2018.11.04 21:00~
『草野マサムネのロック大陸漫遊記』
TOKYO FM
https://www.tfm.co.jp/manyuki/
「つるっと」から始まります。
「まるっと」「最初から最後まで通して」というような意味で使っていたけれど、「草野語かも?」とも思っていたら、音楽業界の人から「ミュージシャンの業界用語かも」という指摘を受けたとか。
英語の前置詞のthroughから「スルー」→「つるっと」という変化?
「誰かが使っているのをきいて使うようになったのかも」
方言でも草野語でもない可能性が強くなってきたみたいです。
さてさて、今回はメンバー以外の初めてのゲスト、スピッツと20年以上のお付き合い(草野 said "ほとんど身内")、キーボーディスト、クジヒロコさん。「クージーことクジヒロコで漫遊記」。
彼女をひと言で称すれば、「優秀なオタク」。お、草野マサムネ最高の賛美?
オンエア曲
01 ハイファイ・ローファイ(スピッツ)
02 While You See A Chance(Steve Winwood)
03 Pomp It Up(Elvis Costello & The Attractions)
04 Revue(Squeeze)
05 In Between Days(The Cure)
06 A Beautiful Sea(Sing Street)
07 LITTLE Jの嘆き(GREAT3)
08 Every Planet Son(Venus Peter)
漫遊前の一曲は、クージーが初めてスピッツのレコーディングに参加した「ハイファイ・ローファイ」。
ワサワサしたスピッツ最大の危機(笑)1999年の幕開けに私たちに届いた一曲。
クージーの自己紹介。
「旅なんかも(スピッツと)一緒に行って・・・、うらやましーだろ!」(笑)
20年の付き合いを、お互いに「長いね~」「昨日のことのよう」と苦笑い。
クージーがdipというバンドにいたときは、そのライブを草野くんが見たことあるし、Mr. Christmasのときには対バンもしたことあるのに、挨拶すらせず?(著書『C階段で行こう』では「スピッツは打ち上げにも参加せずに帰った」と書いてある)
キーボードだけではなくコーラスでも大事な存在で、「クージーが急に出家する、とか言ったらどうしよう」には、「出家かー!」と笑っていたクージー。
今日は「キーボードを中心に聴ける曲」をセレクトしてもらったそうだ。クージー選曲の趣旨は、「ロックバンドの中でキーボードがキラリと光る・・・『涙がキラリ』と光るプレイ」。
クージー「ほかのメンバーが選ぶとメタルとかね」
番組初のテーマ、「キーボード中心の楽曲」は楽しみだ。
最初は、Steve Winwoodで「While You See A Chance」(1981年『Arc of a Diver』)
Steve Winwoodはクラプトンらと結成したBlind Faithのメンバーという認識どまりな私だ。
「映画、漫画、アニメ、食べ物、なんでも詳しい。すごいな」に、「いやいやいや、マサペディアにはかなわない」と返されてテレる草野マサムネです。
アルバム『Arc of a Diver』のジャケットの美しさを話す二人。
色合いが印象的。月夜のダイバーは美しさともに、それとは裏腹なものも想像させるけれど・・・。
「いかにも80年代の音」だけど、「(この人は)もっと前からやってるんだよね」と。
ここでクージーが口ずさんだのは、60年代の「Gimme Some Lovin'」(The Spencer Davis Group)ではないかと。この映像がいつものものかは不明だけど。
Steve Winwood - Gimme Some Lovin' - (High Quality).avi
現役で相変わらず元気に活動しているそうで、「カッコいいですよね~」と。すごいキャリア。
草野「日本なら絶対に健康食品のCMとかに引っ張り出されそう」(笑)
次は、Elvis Costello & The Attractionsで「Pomp It Up」(1978年『This Year's Model』)
草野「コステロ、好きだよね」
クージー「好き好き」
あ、私も好き好き(笑)。
クージー曰く、「『ハイファイ・ローファイ』もマサムネは違った形にしたかったんだよね。でも私がコステロ色にしちゃった」
草野「忘れちゃった」
マサムネくんの発言に言及してるけれど、当の本人は忘れちゃったみたい。
調べてみたら・・・、はいはいありました。アルバム『色色衣』に入っていた、8Qか9Qのメチャクチャ小さなフォントでレイアウトされた座談会のリーフレット。
「最初はもっとパンキッシュなイメージで作っていたけど、クージーのオルガンが重なってパブロック風になった」と。
たしかに言ってます、「それがいつしかコステロ色強くなって(笑)」ってね。
スタジオで盛り上がったんだね、という共通認識のあとで、
クージー「化学反応?」
草野「ケミストリー?」
と息もぴったり。
曲終わりで、草野「チープでレトロなオルガンがおしゃれなんだよね」
これはコンボオルガンだそうで、クージーが持参したポータブルオルガン(YAMAHA)でさっきのリフ?演奏してくれる。音のキレがかっこいい!
