クラーナハ展-500年後の誘惑
2016年10月15日~2017年1月15日
国立西洋美術館
クラーナハ展公式サイトによると、12/8、入場者数10万人を達成したという。
47日目の10万人達成である。
残り会期は、29日間。
最終的な入場者数は、会期末に向けた増加を考えると、20万人を達成するだろう。
12/11の日曜美術館は、クラーナハ展を取り上げている。
クラーナハのデフォルメ。
写実画家の塩谷亮(1975年生)による《ヴィーナス》の分析を興味深く見る。
《ヴィーナス》
1532年
37.7×24.5cm
シュテーデル美術館
「滑らかな優雅なフォルム」
「白下地の明るさを活かした、抜けるような肌」
・右手(上腕)が左手と比べても明らかに短い。実際は右手は体からもっと離れている。
・顔の大きさに対して相当なで肩。
・臍がずいぶん前の位置に出ている(実際は真ん中にある)。
・身体は縦に引き伸ばされる。
・脚が長い。太ももは太め。
・曲線。
・プロのモデルでも、5分と持たない姿勢。
・当時存在したとは考えられない、薄い透明なヴェール
・白下地の明るさを活かした、イタリアとは対照的な肌の描き方
塩谷氏がモデルに絵と同じポーズを取らせて描いたスケッチと比べると、クラーナハのヌード画のヘンテコさが分かる。
《ホロフェルネスの首を持つユディト》部分
1525/30年頃
87 x 56 cm
ウィーン美術史美術館
森村泰昌氏、『似た顔知っているな』『能の小面のよう』。
〈参考〉
重文《能面 孫次郎(オモカゲ)》
伝孫次郎作、室町時代
三井記念美術館
本作は、三井記念美術館で1/28まで開催中の「日本の伝統芸能展」にて展示中。