台北の夜は毎晩夜市に出掛けた。
その中でも一番大きな夜市が、最後の夜に行った士林夜市。
MRT剣潭前から3本の通り沿いに広がる台北最大の観光夜市だ。
私たちが駅を降りた時はまだ明るかったのに
駅からは私たちも含めて大勢の人たちが吐き出されていた。
ここは、本格的な夜になる前から人々が集って来る。
まるで、おやつを待てない子供の様だ。
駅前の交差点を渡り、衣類の店が多い通りを進んで行くと
屋根付きの大きな商業施設のような所に出た。
ここが『士林市場』。
駅前にあった施設が老朽化と衛生面の心配から取り壊され
新しく2011年のクリスマスに、この場所に屋根付きの施設として移転したのだ。
地上階と地下階の2層構造で、地上階は主に衣類やゲームなど。
地下階は飲食店街になっている。
トイレもあるし、何より雨の心配がないのが嬉しい。
地下の飲食店で缶ビールと、骨付き牛肉の煮込み料理を食べた。
ちなみに、以前の市場では缶ビールを置いてある店はないと聞かされていた。
地上に上がり、また商店街をブラブラ。
胡椒餅と仙草冰という薬草茶のゼリーを買い食いしていたらいつしか日が暮れた。
夜市も、日が暮れると店店の灯りが点り、だんだんと騒々しさを増してくる。
でも、もうお腹には何も入らないよ。
後ろ髪をひかれつつも、人混みで歩きにくくなった通りを駅に向かった。
駅の手前のカットフルーツの店で夜食と明日の朝食もかねてフルーツを買う。
無造作にビニール袋に入れられているけど
中身は日本では高級品のマンゴー・パパイヤ・スターフルーツ・グアバ…
今夜のシャワーの後のビールのつまみは豪勢だ。
そんなことを考えながら電車に乗った。