アジアを回る・日本を回る

年に1度の海外旅行を楽しみに1年働いています
2016年の夏はカンボジア・シェムリアップに決定
現在工程表作成中

幕末の刀傷~弘源寺

2013-06-08 13:28:05 | 2013年 国内の旅

今回の京都旅行は5月19日~20日の1泊2日

初日に嵐山界隈を廻った際に、5月19日まで特別公開の寺があった

何かの縁だよコレは…いかねばなるまい

弘源寺は天龍寺の塔頭で

室町時代に、清和源氏の流れを汲む細川氏により建立された由緒ある寺院

特別拝観で公開されるのは

枯山水庭園の「虎嘯の庭」 

本堂の襖に書かれた「扇絵」 

重文指定の「毘沙門立像」

縁側の柱に残る「幕末の刀傷」

刀傷をつけたのは長州藩士

彼らは蛤御門の変の時にここを宿所にしていたのだ

この戦は長州藩の負け戦で、以来長州は賊軍となった

激動した時代の証が今ここに残っているのだ

私には重文指定の芸術品より価値ある体験だった 


獅子吼の庭~宝厳院

2013-06-07 21:53:57 | 2013年 国内の旅

宝厳院は天竜寺塔頭の1つ

春と秋の特別拝観以外は通常非公開である

宝厳院の庭は『獅子吼の庭』といわれている

獅子に似せた獅子岩や干支の由来の獣石

新緑色の木々の伊吹に水気を含んだ苔の絨毯

厳かささえ感じる日本庭園を堪能しながら廻った

獅子吼とは「獅子が吼えて百獣を畏れさせる」ことから転じ

「釈迦の説法」に例えられる

この庭園では、散策しながら鳥の声や風の音を聴き

人生の真理を肌で感じることが出来るのです

 

特別拝観料500円で、これは庭園を見るだけ

本堂は別途500円かかる 


十三参りの寺~法輪寺

2013-06-01 23:08:09 | 2013年 国内の旅

渡月橋を臨む低山の中腹にある法輪寺

ここは子供が数え年十三歳になったのを祝う行事で有名

この行事を『十三参り』といい、京都では法輪寺の十三参りとして今も風習が残っている

ただし、全国的には『七五三』ほど普及していない

法輪寺の本尊は虚空蔵菩薩

市民からは「嵯峨の虚空蔵さん」と親しまれている

虚空蔵菩薩は丑年と寅年の人の守護神

だから本堂の前には狛犬ならぬ狛牛と狛虎が鎮座している

また、虚空蔵は「限りない宇宙の広がりから恵みを得る」という意味も持ち

転じて「記憶をつかさどる菩薩」とされている

だからお参りすれば知恵が授かると言われているのだ

ちなみに、暗記することを『そらんじる』というのは虚空蔵の「空」からきているそうだよ

その他、法輪寺には様々なイベントがある

「針供養」は2月8日と12月8日

「人形感謝祭」は10月15日

「芸能上達祈願祭」は3月10日

また境内には、漆技術の向上の神様「漆祖神」や

電気電波の神様「電電宮」がある

本堂横には山の中腹から嵐山の風景を見渡せる展望所もある

展望所から逆に本堂側を見ると多宝塔が樹木の間から顔を出していた

私的にはこの構図がベストアングルだ


月が渡る橋~渡月橋

2013-05-28 22:08:53 | 2013年 国内の旅

渡月橋…月が渡る橋

亀山上皇が橋の上空に月があるのを見て、「くまなき月の渡るに似る」と言ったそうだ

桜や紅葉の頃はさぞ風流な姿を見せるのだろう

12月にはライトアップもされるそうだ

桜・紅葉・ライトアップ…この3つが渡月橋のキーワードかな

 

昔は貴族たちが独り占めにした景色を今は庶民も楽しめる

ただし、相当な混雑を覚悟してだが…

今回、4番目か5番目のキーワードにはなる?新緑の渡月橋を訪れた

生憎の雨で月の姿は拝めなかったが、雨の渡月橋もまた風流だ

 

