメリカ化の方が良くはないか?アメリカほど豊かな家になれない日本が悲しい。日本は住宅政策が貧困だ。
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