東京でカラヴァッジョ 日記

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【更新】 『カラヴァッジョ ほんとうはどんな画家だったのか』

2022年08月01日 | カラヴァッジョ
【6月1日の記事に追記のうえ、8月1日記事として更新】
 
 
【8月1日追記】
 
 石鍋真澄氏の新著『カラヴァッジョ ほんとうはどんな画家だったのか』。
 
 出版予定日が、当初は7月20日とされていたのが、現在はやや遅れて、8月25日となっている。
 加えて、頁数も増え、価格もアップ。
 
出版予定日:7月20日→8月25日
頁数   :568頁 →618頁
定価   :5,500円→6,160円
 
 なるほど、頁数と定価は連動するのか。
 
 表紙掲載作品(ロンドンの《エマオの晩餐》)や目次も公表されており、内容は確定したのだろう。
 
 リアル店舗で購入予定。楽しみ。
 
 
 
【以下、6月1日記事】
 
 むろさん様のコメントで教えていただいて、刊行を心待ちにしていた書籍の発売予定時期が公表されていた。
 
 
石鍋真澄
『カラヴァッジョ ほんとうはどんな画家だったのか』
平凡社刊
出版年月日:2022年7月20日 
A5、568ページ
定価:5,500円(本体5,000円+税)
 
 西洋美術史学の第一人者がライフワークとして研究を続けてきた成果が結実。今日広く流布しているカラヴァッジョ像を、最新研究により可能なかぎり実像に正していく決定的評伝。
 
 
 分厚い!高い!
 
 石鍋真澄氏が過去平凡社から出している単行本と比べると。
 
 
1 
『ピエロ・デッラ・フランチェスカ』
出版年月日:2005年4月1日
A5、550ページ  
定価:5,280円(本体4,800円+税) 
 
 
2 
『フィレンツェの世紀 ルネサンス美術とパトロンの物語』
出版年月日:2013年4月1日
A5、528ページ  
定価:5,940円(本体5,400円+税) 
 
 
『教皇たちのローマ ルネサンスとバロックの美術と社会』
出版年月日:2020年3月4日
4-6、372ページ
定価:3,080円(本体2,800円+税) 
 
 
 新著は、石鍋氏の平凡社の単行本としては、厚さも値段も標準的だった。
 
 表紙の絵は何だろうか。
 ホット(?)な《聖マタイの召命》?
 それとも、ユディト?
 
 いずれにせよ、刊行すぐに購入するつもりでいる。


6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ありがとうございます (むろさん)
2022-06-01 12:45:35
石鍋氏の本の出版情報ありがとうございます。予想よりかなり早かったと思っています。なお、アマゾン、紀伊国屋、楽天などのサイトでは7/22発売となっていました。

聖マタイ問題についてはネットで読める成城大学美学美術史論集の再録・改訂だと思いますが、例えば2019年カラヴァッジョ展カタログ(名古屋)の年表P215に書かれているパレルモの「生誕」に関する新説や貴ブログ2020年2月6日の「悲嘆に暮れるマグダラのマリア」に関する図録解説紹介記事の内容(本当にルーブルの聖母の死の準備作なのか?)といった最近の説に関しても含まれているのか、とても楽しみです。

なお、「悲嘆に暮れるマグダラのマリア」について、宮下氏は2021年の著書「1時間でわかるカラヴァッジョ」の中で「(大阪展での観察から)真筆の可能性がある」と書かれています。また、この本の中でパレルモの「生誕」についても新説(ローマで1601年制作)を採用しています。
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Unknown (k-caravaggio)
2022-06-01 21:05:39
むろさん様
コメントありがとうございます。
早かったですね。1〜2年先かと思ってました。

