ディスカバー、ディスカバー・ジャパン 「遠く」へ行きたい
2014年9月13日~11月9日
東京ステーションギャラリー
「ディスカバー・ジャパン」は、国鉄が大阪万博終了後の旅客確保対策として、1970年10月から開始した個人旅行拡大キャンペーン。企画は電通が担当。当時は、新幹線は東海道新幹線のみ(1972年岡山まで、1975年博多まで開通)。
本キャンペーンは、ある特定の観光地を対象とした従来型キャンペーンとは異なり、対象地を特定せず、いわば全国津々浦々を対象地とすることで、旅行自体の需要を喚起しようとした。コンセプトは、「日本を発見し、自分自身を再発見する」。
本キャンペーンは、1976年12月に終了したが、以降も、1987年の国鉄民営分割化まで
1977年1月~78年11月「一枚のキップから」(曲:小林啓子)
1978年11月~84年2月「いい日旅立ち」(曲:山口百恵)
1984年2月~87年3月「エキゾチック・ジャパン」(曲:郷ひろみ)
と継続している。
主な展示
<導入部>
富士ゼロックスの広告(1970年)
「モーレツからビューティフルへ」「人間と文明」
<3階展示室>
ディスカバー・ジャパンの宣伝資材等
・ポスター
(←60点以上。毎月新作を1点ずつ出していた模様)
・テレビCM映像
(←時代を感じさせる若い女性モデル)
・記念入場券
・ミニ周遊券
(←従来の周遊券に加えて、周遊範囲を限定したミニ周遊券を本キャンペーンにあわせ新規導入)
・スタンプ台、スタンプ、スタンプノート
(←全国1,400駅に設置)
・ディスカバー・ジャパン・タワー
(←写真のみ。主要駅に24基設置した広告塔。協賛企業からの広告収入狙い)
・機関誌「でぃすかばー・じゃぱん」等関連雑誌
・ポスター絵ハガキ
・弁当掛け紙
(←キャンペーンに直接関係なし)
<2階展示室>
・アンアン
(←1970年3月創刊。71年5月創刊のノンノとあわせ、若い女性が同じようなファッションで身を包み、これら雑誌を手にして全国の観光地に出現したため「アンノン族」と呼ばれ、社会現象を引き起こしたとのこと。)
・観光絵葉書セット
(←キャンペーンに全く関係なし。普通の、よくある、なんということもない絵葉書が多数展示)
・1970~73年制作の「旅」関連の写真家の芸術作品
(←キャンペーンに触発?)
・テレビ番組「遠くへ行きたい」30分×2本の上映
(←本キャンペーンの一環として、1970年10月に放送開始)
<最後>
「行くぜ、東北。」ポスター
(←木村文乃さんの2014年春ヴァージョン)
ディスカバー・ジャパンのポスターやテレビCMに登場する若い女性モデル、この時代のテレビ番組を見るたびに思っていることだが、1970年頃の若い女性のファッション、メイクは、苦手。