尾形光琳300年忌記念特別展
燕子花と紅白梅
光琳デザインの秘密
2015年4月18日~5月17日
根津美術館
チケット購入に20分待ち。混雑中の根津美術館を訪問する。
かきつばたが満開。
【展示室1】
第1章 燕子花図と紅白梅図-「模様」の屏風の系譜
国宝≪紅白梅図屏風≫MOA美術館蔵
国宝≪燕子花図屏風≫根津美術館蔵
左に梅、右にかきつばた、隣り合わせに並ぶ。
今回は、2011年3月以来2回目となる≪紅白梅図屏風≫鑑賞に励む。
画面中央を縦に分断する川の流水の文様。
左の白梅の老木は、上に下にまた上にと奔放な、月日を感じさせる枝の伸び方。
右の紅梅の若木は、擬人化の感。
樹幹の「たらし込み」。
文様化された花。
確かに素晴らしい作品。
重文≪蔦の細道図屏風≫伝俵屋宗達筆、相国寺蔵
ただ緑色を塗った地面。
金地の空と道。空と道では金地の色が異なる。
まさしく「デザイン性あふれる」魅力的な作品。
【展示室2】
第2章 衣裳模様と光悦謡本-光琳を育んだ装飾芸術
小西家文書(※)なる、光琳の図案集が面白い。
※光琳の息子の養子先である小西家に伝えられた資料集の通称。生家の雁金屋や光琳自身の家庭・経済・趣味に関わる記録、光琳の筆になる写生や粉本、工芸図案などからなり、光琳の生涯や画業を知る上で貴重な存在。
重文≪群鹿蒔絵笛筒≫本阿弥光悦作、大和文華館蔵
「金地に金高蒔、金貝、螺鈿、鉛貼付の手法で群鹿を表す」。
この鹿たちが実に好ましい。
【展示室5】
第3章 団扇・香包・蒔絵・陶器-ジャンルを超える意匠
重文≪扇面貼交手筥≫大和文華館蔵
展示室中央のケース内に置かれる。
「手筥の全面に金箔を敷き詰め、扇画面八面と団扇画四面を貼った作品」。
光琳デザインを味わう。