パレルモの《生誕》の新説については知りませんでした。
むろさんさんの情報を受け、保有する2019-20年「カラヴァッジョ展」図録2冊の年譜を確認しました。

【第1版-札幌展用。名古屋では、追加出品作の別冊を添付販売(ただし、会期序盤のみの模様)】
 1600年4月5日、シエナ出身のファビオ・デ・サルティスと200スクードで絵を1点描く契約を結ぶ(どの絵にあたるのかは不明。ヴァティカン絵画館の《キリストの埋葬》?)。

【第3版-大阪展用】
 1600年4月5日、200スクードで絵を1点描く契約を商人ファビオ・ヌーティと結ぶ(シチリア島パレルモのオラトリオ・ディ・サン・ロレンツォ旧蔵の《生誕》に該当する可能性がきわめて高い)。

 むろさんさんがお持ちの(おそらく)第2版(名古屋展用)は、おそらく第3版と同じ記述なのでしょう。

 この時期、この短期間に、新発見があったのでしょうか。
 出品作の入替や誤字脱字訂正以外にも、こんな改訂が行われていたのですね。他にもあるかも、油断できません。

 石鍋氏の新著がますます楽しみになりました。
 情報ありがとうございます。
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パレルモの「生誕」に関する新説について (むろさん)
2022-06-01 21:59:55
2019年カラヴァッジョ展図録第1版の「ファビオ・デ・サルティス~」は石鍋氏のカラヴァッジョ伝記集(2016年)のP220に書かれている文章を使っています。第2版と第3版は「ファビオ・ヌーティ~」で同じ文章です。

この件はミケーレ・クッポーネによる最新の研究によるもので、2017年の論文と2021年の改訂版があります(下記URL)。石鍋氏が使った古いものが何かは確認していません。また、下記論文もまだ詳細に確認していない(翻訳サイトに入れていない)ので、なぜ2019年図録が古い史料を使ったのかも確認していません。
https://www.researchgate.net/publication/330621149_M_Cuppone_La_Nativita_di_Palermo_prima_pala_d'altare_per_Caravaggio_in_Valori_Tattili_9_2017
https://www.caravaggionews.com/cuppone-libro-nativita-palermo/
https://www.youtube.com/watch?v=fxCV1tTTu4k&t=2s
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Unknown (k-caravaggio)
2022-06-03 06:03:54
むろさん様
パレルモの《生誕》の論文情報をありがとうございます。
2017年に発表された新説だったのですね。
おそらく第1版の後に気付きがあって、第2版で修正したというところでしょうか。ただ、参考文献には、Cuppone氏の名前は見当たりませんね。
イタリア語は分からないので、石鍋氏の新著に期待するところです。
いろいろとご教示いただきありがとうございます。
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イタリア語の翻訳 (むろさん)
2022-06-03 23:01:06
外国語の文献ですが、インターネットの文章はコピーして翻訳サイトに入力すれば、ほぼ意味は理解できるので、最近はよく利用しています。紙に書かれたものを読み取るソフトも使ったことがありますが、文字があまり正確に読めなくて修正するのが大変なため、これを使うのはやめました。

私はgoogleで「翻訳サイト」と入れ、最初に出てくるgoogle翻訳のイタリア語を使っています。貴ブログでご紹介されたメトロポリタン美術館のHPもgoogle翻訳の英語を使って、手っ取り早く日本語に変換し、今回のMet展の予習として活用しました。

将来的には本の文字がもっと正確に読み取りできるようになれば、今まで集めた大量のボッティチェリなどのイタリア語文献を読むことができるので、早くそういう日が来ることを願っています。
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Unknown (k-caravaggio)
2022-06-04 20:13:15
むろさん様
コメントありがとうございます。
私もGoogleの翻訳機能を使ってみることもあるのですが、英語やイタリア語の美術用語を知らないこと、イタリア語は文法・単語自体がよく分からないことから、訳された日本語をもっともらしい日本語に変換することができず、意味を理解するには至りません。まあ、日本語の美術書でも難儀することしばしばですが。慣れもあるのでしょうが、やはり勉学が必要なのでしょうね。
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