プーシキン美術館展
旅するフランス風景画
2018年4月14日~7月8日
東京都美術館
2階出口の写真撮影コーナーは、ルソーのジャングルの世界。
原画は
《馬を襲うジャガー》
1910年、90×116cm
プーシキン美術館
熱帯の緑。花の赤・黄・白・赤。「中央に動物を配した熱帯のジャングルを舞台とした風景」は、ルソー作品の定番のひとつ。1905年頃から手掛けており、その点数は数十点に及ぶらしい。
そこで、ルソーのジャングルの世界、他の主要作品を確認してみる。
《不意打ち!熱帯の嵐》
1891年、129.8×161.9cm
ロンドン・ナショナル・ギャラリー
《イブ》
1905〜07年頃、61×46cm
ハンブルク美術館
《飢えたライオン》
1905年、201.5×301.5cm
バイエラー財団
《森のなかの白衣の女》
1905年、99.5×80cm
バーンズ財団
《陽気なおどけものたち》
1906年頃、146×114cm
フィラデルフィア美術館
《ライオンの食事》
1907年頃、113.7×160cm
メトロポリタン美術館
《トラとバッファローとの戦い》
1908年、172.1×191.5cm
クリーブランド美術館
《日没の森の風景》
1910年頃、116×162.5cm
バーゼル美術館
《異国風景》
1910年、113.6×162.5cm
バージニア美術館
《異国風景》
1910年、130×162cm
ノートン・サイモン美術館
《猿のいる熱帯の森》
1910年、129.5×162.5cm
ワシントン・ナショナル・ギャラリー
《滝》
1910年、116×150cm
シカゴ美術館
《夢》
1910年、204.5×298.5cm
ニューヨーク近代美術館
このうち私が実見したことがあるのは、2014年の東博「クリーブランド美術館展」で来日した作品くらいかなあ。
と、思ったが、実は1994年にバーンズ財団蔵、2001年にニューヨーク近代美術館蔵、2002年にメトロポリタン美術館蔵、2007年にフィラデルフィア美術館蔵を見ているようだ。もう記憶には全くないけど。
これら作品に描かれる植物や動物は、パリにある植物園や動物園での観察、あるいは雑誌の挿絵や写真をもととしていたことは有名。
ただ、当時は、ルソーは「ナポレオン3世のメキシコ戦役に加わり、異国の風物に接した実体験がある」と言われていたらしく、自身も「メキシコの思い出をしばしば語った」とされる。実際のところは、兵役時にメキシコからのフランス軍帰還兵から聞いた話をもととしていたらしい。