日経おとなのOFFは休刊となったが、年末の美術展特集は継続する。
日経トレンディ2020年1月号臨時増刊として発売された「2020年絶対に見逃せない美術展」を眺める。
西洋美術、日本美術とも楽しみな展覧会が多数掲載されている。
そこで、今年の記事は、2020年絶対に見逃せない「西洋美術展」の一覧とする。
2019年12月以降に開幕の美術展が対象。
ブダペスト－ヨーロッパとハンガリーの美術400年
2019年12月4日〜20年3月16日
国立新美術館
シニェイ・メルシェ・バール《紫のドレスの婦人》は、ハンガリーの「モナリザ」。
カラヴァッジョ展
2019年12月26日〜20年2月16日
あべのハルカス美術館
札幌・名古屋を経て、最後の巡回地。
大阪限りの出品作は《執筆する聖ヒエロニムス》。同じくボルゲーゼ美術館所蔵の《洗礼者聖ヨハネ》とあわせて楽しみたい。離れて展示されているだろうけど。
ハマスホイとデンマーク絵画
2020年1月21日〜3月26日
東京都美術館
「ハンマースホイ」改め「ハマスホイ」の12年ぶりの回顧展。
奇跡の芸術都市バルセロナ展
2020年2月8日〜4月5日
東京ステーションギャラリー
近代カタルーニャ芸術の精華。
1月19日まで静岡市美術館で開催中。
画家が見たこども展
ゴッホ、ボナール、ヴュイヤール、ドニ、ヴァロットン
2020年2月15日〜6月7日
三菱一号館美術館
ナビ派のみならず、ゴッホも。ならばゴーギャンも欲しい。
ピーター・ドイグ展
2020年2月26日〜6月14日
東京国立近代美術館
1959年スコットランド生まれのミステリアスな風景画で知られる画家とのこと。
ロンドン・ナショナル・ギャラリー展
2020年3月3日〜6月14日
国立西洋美術館
2020年最大の西洋美術展は、全61点の出品！私的な期待ベスト３は、クリヴェッリ、ウッチェッロ、フェルメール。
ボストン美術館展
芸術Ｘ力
2020年4月16日〜7月5日
東京都美術館
メインは日本美術であろうけど、西洋美術の優品にも期待。
スポーツ in アート
ギリシャ彫刻Ｘ印象派の時代
2020年7月11日〜10月18日
国立西洋美術館
《ドリュフォロス（槍をかつぐ人）》（ナポリ考古学博物館蔵）ほかギリシャ彫刻に期待。
本展終了後に改修休館するようである。休みが多い美術館。
クロード・モネ
風景への問いかけ
オルセー美術館・オランジュリー美術館特別企画
2020年7月11日〜10月25日
アーティゾン美術館
長期休館を経て2020年1月に新装開館するアーティゾン美術館（旧：ブリヂストン美術館）の最初の大型特別企画は、大混雑必至のモネ＆オルセー美術館。
BANKSY展
2020年8月29日〜12月6日
寺田倉庫G1ビル
何かと話題、匿名アーティスト「バンクシー」を知る良い機会か。
アンディ・ウォーホル・キョウト
2020年9月19日〜21年1月3日
京都市京セラ美術館
約200点からなるウォーホル展は、長期休館を経て2020年3月にリニューアルオープンする京都市京セラ美術館（旧：京都市美術館）限りの開催。これは遠征したい。
ゴッホと静物画
伝統から革新へ
2020年10月6日〜12月27日
SOMPO美術館
2020年5月に移転オープンするSOMPO美術館（旧：損保ジャパン日本興亜美術館）で、同館では17年ぶりとなるゴッホ展！
ロンドン・ナショナル・ポートレートギャラリー所蔵
KING ＆ QUEEN 展
2020年10月〜21年1月
上野の森美術館
英国の王・女王の物語と英国の歴史に期待大。でも、上野の森か。
カラヴァッジョ《キリストの埋葬》展
2020年10月21日〜11月30日
国立新美術館
歓喜！！！のカラヴァッジョの名品の来日！
加えて、同時代の版画によって、この作品が描かれた歴史的背景を探っていく、とのこと。
以上、15展。
まだまだ新たな美術展の情報が、来年後半に始まるものを中心に今後出てくるだろう。12月20日発売予定の「美術の窓１月号」もチェックする予定。
この時期の美術展情報誌、年を追うごとに競争が増しているようである。売れ行きが良いのだろうか？ 私は当面従来どおり「日経おとなのOFF」「美術の窓」で楽しむつもり。