投錨備忘録 - 暇つぶしに借りた本のメモを残すブログ

パンズ・ラビリンス(ペティナイフ) - 映画に出てくる食事の場面(59)

 
2006年のメキシコ・スペイン・アメリカ合衆国のファンタジー映画。監督・脚本はギレルモ・デル・トロ。ギレルモ・デル・トロ監督はこの映画から7年後に「パシフィック・リム」を公開する。器用な監督だと思う。2017年は「シェイプ・オブ・ウォーター」でアカデミー賞監督賞受賞。

Wikipediaにはこの作品の構想にはオズの魔法使い、オスカー・ワイルド、アンデルセン、グリム童話、不思議の国のアリスなどのおとぎ話や児童文学から引用とあるが、私には「となりのトトロ」、「千と千尋の神隠し」もチラホラ見える。思春期を迎えようとする少女が主人公だから似たものになるのは仕方ないか。



とても評価の高い映画。私も何の予備知識も無く観て、うなってしまった。どこが上手いと言ってプロローグの森の中を走る車列の場面。不安な場面。物語の設定とこのあとに何が展開されるのかを初見の観客に想像させてくれる。観客に妙に考えさせることも無い。場面の展開ごとに夢か現(うつつ)か、観客は自然と物語に引き込まれていく。




少女オフェリア(イバナ・バケロ)は内戦で仕立て屋の父を亡くす。母は陸軍のビダル大尉と再婚。妊娠した母はオフェリアと二人で森の中にある軍の砦に移り住む。義父となるビダル大尉は冷酷な身勝手な人物でオフェリアには全く興味を持たず、これから生まれてくる子にしか関心は無い。母はそんな義父に従うことしかしない。








オフェリアは孤独だ。ある晩、妖精から本を渡される。白紙の本。そして「あなたこそは地底の王国の姫君だ」と言われる。3つの試練を乗り越えれば正式な姫として迎えられるのだ。オフェリアが本を開くと白紙のページに物語が描き出される。それに導かれるようにオフェリアは試練へ挑戦していく。



選んだ食事の場面はビダル大尉が地元の名士を集め晩餐会を開く場面。食事の場面ではなく、それを用意する場面。







砦の家政婦のメルセデスはオフェリアの理解者。レジスタンス運動の協力者。

彼女はいつも料理に使うナイフをエプロンに巻き込んで持ち歩いている。





研いで形が変形した使い込んだナイフ。これは彼女の護身の武器でもある。

このナイフ、後で印象的な使われ方をするのだ。

ラスト、オフェリアは地底世界へと旅立つ。


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