これには、ヴォックスやファルフィッサなどのコンボオルガンの名器とよばれる音色が入っているんだそうだ。
草野「これ、乾電池で動くんでしょ。いいね~」
スピーカー内蔵だそうです。欲しくなったかな? 「マサムネのZO-3と同じでどこでも弾ける」と。
クージー「それでコステロですよ。コステロの奥さん、超美人」
草野「(笑)知ってる知ってる」
「キレがいい! この曲はドラムもいい」「冒頭のベースラインもかっこいい」
クージー「そんな難しいことやってないんですけどね」
草野「いろいろマネしたいところもある」
そして、次はマサムネくんがあまり聴いていないというSqueezeの「Revue」(1979年『Cool for Cats』)。
「Revue」の頃のキーボードはジュールズ・ホランドで、「ジャズでもなんでも弾けちゃう、すごくうまい人」。
当時はニューウェーブ寄りで、「DevoやThe B-52'sのようなイメージの曲だった」というマサムネくんに対して、
クージー「そうなんだけど、ボーカルの二人の美しい声と美メロで名曲が多い」
マサムネくんが言うにはYouTubeの再生回数が意外に少なくて、「知る人ぞ知る」と。
「実はコステロも絡んでいたりする」とクージー。
私の記憶に間違いがなければ、Squeezeのアルバム『East Side Story』はたぶんコステロのプロデュース。で、その中の「Someone eles's Heart」をのちにコステロがカバーしているはず。
こちらはコステロではなくSqueezeだけど。
Someone Else's Heart
「Revue」は80年代、過渡期にあったコステロに音にかぶる?
メッセージコーナー。
「ライブ中のメンバーが気づいていないクセは?」
マサムネの場合は、「リズムに合わない腰の揺れ」(笑)
草野「わかってる。若いときから言われてる。もう無意識だからね。むしろリズムに合わせると歌のリズムがおかしくなる」
クージー、「不思議だよね~」って。
クージー「テツヤはMC中ギターをチャカチャカ鳴らしている」
草野「田村はときどき欽ちゃん走りになる」
クージー「﨑ちゃんは靴紐がほどけがち」
ミステリアスな雰囲気があるので、いろいろ知りたいというメッセージには、
草野「クージーの本を買ってもらえば」
クージー「そうね~。買ってください(笑)」
散歩が好き、入浴時間が2時間、という発言に、
草野「え~。ふやけそう」 失礼な(笑)
この番組をリアルタイムで聴けないときは、入浴中にタイムフリーで聴くそうだ。
マサムネくんは、タイムフリーで聴くときは自分のトークの部分だけ飛ばして曲だけ聴くらしいよ。
「そうなの」というクージーの言い方が「姉貴」ってな感じでしたね。
そして後半第1曲目は、The Cureで「In Between Days」(1985年『The Head on the Door』)
マサムネくんも好きなThe Cure。
草野「前にこの番組でもかけた」
クージー「イントロが長い曲のときにね」(笑) そうでした。
この日もクージーはキュアーのTシャツを着ていたそうで、「30年前に買っただよ」「物持ちいい」って。
クージーは「キュアーはロバート・スミスのギターがすばらしいからエレキギターの曲も流したいんだけど」という前置きで、この曲の印象的なキーボードのフレーズを弾いて、「これしか弾かないというところがかっこよくて、マネしたいですな」と。
草野「独特の世界観。ベースもいいんだよね」
クージー「そう、地を這うような、ね」
草野「この頃のキュアーを聴いたら、また新発見がありそうな」
The Cureはベスト盤と『Kiss Me, Kiss Me, Kiss Me』以外も聴いてみようかな。80年代は私のとっては音楽暗黒時代だったから。
バンド40周年だそうだ。
そして次は、映画『Sing Street』から、架空のバンドSing Streetで「A Beautiful Sea」。
こちらは映画の予告編。
バンドの初期衝動がよく描かれた映画。
