高野山開創1200年記念
高野山の名宝
2014年10月11日~12月7日
サントリー美術館
会期後半になっての訪問。
高野山の名宝が59点(私の訪問日には43点)展示される本展。
見どころは、運慶(?~1223)作の国宝≪八大童子像≫全8躯だろう。
ただし、うち2躯は後年(南北朝時代)の補作。
運慶といえば、真作とされる仏像は数が限られており、その数は13件31点、と聞いたことがある。
また、≪八大童子像≫自体、高野山霊宝館のサイトによると、「現状では数年に一度、二躯程が主に夏の大宝蔵展で展示される程度であり、八躯全てを一度に見られる機会は少ない」とのこと。
ガラスケースなしで近距離で鑑賞できる本展は、運慶を味わう絶好の機会といえるのだろう。
制多迦(せいたか)童子
本展のメインビジュアルを担う、頭髪を五つに束ねた、赤い体の童子。
矜羯羅(こんがら)童子
実際にこんな顔の人いるよね、と仏像らしくない(?)親しみやすい表情、普通に伸ばしている髪、観賞者の好感度大の童子。
恵光(えこう)童子
頭にバンドを巻く童子。
清浄比丘(しょうじょうびく)童子
スキンヘッドの童子。
恵喜(えき)童子
帽子をかぶる、赤い体の童子。
烏倶婆ガ(うぐばが)童子(ガは、言偏に我)
髪の毛が逆立っている童子。
ここまで運慶作。以下は後年の補作。
指徳(しとく)童子
鎧兜をかぶる童子
阿耨達(あのくた)童子
龍王に乗る、明らかに他と雰囲気の異なる童子。
「玉眼」を利用した、眼の表情にも注目。
快慶の作品も6点観られる。
4階には、≪執金剛神立像≫と≪四天王立像≫4躯。
3階には、≪孔雀明王坐像≫。その背景に、国宝の平安時代の仏画≪竜王吼菩薩像≫が展示される(期間中、展示替えあり)
もっぱら、国宝≪八大童子像≫の部屋で時間を費やす。