渡月橋が架かる川は有名な桂川だが、大堰(おおい)川と言う呼び名もある

これは、渡月橋の上流部を大堰川、下流部を桂川と呼ぶ通例によるもの

また、この川は嵐山公園で二股に分かれているが

小さいほうの流れに架かる橋を渡月小橋という

 

現在の渡月橋は、昭和9年に鉄筋コンクリート橋として架け替えられたもの

一般道上の橋として、車の往来もしっかりあるのだ。

私も行きと帰りに各1回づつの計2回、車で渡月橋を渡ったのだ


櫛田神社

2013-05-12 23:01:59 | 2013年 国内の旅

櫛田神社は、博多の夏の風物詩である祇園山笠が奉納される神社。

博多っ子には「お櫛田さん」の愛称で親しまれている。

櫛田神社があるのは博多の繁華街、中洲近くの商店街。

中洲屋台で夕飯を食べる前に寄ったから暗くなってしまった。

境内には大きな山笠が展示してある。

夜は照明施設があるが、8分間の照明に100円かかる。

子供連れのお客が点してくれたので、便乗して観てきた。

 ← 横綱白鵬の力石

 

 ← 夫婦恵比寿神社の花本大神(=芭蕉)の句碑


御花・松濤園

2013-05-09 23:04:51 | 2013年 国内の旅

柳川の藩主は立花家。

その立花家の邸宅や庭園は今も、『御花・松濤園』として柳川に残っている。

松濤園は、松と石を配した鑑賞庭園で国の名勝に指定されている。

280本の黒松と1500個に及ぶ庭石が奥州松島を思わせる。

 ← 本館大広間

本館には約100畳の大広間がある。

縁側に出て、松濤園を眺めてみた。

江戸~明治の大名家の優雅な暮らしが偲ばれた。

 ← 本館には『さげもん』

敷地内には立花家所蔵品を展示した資料館もある。

さらに驚くことには

本館は高級旅館やレストランとしても営業しているのだ。

あの大広間で宴会もできる…

さらにさらに驚くことには

その経営書は立花家17代目だそうだ。

 ← 西洋館

 


白秋の童謡で育った私たち

2013-05-08 23:16:19 | 2013年 国内の旅

子供の頃に耳にした童謡を今でも口ずさむ。

柳川で北原白秋生家&記念館に行って

そんな童謡の多くが白秋の作詞だと知った。

 ← 生家入り口

小学生の時、TVか何かで観た映画がある。

盲目のバイオリニストがウィーン少年合唱団と共演することを夢見ながらも

願いかなわず白血病で死んでしまうという内容。

その映画で流れていたのが白秋の「この道」

♪ この道は いつか来た道 ああそうだよ あかしあの 花が咲いてる

今でも時折口ずさむ。

 ← 白秋のうた絵本

大人が童謡歌ってもいいじゃないか…というか歌いたい。

♪ からたちの花が咲いたよ 白い白い花が咲いたよ

♪ 雪のふる夜は たのしいペチカ ペチカも燃えろよ お話しましょ

NHKの「みんなのうた」でやっていたのかなぁ。

なぜか、ダークダックスが歌っている姿が頭に出てくる。

 ← さげもん

3月の柳川は『さげもん』という雛飾りであふれていた。

白秋生家にもさげもんがあった。

そういえば

娘が赤ん坊の頃よく歌った子守唄がある。

♪ ゆりかごのうたを カナリアが歌うよ ねんねこ ねんねこ ねんねこよ

これも白秋の作品だった。

 


もつ鍋と馬刺し

2013-04-26 21:01:28 | 2013年 国内の旅

‘もつ’と聞いて思うのは……

私の中では、あまり上品な食べ物ではないということ

誠に申し訳ないが、庶民的というレベルより更に下層に位置していた

             

