2016/06/30 リンク追加
ルーヴル美術館展 日常を描く-風俗画にみるヨーロッパ絵画の真髄
2015年2月21日~6月1日
国立新美術館
ルーブル美術館展を訪問してびっくり!!!
ピーテル・ブリューゲル1世の作品が出品されている!!!
≪物乞いたち≫1568年作
小品(18.5cm×21.5cm)だが、まぎれもないブリューゲルの真筆。
私の認識している範囲では、ブリューゲル作品の来日は5点目、ルーブル美術館が所蔵する唯一のブリューゲル作品。
そんな貴重な作品をよくぞ出品してくれた、と感謝するばかりである。
<追記>
ブリューゲル作品(油彩画)の来日状況
1990年
≪干草の収穫≫
プラハ国立美術館
国立西洋美術館「ブリューゲルとネーデルランド風景画展」
1993年
≪バベルの塔≫
ロッテルダム、ボイマンス=ヴァン・ブーニンゲン美術館
セゾン美術館「ボイマンス美術館展」
1995年
≪絞首台のうえのかささぎ≫
ダルムシュタット、ヘッセン州立美術館
東武美術館「ブリューゲルの世界展」
2006年
≪イカロスの墜落≫
ベルギー王立美術館
国立西洋美術館「ベルギー王立美術館展」
本展は、フェルメールやティツィアーノ、マサイス、ムリーリョを前面に出している。
ブリューゲルは、美術史上彼らと同格かそれ以上の存在であり、現存する作品数もフェルメールと同じくらいと貴重であることから、前面に出ていてもおかしくないはずなのだが、描かれた内容もあるのだろう、驚きの隠し玉となった。
本展は、私にとって、ブリューゲルの展覧会として忘れられない展覧会となる。
いつも楽しく拝読しております。
いつにも増して、興奮と感動が伝わる文面に、展覧会への期待が高まります。
ブリューゲルの名は、公式サイトの「展覧会の見どころ」の三段目にあったのですが、単なる例示的な列挙と思っていました。
マセイス、フェルメール、ブーシェなどは、間違いなく画家の代表作の一つといって良いラインナップだったので、ブリューゲルは「まさか来ないよな」と思っていました。
良い意味で、裏切られました。
前回、ブリューゲル(父)の作品が来たのは、2006-2007年の「ベルギー王立美術館展」での《イカロスの墜落》だったと記憶しています。
この作品は今日では、「ブリューゲル真筆ではない」というのが主流と思います。それだけに、まぎれもなく真筆というのは、本当に凄いです。
できれば、アングルの《グランド・オダリスク》も来てほしかったです。ブーシェの《オダリスク》が来ているので。
後は、東京遠征で観るか、ホームの京都まで待つかです(まさか東京限定出品だったりして)。
失礼いたします。
コメントありがとうございます。
ブリューゲルの出品は全く想像もしていませんでした。
公式サイトには、確かに「ピーテル・ブリューゲルI世」の名がありますね。
仮にそれに気付いていたとしても、画像もないような扱いがなされる画家ではないし、版画かブリューゲル一族によるレプリカだろうと、スルーしていたでしょう。
おかげで展覧会鑑賞中は、興奮状態でした。
ブリューゲル以外にも、(アングルは残念ながらありませんが)魅力的な作品が多数あって、実に楽しい時間を過ごしました。