国立西洋美術館リニューアルオープン記念
自然と人のダイアローグ
フリードリヒ、モネ、ゴッホからリヒターまで
2022年6月4日~9月11日
国立西洋美術館
再訪する。結構な混雑。
本展開催中のチケット売場では、常設展チケット購入希望者に対して、このようなプレートを提示して、「これらの作品は見ることができませんが、よろしいですか」の確認をしている。
このプレートでは、23点が掲示、うち5点がモネ。
本展出品の国立西洋美術館所蔵作品における人気ランキングといってもいいのだろうか。
以下、今回特に楽しく見た展示コーナー3選。
1 水辺の風景画
フェルディナント・ホドラー
《モンタナ湖から眺めたヴァイスホルン》
1915年
フォルクヴァング美術館
アクセリ・ガッレン=カッレラ
《ケイテレ湖》
1906年
国立西洋美術館
テオ・ファン・レイセルベルヘ
《ブローニュ=シュル=メールの月光》
1900年
フォルクヴァング美術館
2 雪景色の風景画
カミーユ・ピサロ
《ルーヴシエンヌの雪景色》
1872年
フォルクヴァング美術館
クロード・モネ
《雪のアルジャントゥイユ》
1875年
国立西洋美術館、松方コレクション
3 農作業の風景
フィンセント・ファン・ゴッホ
《刈り入れ(刈り入れをする人のいるサン=ポール病院裏の麦畑)》
1889年
フォルクヴァング美術館
カミーユ・ピサロ
《収穫》
1882年
国立西洋美術館、旧松方コレクション
ジョヴァンニ・セガンティーニ
《羊の剪毛》
1883-84年
国立西洋美術館、旧松方コレクション
ドイツのフォルクヴァング美術館から作品がやってくるのだから、私的には、20世紀前半のドイツ近代絵画の名品を期待していたところ。
フリードリヒ《夕日の前に立つ女性》とか、ベックリーン《海辺の城(城の中の殺人)》とか、リーバーマン《ラーレンの通学路》とか、19世紀のドイツ絵画は良いとして。
20世紀前半のドイツ近代絵画は、パウル・クレーが1点、エミール・ノルデが2点程度。
過去に日本で開催されたフォルクヴァング美術館展にて、素晴らしいドイツ近代絵画コレクションを堪能した経験がある私としては、ちょっと寂しい。
本展は、フランス印象派を中心とする国立西洋美術館コレクションを観せる展覧会であって、フォルクヴァング美術館も、それを補完する観点から、フランス印象派を中心とした出品作選抜としたのだろうか。
国立西洋美術館の次の企画展は、
ピカソとその時代
ベルリン国立ベルクグリューン美術館展
2022年10月8日~2023年1月22日
国立西洋美術館
と、連続して、ドイツの美術館コレクションが登場する。
97点の出品で、ピカソ、クレー、マティス、ジャコメッティの4人の芸術家の作品に重点が置かれるとのことであるが、(クレー以外にも)ドイツ近代絵画もたっぷり見せてもらえることを希望している。