江戸妖怪大図鑑 第3部 妖術使い
2014年8月30日~9月25日
太田記念美術館
かなり涼しくなった8月末、会期早々の「第3部 妖術使い」を訪問。
第1・2部と同様に列について順番に作品を見ていく鑑賞方式をとるが、1階・2階に全88点の展示に対し、ひととおり見るのに約70分を要する。
第1部のときが約90分、第2部のときが約45分だったので、その中間くらいの混雑具合ということ。
妖術使いとは何か。妖術によって、
「蝦蟇、土蜘蛛、鼠(、なめくじ、蛇、鷲)といった化け物を自在に呼び出す」
「飛行したり、姿を消したりする」
者を指している。
展示は、第1・2部とは様相が変わって、歌川国貞が大活躍。全88点中37点と、4割強が国貞の作品。
第1・2部で大活躍の歌川国芳、月岡芳年も健在で、21点と7点。
この3人の絵師の作品で、展示の約75%を占める計算。
当館蔵のほかは、個人蔵。
妖術使いは、総じて盛りだくさんな画面である。
「妖術使い」だから、まずは妖術使いが描かれて、呼び出される化け物が描かれて、その化け物も迫力に欠けてはならぬから、数で勝負したり、1匹だけならやたら巨大化させたり。さらに、これら妖術使い・化け物に対抗する相手も妖術使いだったりすると、同等のレベルの化け物を登場させて。と、どうしてもてんこ盛りになってしまうのだろう。
お気に入りは、歌川国芳≪蝦蟇仙人と相馬太郎良門≫1点を挙げる。
岩そのものである蝦蟇の軍団が印象的だ。
これで3部とも制覇。
リピーター割引(半券提示により200円割引)を最大限活用。
私的には第2部「幽霊」が一番好みだったかな。