琳派と印象派
東西都市文化が生んだ美術
2020年11月14日〜21年1月24日
アーティゾン美術館
俵屋宗達の国宝《風神雷神図屏風》が出品となる後期を待って、出動する。
私的には5年ぶりの鑑賞。
琳派と印象派が共演する異色の展覧会。
俵屋宗達
国宝《風神雷神図屏風》
江戸時代17世紀、建仁寺
が、「間」をテーマとして共演する印象派作品は、
向かって左手に
セザンヌ《水浴》
1865-70年頃、水彩、11.0×19.9cm
アーティゾン美術館
&セザンヌの水浴関連スケッチ4点。
向かって右手に
ドガ《踊りの稽古場にて》
1895-98年、パステル、45.9×89.8cm
アーティゾン美術館
&ドガの踊り子ブロンズ像2点。
ちなみに、(別テーマだが)離れて向かい合う配置となっているのは。
モネ《睡蓮》&《睡蓮の池》
1903年&1907年
アーティゾン美術館
【本展の構成】
序章 都市の様子
1 京 (前期限り)
2 江戸 (後期限り)
1章 the 琳派
1 花木草花
2 物語絵 (後期限り)
3 墨の世界 (前期限り)
2章 琳派×印象派
1 継承
2 水の表現
3 間
4 扇型
5 注文主
序章
3 パリ
3章 the 印象派
1 都市市民の肖像
2 静物への関心
3 神話的世界
4 郊外への憧憬
終章 都市を離れて
都市・京(または江戸)と、都市パリを見せて(展示コーナーは別階)。
琳派の世界を見せて。
琳派と印象派をコラボさせて。
同館自慢の印象派コレクションをたっぷり見せて。
最後に、鈴木其一の富士山とセザンヌのサント=ヴィクトワール山の共演で締める。
後期の主な琳派作品。
序章2
《江戸図屏風》江戸時代17世紀前半、国立歴史民俗博物館
1章2
俵屋宗達《蔦の細道図屏風》重文、相国寺
2章2
尾形光琳《白楽天図屏風》根津美術館
酒井抱一《松島図屏風》個人蔵
2章3
俵屋宗達《風神雷神図屏風》国宝、建仁寺
2章5
尾形光琳《孔雀立葵図屏風》重文、アーティゾン美術館(新収蔵)
印象派作品では、同館所蔵作品のみならず、ひろしま美術館や茨城県近代美術館、山形美術館から来た作品もある。
アーティゾン美術館も、琳派作品を相当数所蔵していることを知る。
驚きは、企画展であり他館からの借入作品も多いのにかかわらず、アーティゾン美術館所蔵作品限りで写真撮影可としていること。
確かに作品間のディスタンスは確保されている。
ただ、ドガの踊り子ブロンズ像については、正面方向から撮影しようとすると、どうしても背景に宗達《風神雷神図屏風》の姿がちらつく。
ので、こんな画像となる。
コメントありがとうございます。
アーティゾン美術館のコレクションは、印象派以降の西洋美術や日本近代洋画が有名ですが、今回の琳派展にて、それ以前の日本美術も結構持っていることを認識しました。
メトロポリタン美術館展の開催については初めて知りました。情報提供ありがとうございます。
ラトゥール!《女占い師》!絶対に観たい。
フェルメールも!初来日作品を要望!
《眠る女》や《少女》は難しいだろうから、《信仰の寓意》辺りでお願いしたい。
「ラファエロ、ルーベンス、フェルメール、ラトゥール、エル・グレコから印象派のモネ、ルノワール、シスレー、ドガ、セザンヌまで、巨匠ばかりの65作品」「46点は日本初公開」。LNG展を想起させるラインナップと出品点数ですが、構成もLNG展くらい凝ったものになるのかどうか。
会期は2ヶ月? 短すぎる。国際巡回展で、次の行き先は海外ということなのでしょうか。今後、国内にもう一つ巡回先が追加されることを期待します。
気になるのは、第3波と緊急事態宣言の、カラヴァッジョ《キリストの埋葬》展への影響。暗雲が漂ってきた感。早く落ち着いて欲しいものです。
引き続きよろしくお願いいたします。
私は会期初日の訪問だったため(桃山展に合わせての日程でした。)、舞楽図屏風の展示でした。
後期の風神雷神図屏風も観に行きたかったのですが、第3波の襲来により断念となりました。
アーティゾン美術館は初めての訪問だったのですが、そのコレクションの充実ぶりにとても驚きました。
都心のビル街の中にあるロケーションも新鮮でした。
今年はカラヴァッジョ《キリストの埋葬》展の開催が楽しみですね。
無事に開催されることを期待したいところです。
更に冬には大阪で『メトロポリタン美術館展』が開催されるようです。(既にご存知でしたら、申し訳ありません。)
https://www.nikkei.com/topic/20210103.html
今後ともK様のブログを楽しみにしております。
本年もよろしくお願い致します。