投錨備忘録 - 暇つぶしに借りた本のメモを残すブログ

住宅道楽


日本にはモダーンリビングという言葉はあっても、その実体は無い。モダンなリビングは住宅会社が住宅のイメージとして広めた。

石山 脩武 「住宅道楽」 株式会社講談社

1997年5月10日第一刷発行


住宅道楽―自分の家は自分で建てる

講談社

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著者は1944年生まれ。名前は「おさむ」と読む。早稲田大学大学院建設工学科修士課程修了。早稲田大学教授。1985年に「伊豆の長八美術館」で古田五十八賞受賞。1996年ヴェニス・ビエンナーレ建築展金獅子賞受賞。


・・・著者は多弁である。冒頭から一気に喋り捲る。私はこういうのが苦手だ。だから著者には悪いが本を後ろから読んだ。


清家清とモダーンリビングについてのメモが残っているが、この本はそういうことについて書かれているのではなく著者自身についての記録だ。そして家を建て住むことの楽しみ方を説いている。




P187 清家清 自邸「続 私の家」 新建築71/01

 床暖房、戸のないトイレ

 実体としてのモダーンリビングではなく住宅像としてのモダーンリビングは広く強く市場に流通した。

 清家は直接的な市場への発言は少なかった。

 清家清のモダーンリビングはひとつの文化的な階層をつくりあげたように思う。





私が高校生の頃だったと思うが、何かの雑誌で、たぶん「芸術新潮」だったか「太陽」だったかでこの「続 私の家」の記事を読んだ。清家清の「続 私の家」の外観と間取りは田舎の高校生にはちょっとした衝撃だった。

簡単に言えば建物はコンクリートでできた四角い箱で間取りは広いワンルーム。間仕切りは一切ない。床は地面と面一。建物は平屋で屋根は平ら。その屋根には物置として鉄道のコンテナが置かれていた。

その中に置かれた家具も含め、こういう生活に素直に憧れました。

しかし実際住んでみると苦労もあったようで、間仕切りのない生活は、特にトイレは客には不人気だったようだし、床が地面と面一ということから外から入ってくる埃には苦労したようだ。




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コメント一覧

銀魚
すいーとほーむ
拝啓 部長様



 私のよく読む作家で、森博嗣と銀色夏生、という

人がいるのですが、どちらも自分で家を設計した人

達、ですね。(一人は、庭に電車を走らせている、

とっても素敵な方です。)

 銀色夏生は、確か、私の家、とか言うタイトルで、

本を、森博嗣は、僕の思考、私の思考、という本の

中でそれぞれ写真が載っています。

 どちらもワンルームの不思議な部屋ですよ~。
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