2014年は日本・スイス国交樹立150周年にあたり、スイス関係の充実した美術展覧会がいくつも開催された。
次はイタリア。
スイスから2年遅れの1866年8月に日伊修好条約を締結。
2016年は、「日伊外交樹立150周年」にあたる。
ということは、またまたイタリア美術関係の大型展覧会の開催が期待できるということ。
現時点で認識しているのは、次の2展覧会。
1)左京区さんから教えていただいた
ボッティチェリ展
2016年1月16日~4月3日
東京都美術館
(東京都美術館プレスリリースより)
イタリア・ルネサンスの画家サンドロ・ボッティチェリ(1444/5-1510)の日本初の大規模な展覧会です。初期から晩年までの作品を通じて、画家の生涯と作品の変遷をたどるとともに、師のフィリッポ・リッピや弟子のフィリッピーノ・リッピ、同時代の画家ヴェロッキオやポッライウオーロらの作品をあわせてご紹介します。
東京都美術館「新印象派展」訪問時に入手した展覧会カレンダーには、以下の図版が。
ボッティチェリ≪東方三博士の礼拝≫1476年頃、ウフィツィ美術館。
そう、コジモを始めとするメディチ家の主要人物や当時の知識人、さらにはボッティチェリの自画像が描かれていることでも有名な作品である。
これだけでもありがたいが、当然、プラスアルファがあるだろうから、さらに楽しみである。
2)たまたま知ったのは、
レオナルド・ダ・ヴィンチ展(仮称)
2016年1月16日~4月10日
江戸東京博物館
(江戸東京博物館サイトより)
平成28(2016)年は、日伊国交樹立150周年(修好通商条約締結150年)にあたり、本展はその記念事業として開催します。本展出品作品である、ルネサンス期の天才、レオナルド・ダ・ヴィンチ『鳥の飛翔に関する手稿』(トリノ王立図書館所蔵)は、ダ・ヴィンチファンの間で最も有名な直筆ノートのひとつであり、日本初公開です。展覧会では、ダ・ヴィンチの素描や、レオナルデスキ(レオナルド派)の絵画作品も出品し、彼の思考を探ります。
レオナルドの油彩画の出品はないようだが、素描がどの程度出品されるのか、1995年の東京都庭園美術館での「レオナルド・ダ・ヴィンチ人体解剖図展 ウィンザー城王立図書館所蔵」並みの規模を期待したいところ。
(wikipediaより)
鳥の飛翔に関する手稿(Volo degli uccelli)
トリノ王立図書館収蔵。18紙葉(8.3in.×5.9in./21cm×15cm。シングルで数えると36葉)から成る。名前の通り、鳥の飛翔のメカニズムに関する考察が大半を占めるこの手稿では、翼や空気抵抗、風や気流の考察まで含めて、鳥の飛翔の力学構造を再現する方法が分析的に追求されている。推定年代:1505年。
どちらも2016年になってすぐ、1月からのスタート。
既に充分過ぎるほどのビッグ・ネーム2本ではあるが、加えて春や秋にも大型展覧会がきっとあるだろう。
となると、期待するのは「カラヴァッジョ」!!
カラヴァッジョ展、とまでは言わないとしても、◎◎◎美術館展(例えば、ローマ美術館連合)での1~2点来日を期待したい。
あと、ピエロ・デッラ・フランチェスカも期待してよいでしょうか。
例えば、ウルビーノ・マルケ美術館の≪セニガリアの聖母≫は、2013-14年に渡米歴があるので、是非日本にも!!
いつも楽しく拝見させて頂いております。
2016年は、日伊外交樹立150周年ということで、様々な展覧会が企画されているようです。
本投稿日の前日である4月6日(月)に、独立行政法人国立美術館から、平成27年度の年度計画が発表されました。
http://www.artmuseums.go.jp/04/0404-H27.pdf
その3ページ目の国立西洋美術館の項に下記の記述を見ました。
「日伊修好通商条約150年記念 カラヴァッジョ展(仮称)」
そして、40ページ目に会期として、2016年3月1日~2016年6月12日が挙げられ、44ページ目に「展覧会のための調査研究」内の連携研究機関が挙げられていないので、国立西洋美術館のみの国内巡回なしの展覧会と思われます。
今まで、K様の幾度となくカラヴァッジョ点を切望されていらっしゃる記事を拝見し(もちろん私もその一人です)、何よりブログタイトルにその名を冠していらっしゃることを考えますと、一刻も早くお知らせせざるを得ませんでした。
余り先のことを知ると楽しみが減ると言いますが、お許し下さい。
やはり、「おめでとうございます」と言わざるを得ません。
ご存知かもしれないですが、独法国立美術館は、毎年夏ごろに次年度のキュレーター研修の実施概要が発表され、そこに5館の年間予定が出ます(下記URL)。
http://www.artmuseums.go.jp/curator/2015/application.html
http://www.artmuseums.go.jp/curator/2015/outline.pdf
館によって、具体名のある館と、抽象的に記載されている館があります。
国立西洋美術館を見ますと「近世イタリア絵画展」とあったので、何かと思っていたのですが、カラヴァッジョでした。
ちなみに、東京・京都・奈良・九州の各国立博物館が所属する独法国立文化財機構でも年度計画が発表されるので、こちらも向こう一年の予定が分かります(こちらは、まだ発表されていません)。
国立美術館・国立文化財機構の年度計画を丹念に読み込むと数年先に予定されている展覧会の情報やそれを示唆するような情報も出てきますので、結構面白い読み物です(諸事情で実施されていない展覧会もあります)。
返答が遅れて申し訳ありません。
うれしいです。ありがとうございます。
国立西洋美術館サイトの「今後の展覧会予定」にも、エントリーだけはされていることを確認しました。
日伊修好通商条約150年記念 カラヴァッジョ展
2016年3月1日(火)~6月12日(日)
カラヴァッジョ没後400年の年、ボルゲーゼ美術館展にて≪洗礼者聖ヨハネ≫が来日した年に始めた拙ブログですが、それ以降、カラヴァッジョの来日はなく、寂しく思っているところでした。
前回の回顧展が2001年、思いのほか早く2回目の回顧展が開催されるとは、うれしいです。
どんな作品が来日するのか、想像し始めています。
カラヴァッジョ作品数は前回と同程度の7~8点、全点イタリアからだろうなあ、ボルゲーゼ美術館から1~2点(前回2点)、他のローマの美術館から2点(前回:バルベリーニから2点)、前回回顧展と重なる作品が2点、≪エマオの晩餐≫(ブレラ美術館)に相当する作品は何になるだろうなあ。
ご紹介いただいた「平成27年度独立行政法人国立美術館年度計画」を見ました。
開催期間91日間、目標入館者数は500,000人(1日当たり入場者数目標は、約5,500人)。
過去のラファエロ展の目標が81日間で303,000人(実績:505,246人、6,172人/日)と比べると、かなり高い目標設定となっています。
主催者は相当力を入れていることが伺えます。
私の想像を超えて充実した作品群となるのかもしれません。
「独立行政法人国立美術館キュレーター研修実施要項」や国立文化財機構の年度計画も、今後意識してチェックしていきたいと思います。
教えていただいてありがとうございました。