東京でカラヴァッジョ 日記

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マネ《嵐の海》が国立西洋美術館所蔵に。

2019年11月13日 | 国立西洋美術館常設展示
   11/8にベルン美術館から、11/11に国立西洋美術館から公表。
 
   松方コレクション展に特別出品されたマネ《嵐の海》を国立西洋美術館がベルン美術館から購入する。
 
マネ
《嵐の海》
1873年
 
   フランスに残された松方コレクションの後見人である日置釭三郎が、経費捻出のため売却した作品の一つ。1941年頃に売却。
   何度か所有者が変わったのち、1953年にヒルデブランド・グルリットの所有となる。2012年、相続した息子のコーネリウス・グルリットのミュンヘンのアパートで、ナチス略奪美術品とともに発見される。2014年、コーネリウス死去、遺言によりベルン美術館へ遺贈される。
   「グルリット来歴調査プロジェクト」による調査により、本作は「ナチス時代の略奪品でないことが証明済または確実である」とされている。
 
 
・ベルン美術館は、グルリット・コレクションから経済的利益を得ることは望まないという立場をこれまで明確にしてきた。
   ただし、その管理から生じる金銭的損失を補填するために確実な来歴を持つ作品を売却する権利は留保していた。
・この売却から生じる剰余金はすべてグルリット・コレクションの今後の来歴調査の支援に充てられる。
 
・購入は、本作の松方コレクション展への貸し出し交渉を行うなかで、ベルン美術館側からオファーされたものとのこと。
・価格は4百万ドルであるらしい。
 
 
https://www.swissinfo.ch/jpn/ベルン美術館_-ナチス退廃芸術-マネ作品を東京の美術館へ売却-赤字脱却で/45360886
 
 
   旧松方コレクションの買い戻しに努める国立西洋美術館。
   本作品については、2019 年度中に常設展示室において公開予定としている。
 


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