福岡はもつ鍋が有名だと聞いた 

だから、福岡最初の食事はもつ鍋にした

天神にある「もつ鍋 一藤」 

店は雑居ビルの6階にあった

店に行くエレベーター内がすでにいい匂いで充満

これが本場のもつ鍋の匂いか

 ←酢もつ

もつ鍋は「味噌」「醤油」「ポン酢」の3種類

一番人気の味噌を迷わず注文

鍋を待つ間に霜降り馬刺しも頼んだ

ここは熊本から馬刺しを毎日仕入れているそうだ

 ←馬刺し

霜降り馬刺しは絶品の味

口に入れる脂がとろける

それでいてくどさやしつこさがない

ニンニクと甘めのタレとの相性も抜群だった

 ←馬のレバ刺し

ほどなくもつ鍋も登場

まずはもつを食べる

美味い それにやわらかい

甘めの白味噌のスープがこれまたいい

もつ以外は野菜と豆腐だからどんどん入って行く

最後に締めのちゃんぽん麺を注文

あっという間に平らげた

誰だ~ もつなんて庶民的以下だと言った奴は

 ←完食です

【余談です】

福岡で乗ったタクシーの運転手がこう言った。

『福岡はモツの消費量が一番多いので、全国からいいモツがここに集まってきます。

 だから、東京の高級料理屋で食べるモツより、福岡で食べるモツの方が美味いんです。』

 

 

 


FDA

2013-04-25 18:46:27 | 2013年 国内の旅

FDA(フジドリームエアライン)はローカル路線専門の地域密着型航空会社。

けしてサービスを削って価格を下げる‘LCC’ではない。

本社静岡なので、静岡空港が拠点だが

最近は県営名古屋空港をメインにしている。

県営名古屋空港は飛行機利用で5日間の駐車料金無料。

だから、尾張北部のものにとってはセントレアまで行く手間が省けて助かる。

今回の福岡旅行は、はじめてのFDA体験。

県営名古屋空港はFDAしか運行していないのでチェックインも簡単。

搭乗も、ボーディングブリッジがないので飛行機まで空港を歩く。

夕刻発の福岡便は紫のボディのエンブラエル機。

機体が空港のライトに照らされ眩しく感じた。

小牧空港…尾張人は県営名古屋空港のことをこう呼ぶ。

街中の空港で騒音問題等があってセントレアにとって変わられた。

でも、夜発便の離陸直後の都会の夜景は

何度見てもきれいだ。

  


替玉体験

2013-04-17 23:20:20 | 2013年 国内の旅

福岡はグルメの町。

A級からB級まで各種の名物がある。

中でも有名なのは、豚骨ラーメン。

コレははずせない。

2,3軒廻りたいところだが

夜入り昼帰りの2泊3日なので1箇所だけになった。

ということで、愛知県のTVでも紹介されている『元祖長浜屋』に行った。

  

博多のラーメンは『豚骨』・『硬麺』・『替玉』がキーワード。

『豚骨』は私の最も好きなスープだから問題なし。

『硬麺』も伸びきった麺より何倍も良いから問題なし。

『替玉』は…

ようは2杯食えということか?

若い頃は大食いの部類に入った方だからコレも問題ないだろう。

しかも、名古屋ではまずやらないからここでやっておきたい。

ちなみに、『元祖長浜屋』は「替玉」発祥の店といわれている。

店の外で、食券を買う。

自販機には「ラーメン」1種類。

あとは「替玉」・「替肉」・「お酒」・「ビール」

「らーめん」と「替玉」の券を買って店内へ入った。

店の中は大変質素。

店員が3人ほど厨房の前に並んでいる。

「らーめん」の食券を渡して席に着く。

お客は黙々とラーメンを食べている。

食べると黙って帰って行く。

なにか、うかつにおしゃべりも出来ないような緊張感が漂っている。

らーめんを待っている間にもお客が入ってくる。

観光客風の客もかなりいる。

常連さんと思える人は「かた(硬)!」と言って入ってくる。

店員も「硬1つ」と答える。

なんかかっこいい。

らーめんが来る。

肉はチャーシューではなく、切り落とし肉。

スープはあっさり系の豚骨で確かに美味い。

麺は細縮れ麺で、いっぱしの量がある。

替玉を見越して少な目なんてことはなかった。

でも、元来早食いだから、妻が半分も食べてないのに麺を間食した。

さて、「替玉」。

でも、お腹はかなり満腹に近い。

頭の中では「替玉。硬!」とかっこよく注文する練習をしたのだが…

「替玉下さい。硬めの麺で」になってしまった。

店内の緊張感に負けた、なんとも貧弱な自分に情けなくなる。

でも、替玉初体験成功。 

「硬」はかなり硬めだった。

しかも、その量はもとの麺と変わらない。

テーブルにおいてある継ぎ足し用のスープと紅生姜を入れて食べた。

美味しいけれど…

満腹の胃袋には超アルデンテの麺は堪えた。

 