クージー「(その頃は)いろんな音楽を聴くと次の日には服装も変わったりとか」
草野「オレ、このラストシーンがすごい好きで。賛否両論あるらしいんだけど」
弟が影響力大の兄から渡された、さっきのThe Cureの「In Between Days」に刺激されて作ったのが、この楽曲。
草野「ああ、キュアー風に作ってるんだね。80年代の音楽をシミュレートしてるんだね」
そして曲終わりで、「キュアーをきちんとシミュレートして作った曲で、80年代らしいリズム隊(ここではこれでOK?)ですね」
そして最後は、邦楽、GREAT3の「LITTLE Jの嘆き」(1996年『METAL LUNCHBOX』からシングルカット)
メンバーの片寄さんとは草野氏は面識があるそうで、「彼は音楽にメッチャ詳しそう」だそうです。
クージーの話では、クラビネットという楽器(一時期ヴィンテージ楽器として脚光を浴びたそうです)が印象的。クラビネットにはギターと同じようにピックアップ装置がついていて、音を増幅させることができるんだって。
「(使うと)ちょっと70年代テイストになる」(草野)のだそうだ。
そして最後は「ちょっぴりタイムマシン」のコーナー。今回はここもクージー選曲。
Venus Peterの「Every Planet Son」(1992年『SPACE DRIVER』)
ビナペ!(ヴィナペなのね)
和製マンチェスターブームの中。
草野「UKダンスロックへの日本からの回答!というに言われてましたけど」
には、クージー「そうそうそう」を相づち。
Secret Goldfish、Paint in Water Color、Electric Water Baloonなどなど、英語名の当時(90年代前半?)のバンド名をテンポよく口にして、 Venus Peterは「その中でも注目度が高かったバンド」。
解散~再結成を繰り返しているが、クージーは関わりがあるそうで、またそのうち活動再開することもありそう。
この曲はシングルカットはされていないけれど、当時、テレ東の「ファッション通信」という番組のテーマ曲として長いこと流れていたそうです。
草野「スピッツのデビュー当時、なりたくてもなれなかったタイプのバンドかも。ちょっとオシャレな感じのね」
クージー「(笑)ふふふ、そんなことないよ」
と、優しいクージーです。
草野くん、最後に、「映画音楽とかにも詳しい人なので、またオレの知らない大陸を案内してくれたらなと思います」
ホント。また聴きたい。
メンバーとは異なる音楽ルーツが垣間見れたり、でも同世代ならではの共通する音楽シーンが話を深くコアなものにしたり。濃ゆい1時間でした。
そして来週は、「独断でセレクト! このバンド、スピッツっぽくね?で漫遊記」だそうです。
このバンド、スピッツっぽいんじゃない?と実際に雑誌に書かれていたり人に言われたりして、草野マサムネ自身が「まんざらでもなかった」洋楽バンドの曲を聴かせてくれるらしいよ。
これも楽しみですね~。
本人が「まんざらでもなかった」というところがミソ。かつて、「スピッツっぽい」と言われた若手邦楽バンド(みんな癒し系だったかな?)について、「そうだなと思えたバンドはいない」と言い放ったことがある人ですから。
記事と全く関係有馬せんが、宮本浩次の新曲を聴きましたか?
いやあもう、すごいです。私、感動です。(感動したって私の人生は何も変わらないんだけど...)
「明日以外すべて燃やせ feat.宮本浩次」
https://m.youtube.com/watch?v=m5tx8GxNhHI
m(__)m
こんばんは!
コメントありがとうございます。
スカパラ+宮本さんの「明日以外のすべて燃やせ」、聴きましたよ。
ちょうどブログに書こうと思っていたところです。
エレカシとは一味も二味も異なる宮本さんが迫ってきます。この人はこんなに歌がうまいんだぞ!と自慢したくなって困っています。
これから何度も聴き尽くしたい思いです。
いつもありがとうございます!!