Chim↑Pom展:ハッピー・スプリング
2022年2月18日〜5月29日
森美術館
「Chim↑Pom(チンポム)」の名前だけは知っている。展覧会で作品を見ることもあるし、時々その作品が世間の話題となっている(≒炎上している)ことも聞こえてくる。
しかし、「Chim↑Pom」がどういうアーティストなのか、現代美術に関心の薄い私は全く知らずにいた。
森美術館の本個展は、「Chim↑Pom」の初期から近年までの代表作と本展のための新作を紹介する初の本格的回顧展ということで、ある方のブログでの紹介記事を機に、行ってみる。
2005年に結成された、男性5人・女性1人によるアーティスト・コレクティブ(複数のアーティストが協働する形態)だったのか。そんな基本情報ですら知らなかった次第。
【展示の構成】
・都市と公共性
・道
・Don’t Follow the Wind
・ヒロシマ
・東日本大震災
・ジ・アザー・サイド(向こう側)
・May, 2020, Tokyo
・エリイ
・金三昧
加えて、会場内託児所《くらいんぐみゅーじあむ》と、第2会場「ミュージアム+アーティスト共同プロジェクト・スペース」がある。
前者は、見ていないが、託児所の実務機能を担うのみならず、本個展を構成するアート作品でもあるらしい。この託児所を利用したのかどうかは知らないが、会場で乳母車を押した家族も数組見かける。
後者は、著作権上微妙ということで、森美術館の会場から排除された作品が展示される。当日予約・完全入替制で、森美術館(本会場)内の受付でのみ予約可能。東京メトロ日比谷線虎ノ門ヒルズ駅から徒歩約10分の場所(森美術館からだと約30分)にある。
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一部を除き撮影可能なので、撮影した画像を掲載する。
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馬鹿げた作品としか私には見えないが、気になるのは床に置かれた日刊ゲンダイ。
実は、最近の国際情勢を憂慮した作品なのか?
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そうとはいえない。
置かれた日刊ゲンダイには、この作品と連動する広告が掲載されているのだ。
私の訪問日の前日と前々日に発行されたものということは、どうやら開館前に入れ替えているようだ。
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階段を登ったところにある展示スペース。
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前述の日刊ゲンダイは偶然だった感があるが、最近の国際情勢を憂慮しているのは確かであるようだ。
この展示スペースは、現状ずいぶんガラッとしているが、この先会期が進むに連れて、イベントなどが開催されて、変貌していくのだろうか。
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「酔いどれパンデミック」を構成する1展示。
右は、1831年に勃発したヨーロッパ初のコレラ流行の際に、ヴェネツィアに住んでいた23歳の女性の肖像画。
本来は、コレラ罹患前の姿のものとの2枚組であり、本作はコレラ罹患1時間後の姿。
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彼女はこの姿の4時間後に死亡したという。
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何もない展示室。
ただし、音声は流れている。
大東京の風景を見ながら一息つくスペース?
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開幕してから満7年、現時点でも一般人の鑑賞が叶わない、その見通しもない「展覧会」の展示である。
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世間の話題となった(≒炎上した)「ヒロシマ」作品に関する記事を読むことができる個室より。
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個室は複数あり、こちらの個室は他より低い位置に設置されている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/8c/5d1bf29bd091c33ac1bb59dc391daad6.jpg)
第2会場にも行く。マウスもの3点。
彼らの悪ふざけがずらっと並ぶ。
ただ、興味深いものも少なからずある。
悪ふざけとアートの境は何だろうか?
誰が悪ふざけをアートと認定するのだろうか?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/bd/bb8b31ddfe5df44da1fb108e82a58519.jpg)