 


わけのしんのす…

2013-04-04 21:48:50 | 2013年 国内の旅

有明海は ムツゴロウなどの干潟の生き物の宝庫

そのムツゴロウをはじめ ワラスボ クチゾコなど

有明海の生き物の料理のことを 有明海料理という

柳川で その有明海料理を食べてきた

『イソギンチャクの唐揚』は コリコリとした食感に

蟹味噌と牡蠣を 合わせたような味

イソギンチャクの別名の 『ワケノシンノス』とは

『若い者(ワケー)の尻(シン)の穴(ス)』 という意味だそうだ

ただもともとこの地方では イソギンチャクを『ワケ』と呼んでいたそうで

語呂の似ている『若い(ワケエ)』に 引っ掛けただけだと

お店の主人が 教えてくれた

クチゾコは フランス料理の高級食材『舌平目』

『靴底(クツゾコ)』が語源と思いきや これまた 

『口底(クチゾコ)』が正しいと 教えられた

魚のお頭を左に置いたとき 口が下(底)に来るからだそうだ

残念ながら ムツゴロウとワラスボの エイリアン食材は

時期の関係で 干物しかなかった

生は食べられなかったけど 柳川の駅で干物を買った

地酒も3合(まだ観光があるのだけれど…)飲んで 有明の味を満喫

店主から イソギンチャクを食べた証明の名刺も もらった

お腹も武勇伝も 満たされた

お店情報:「柳川料理 つむら

 


柳川で川下り

2013-04-03 22:48:17 | 2013年 国内の旅

福岡県柳川市は有明海に面する水郷の町。

町中に水路が廻り 小型のどんこ船で川下りが楽しめる。

船頭の竿さばきで 細い水路を通り 低い橋桁も潜る。

優雅な 優雅な アトラクションだ。

ゆっくりと 等速度で どんこ船は進んで行った。

時折小雨がパラついたが あわてて急ぐわけでない。

桜や黄梅が咲き誇る川岸に うっとり見とれていたくても

じっと立ち止まってはくれないのだ。

だから 船が進むに任せて その一瞬一瞬を楽しんだ。 

急展開が多い日常を逃れてたくて 旅に出る私にとって

旅先の単調な時の流れは まるで別の世界にいるような錯覚を覚えた。

今ならば いつもは見えなかったものも 見える様な気がした。

川岸の木の陰に 河童を見つけることができるかも。

実際、寝そべった河童の像はあったけど…

参考:柳川観光開発  柳川特盛きっぷ

 


中洲屋台は楽し!

2013-03-28 21:13:55 | 2013年 国内の旅

福岡2日目の夜は中洲の屋台に繰り出した。

須崎屋台 かじしか』さん。

「るるぶ」にも紹介されている中洲の人気屋台だ。

7時半に着いたがほぼ満席。

なんとか妻と私の2席を開けてもらって楽しい屋台タイムが始まった。

カウンターには、埼玉の男性と千葉の親娘3人と仙台の男性3人。

埼玉・千葉・仙台…そして場所が福岡で私たちは名古屋???

