隠れ家-かけらの世界-

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圧倒的なボーカルの存在感!~エレファントカシマシライブ

2008年05月04日 19時13分36秒 | ライブリポート(音楽)
エレファントカシマシ コンサートツアー2008 “STARTING OVER”
  (2008年5月2日 at C.C.Lemon ホール)

 久しぶりにエレファントカシマシのライブに行ってきました。
 2000年以降は武道館1回+Zepp Tokyo1回。そうそう、スピッツ主催の「ロックロックこんにちは」に出たときのライブを一度見ましたが(2005年、大阪城ホール)。
 90年代はじめの頃、エレカシの大ファンの子に誘われて「怖いもの見たさ」にライブ初体験してから、常に気になるバンド。あんまりマジメなファンではないけれど、でもいつもアンテナを刺激してくれる数少ないバンドです。
 久しぶりのライブにちょっとドキドキしつつ…でした。

セットリストは次のとおりですが、順番は不確か。正確なものはほかのところでご確認ください。

【セットリスト】
DEAD OR ALIVE
さよならパーティ
今はここが真ん中さ!
悲しみの果て
今宵の月のように
リッスントゥザミュージック
笑顔の未来へ
こうして部屋に寝転んでるとまるで死ぬのを待ってるみたい
starting over
翳りゆく部屋

FLYER
ガストロンジャー
桜の花、舞い上がる道を
俺たちの明日 

☆アンコール
まぬけなJohnny
so many people
ファイティングマン



■圧倒的なボーカル
 宮本さんの声。もう涙がでるほどよかった。いつもライブのたびに思うけれど、あの声であの状態をなんで2時間も維持できるんだろう。それくらいギリギリな感じがいつまでたっても私にはエレカシの魅力。
 アルバムを聴いて「この曲はどうなの?」と思うこともあるんだけど、ライブで聴いてしまうとみんなOKになっちゃうんだな。やっぱりライブがちょっと神がかっているような、そんな気がしちゃうのは愚かですか?
 今回はドラムスの迫力にも参りました。特に「starting over」だったかな。かっこよかったです。
 ニューアルバムで思いがけずよかったのが「リッスントゥザミュージック」。こんなにライブで生きてしまう曲だったなんて。最後の盛り上がりが意外なほどよかった。「笑顔の未来へ」「俺たちの明日」などの「がんばって生きようぜ」的なメッセージに年甲斐もなく(笑)ちょっと胸がふるえたり。
 「さよならパーティ」がアルバムでも好きな曲なんだけど(ボーカルがなぜかとてもチャーミング)、ライブでの微かな壊れ気味にヤラレました。演奏もかっこよかったし。
 そして「こうして部屋に寝転んでるとまるで死ぬのを待ってるみたい」。宮本さんの歌詞のキーワード「部屋」の究極な曲です、私には。最後の絶叫「君に会いたい」の切なさはなんですか!
 「FLYER」のメロディーの浮遊感も十分に聴かせてくれました。
 移籍後初のアルバム「STARTING OVER」はホーンなどアレンジがキラキラしていて、メロディーがいつもよりポップ度が濃い感じがして、私のようなミーハーなファンじゃなくもっとコアなファンたちはどう受けとめたのかな、と思ったりもしたんだけれど、でもこのライブでの4人を見る限り、なんだか不変なものを強く感じて、すべて受け入れられたのでは?と思ってしまいました。どうだったですか?
 新曲の「桜の花、舞い上がる道を」は正直「今さら桜曲? エレカシまで?」なんて思ってしまったけど、楽曲としては好きです。それに考えてみたら、エレカシって、桜とかサムライとか、日本的なものや光景がなぜか合うバンドだったんだなと改めて確信してしまった作品でした。

