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【画像】「古代メキシコ - マヤ、アステカ、テオティワカン」(東京国立博物館)

2023年08月23日 | 展覧会(その他)
古代メキシコ
マヤ、アステカ、テオティワカン
2023年6月16日〜9月3日
東京国立博物館 
 
 
会期終盤の週末の訪問。
会場内は大変な人。
古代メキシコ遺跡についてはよく分からないが、テオティワカン文明、マヤ文明、アステカ文明の貴重かつ見応えのある遺物が来ているらしい。
全作品撮影可能。
 
 
【本展の構成】
第1章 古代メキシコへのいざない
第2章 テオティワカン 神々の都
第3章 マヤ 都市国家の興亡
第4章 アステカ テノチティトランの大神殿
 
 
【本展ジュニアガイドより】
 
 
【会場案内図】
 
 
【本展目玉の3点】
 
《死のディスク石彫》
テオティワカン文明、300~550年
テオティワカン出土(太陽のピラミッド、太陽の広場)
メキシコ国立人類学博物館
✳︎直径1.5m。舌をペロっと出した骸骨。地平線に沈んだ(死んだ)夜の太陽を表すとのこと。
 
《赤の女王のマスク》ほか
マヤ文明、7世紀後半
パレンケ出土(13号神殿)
パレンケ遺跡博物館、アルベルト・ルス・ルイリエ
✳︎エメラルド・グリーンが印象的なマスク。石室の棺に納められていた状態の再現展示。
 
 
 
《鷲の戦士像》
アステカ文明、1469~86年 
テンプロ・マヨール出土(鷲の家)
テンプロ・マヨール博物館
✳︎この等身大の像は、高位な戦士か、英雄的な死を遂げて鳥になった戦士の魂を表しているとのこと。
 
 
【テオティワカン文明より】
 
《マスク》
テオティワカン文明、150年~250年
テオティワカン出土(太陽のピラミッド出土)
テオティワカン考古学ゾーン
✳︎これまで550点ほど見つかっているテオティワカンのマスクのなかで最古のマスク。瞳は黄鉄鉱で作られており、当時はキラキラと輝いていたと思われるとのこと。
 
《立像》2体
テオティワカン文明、200〜250年
テオティワカン出土(羽毛の蛇ピラミッド、地下トンネル)
テオティワカン考古学ゾーン
✳︎上がスカートをはいた女性像。下が荷物を背負う男性像。2003年発見の、ピラミッド正面の大広場からピラミッドに向けて延びる長さ103mの地下トンネルの最奥部より出土された4体のうちの2体。トンネルの入口は垂直の穴で深さ15m、そのイメージ図も。
 
 
 
《嵐の神の壁画》
テオティワカン文明、350~550年
テオティワカン出土(サクアラ)
メキシコ国立人類学博物館
✳︎住居や公共施設・儀礼施設を彩ったカラフルな壁画。左手にはお香の袋、 右手にはトウモロコシをもって人々に与えている嵐の神。
 
《鳥型土器》
テオティワカン文明、250~550年
テオティワカン出土(ラ・ペンティージャ)
メキシコ国立人類学博物館
✳︎発掘者に「奇抜なアヒル」と命名されたとのこと。
 
「テオティワカン地図」
 
「展示風景」
 
 
【マヤ文明より】
 
《トニナ石彫153》
マヤ文明、708〜721年
トニナ出土
トニナ遺跡博物館
✳︎描かれているのは捕虜。
 
《トニナ石彫171》
マヤ文明、727年頃
トニナ出土(アクロポリス、水の宮殿内)
メキシコ国立人類学博物館
✳︎2人の王が球技をしている場面。両国の外交関係を示すものらしい。
 
《書記の石板》
マヤ文明、725年頃
パレンケ出土(王宮の塔)
パレンケ遺跡博物館、アルベルト・ルス・ルイリエ
 
《96文字の石板》
マヤ文明、783年
パレンケ出土(王宮の塔付近)
パレンケ遺跡博物館、アルベルト・ルス・ルイリエ
✳︎ キニチ・クック・バフラム(パカル王のひ孫)の即位20周年に彫られた碑文。654年にパカル王が建てた白壁の宮殿の近くで見つかり、歴代の王の即位が記される。マヤの人々は優れた書跡を芸術品として愛好したが、本作はその最高峰に位置するという。
 
 
《貴人の土偶》
マヤ文明、600〜950年
ハイナ出土
メキシコ国立人類学博物館
✳︎このマヤ・ブルーの鮮やかさ、1000年経っても保たれている。
 
《チャクモール像》
マヤ文明、900〜1100年
チチェン・イツァ出土(ツォンパントリ)
ユカタン地方人類学博物館カントン宮殿
✳︎ 神に捧げる供物の台。皿のようになっている腹の部分に供物(時には生贄の心臓の場合も)を置く。
 
 
【アステカ文明より】
 
《マスク》
テオティワカン文明、200~550年
テンプロ・マヨール出土(埋納石室82)
テンプロ・マヨール博物館蔵 
《耳飾り》
アステカ文明、1469~81年
テンプロ・マヨール出土(埋納石室82)
テンプロ・マヨール博物館
✳︎ テオティワカンの仮面に、メシーカ人(アステカ人)が目や歯、耳飾りをつけるなどして、手を加えたもの。
 
《装飾ドクロ》
アステカ文明、1469〜81年
テンプロ・マヨール出土(埋納石室11)
テンプロ・マヨール博物館
✳︎頭蓋骨にも手を加える。
 
《チコメコアトル神の火鉢(複製)》
原品:アステカ文明、1325〜1521年
メキシコシティ出土(トラワク地区)
メキシコ国立人類学博物館
✳︎熟したトウモロコシの女神。トウモロコシの穂を二重にした形の笏を握る。
 
 
 
 総じて遺物の状態が良好に見える。
 修復技術によるのだろう、結構補っているのかもしれない。
 
 日本とは異なる世界観、造形美に触れることができる、期待以上の展覧会である。


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