ぜんぶプロ野球のフランチャイズではないか。

ちょっと面白い。

しかも、驚くことに仙台の方はKHB東日本放送のアナウンサーの方だった。

2日後のプロ野球開幕戦ホークスVSイーグルスの取材でみえていたのだ。

カウンターケースには新鮮な魚介と野菜類のベーコン巻がいっぱい。

それを、まだ若い女性の大将が炭で焼く。

朝の市場で見た「上巻貝」と「細ネギのベーコン巻き」を焼いてもらった。

珍しい「ブドウ」や「金柑」のベーコン巻もトライした。

ウズラ卵は殻ごと串刺しして焼き、殻ごとどうぞと言われた。

珍しいからお客さんみんな注文していたなぁ。

酔うごとにお客同士で話が弾む。

子供の名前の由来や家族のこと。

野球の話に、プロレスの話まで。

初めて会った人なのに、屋台の雰囲気(お酒も?)が垣根をなくしてくれたようだ。

屋台の醍醐味を満喫してホテルに帰った。。

 


城下町金沢周遊バスと兼六園シャトル

2013-03-09 11:34:24 | 2013年 国内の旅

 ← 城下まち金沢周遊バス

金沢は見所が比較的まとまっているので観光客には便利な町だ。

でも、より効率的に廻るには循環バスの攻略が必要だ。

今回の金沢旅行で利用した市内循環バスは

『城下まち金沢周遊バス』と『兼六園シャトル』の2つ。

 ← 城下まち金沢周遊バス

城下まち金沢周遊バス』は金沢市内を約50分で時計回りに循環する。

運行は12分間隔で朝8時半から夕刻18時まで(金沢駅タイム)。

車種は小型のボンネットバスで、車イスでも利用できる。

料金は1回乗車が200円で、1日券は500円。

金沢駅~ひがし茶屋街(バス停は「橋場町」)~兼六園

~香林坊~近江町市場(バス停は「武蔵ヶ辻」)

 ← 兼六園シャトル

兼六園シャトル』は土日祝日限定運行のバス。

金沢駅から香林坊繁華街を経由して兼六園までを往復する。

朝9時半から夕刻17時50分まで(金沢駅タイム)20分間隔で運行する。

料金は1回乗車が100円で、城下まち金沢周遊バスの1日乗車券でも乗れる。

車種は大型のワンステップバスで車体の茜色が目印。

ただし、現在(平成25年3月末まで)は平日も実験運行中で平日料金は200円だ。

 ← 兼六園シャトル

路線バスは1区間最低でも200円だから、土日は兼六園シャトルがお値打ち。

これに対し路線バスも対抗策を打ち出している。

一番の繁華街、武蔵ヶ辻~香林坊 の区間だけを利用する時の運賃を100円に設定。

私も、近江町市場から香林坊までの区間で利用した。

 ← 100円区間の路線バス 

その他に利用はしなかったけど

夜間の『ライトアップバス』や市内を回る『ふらっとバス』もある。

 


金沢城公園

2013-02-27 09:51:30 | 2013年 国内の旅

加賀百万石の象徴は兼六園と金沢城。

兼六園は、当時の面影を残して現存しているが

金沢城の今は、城址公園となって、観光客や市民の憩いの場になっている。

まさにここは『兵どもの夢のあと』

 ← 石川門(城内から)

藩主前田家は外様大名であった。

しかし、将軍家との婚姻関係で準親族扱いを受けたそうだ。

将軍への忠誠の誓いを表すために、武家に武芸以外の習い事を奨励した。

それが、茶屋文化に代表される伝統文芸の発達を生んだのだろう。

また、金箔等の伝統工芸の発達も然りである。

 ← 菱櫓と五十軒長屋

兼六園の桂坂門を出て、道を挟んだ石川門から金沢城に入った。

城址公園の広大さが百万石の栄華を物語っていた。

櫓を構えた石川門。

全方向を見渡せるように菱形構造になった菱櫓。

武器と備蓄食料の保存のための長い渡り廊下の五十軒長屋。

どれも、復元されたものだが百万石を偲ばせるものだ。

 ← 五十軒長屋

ただ、これらを見て行くうちに気付いたことがひとつある。

城はもともと戦時を想定した建築なのだが

異様なくらいの物々しい防御姿勢を感じてしまう。

忠誠を誓いつつも、外様ゆえの不安感。

裏切りにはいつでも牙を剥くぞという緊迫感。

まさにここは『兵どもの夢のあと』