■定番曲やカバー曲も
 「ガストロンジャー」や「so many people」はさすがに盛り上がる。スピッツの「8823」や「俺のすべて」のように、なかには「もういい! もっとほかの曲を聴きたい!」と言うファンもいるだろうけど、たまにライブに行ける私のようなファンにはやっぱりうれしいかな。
 アンコールで聴いた「ファイティングマン」(ファーストアルバム収録)はホントにノリのいい曲だし、「四月の風」には救われる。
 そして何度聴いても心で泣ける「悲しみの果て」。バンドの「ジャジャンジャジャン♪」(すいません。汗)も心を突き抜けていく。やっぱりこれは必ず聴きたいし。
 いい曲がありすぎるバンドのファンのわがままに耳を貸すのは、メンバーも大変だろうなあ。
 そして初のカバー曲「翳りゆく部屋」。カバー曲初チャレンジの意図はよく知らないんだけど、宮本さんは「10年くらい前から好きなユーミン、いや尊敬するユーミン」と言ってましたね。自分の曲として十分に消化した末の歌唱であったと思います。シャウトしながら原曲以上にせつなく心に響きました。CDより数倍よかったような、そんな気がする。ホントに。

■こんなに曲説明を??
 昔はもちろんこんなことはなかったし、少なくとも2000年以降でも私の経験したライブではこんなことなかったんだけど、今回は本当にびっくりするくらい曲についての解説をしてくれた。最近のライブではそうなんですか? それとも今回のツアーから?
 もちろん「宮本語」による解説なので、それはもうこっちも感覚でとらえるしかなくて、そこがまたこのバンドらしいんだけど。
 覚えていることを列挙してみるけど、こっちの解釈不足、解釈ミス、勘違い、思い込み…、諸々はご容赦を。
 「四月の風」は例の「契約切れ」のときに作った曲とか。苦しい時だったんだろうけど、四月は出発の時だし、「いいこともあるさ!」と思いながら作ったと。
 「今宵の月のように」はドラマ「月の輝く夜だから」の主題歌だったが、エレカシとして初のドラマ主題歌ということで何曲か一生懸命に作ったけどボツになって、最後にようやくOKになったのがこの曲だとか。当時ドラマなんか見ないぞ!と思っていたが、なぜかドラマが始まる時間になると家にいて(笑)、テレビのスイッチを入れると自分たちの曲が流れてきてうれしかったそうだ。今でもライブで大事に歌っている、と。このエピソードははじめて聞いたので、ちょっと意外だった。素直な心情吐露なんだろうか。
 「こうして部屋に寝転んでるとまるで死ぬのを待ってるみたい」の前に話していたのは、はじめて一人暮らしを始めたときのこと。そのとき一人でいることの怖さを実感したと言ってたかな。私としては、25歳まで自宅で家族と暮らしていた、という事実のほうが印象的でしたけど(笑)。
 「リッスントゥザミュージック」のエピソード。10代の頃、太宰に憧れて井の頭公園あたりをウロウロしたこと、また公園のベンチに好きな女の子と腰かけながら話らしい話もできなかったこと。「恋に恋してた」と言ってたっけ。
 「風」(いい歌だなあ)のエピソード。当時半年ごとにリリースしろとレコード会社に言われていた怒濤のリリースラッシュのときだったらしく、部屋にこもって曲を作っていたとか。煮詰まって煙草を買いにでるとタバコ屋のオヤジがいつもいろいろ言葉をかけてくれて、大した内容じゃないんだけど、なんかうれしかったと。で、80円の石けんを買いに行ったら、「そこにあるよ」と邪険だったみたいで、ちょっと寂しかった、そんな話だったかな。

■今さらながら女性ファンが…
 ほんとうに女性ファンが増えたんだなあ、とライブに行くたびに思う。ま、私も女性なんですが(笑)。
 初期の頃のライブはマジで「男のライブ」な匂いがぷんぷんで独特だったし。
 それでも今回も、私の前の小柄な男性が微動だにせずに聴きながら、最後に「宮本ー! 日本一!」と声を上げていたのが印象的だった。
 みんなが好き好きに自分のパフォーマンスでライブを堪能してるんだろう。そこがやっぱりロックだな。

 宮本さんは相変わらず石くんをいじって愛を表現していましたが(笑)。そして白シャツのボタンを引きちぎっておいて、「NHKで俺の柔肌をみせちゃマズイか」みたいなこと、ボソッと言ってましたね。BSでライブ映像が流れるそうです。
●NHK BS2 「BSサタデーライブ エレファントカシマシ LIVE」
  5月31日(土) 23:00~24:00


 本当にいいライブでした!

 全然関係ないのですが、ライブ前に雨の代々木公園をちょっと散策して、ちょっとステキな光景を撮ったので、ご紹介します。




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