2017.12.13(水)開演 18:00
新木場サンセット
at 新木場STUDIO COAST
出 演 KEYTALK/吉田ヨウヘイgroup/GLIM SPANKY/空気公団/スピッツ(出演順)
(14日はTHE COLLECTORS/スカート/スピッツ/CHAI/レキシ。これはまたまた濃いメンツですね)
私にとって、今年のライブ納め。例年は吉井和哉の武道館がそうだったんだけど、今年はこの前のTHE YELLOW MONKEY 東京ドームだったので。そのライブがあまりにかっこよすぎて、私の中のスピッツは大丈夫?的な小さな不安もありつつの「冬の新木場サンセット」です(2016年夏のTHE YELLOW MONKEY さいたまアリーナ、次の日の大阪城ホール スピッツのときも、そんなことを言っていたワタシです。バカだなあ)。
寒い寒い。海風?が強く吹いて、私にはこの冬最大の寒さだったかな。新木場サンセットは、ロケーション的にはやっぱり夏のイベントだな、と。
それでもSTUDIO COAST内でのliveの連続、本当に楽しいイベントでした!と最初に言っておきます。
★ KEYTALK ★
楽屋でスピッツ先輩から「あっためてこいよ」と言われたという。その指示?にしっかり従って、明るくてノリノリのステージをいつもながらのKEYTALKが。
なんて、よく知ってるかのように書いてしまったけれど、実際はVIVA LA ROCK(ココです)でフロント2名のパフォーマンスを見たのと、今年のJAPAN JAM(ココです)で初ライブだった、というだけなんだけど。
オープニングにふさわしい、明るいポジティブなパフォーマンスはお見事で、フロア全体が揺れていた。みんなを巻き込んでの熱い熱い時間。
01 桜花爛漫
02 Summer Venus
03 Love me
04 ASTRO
05 YURAMEKI SUMMER
06 MATSURI BAYASHI
07 MONSTER DANCE
あとでマサムネくんが「KEYTALKは、じっとしていろっていうほうが苦行だよね」と言っていたが、たしかにそうかも。
お立ち台も駆使して、ステージはまさしくお祭りで、フロア前方のKEYTALKファンだけではなく全体を巻き込んで。
テツヤくんが「KEYTALKのお立ち台はさ、もうオレたち、膝が痛くて無理だよね」と言ってましたとさ。お立ち台のおかげで、後ろのほうにいた私にもその姿がちゃんと目に入ってきた。
https://twitter.com/keytalktweet/status/940931730357198849?refsrc=email&s=11
首藤義勝さん(KEYTALK ベース・ボーカル)
https://twitter.com/yoshikatsushuto/status/940773923167256576?refsrc=email&s=11
https://twitter.com/yoshikatsushuto/status/940943990609739776?refsrc=email&s=11
憧れの人たちとの対バンの喜び、そしてその対象が今も第一線で「好きなこと」をやり続けていることを知ったうれしさに溢れている。
ステージ上のMCでも、そのあたりを振られて、熱く愛を語っていました。
ふっきーさん。KEYTALKのPAのスタッフの方だそうです。チーム愛が感じられて、ああ、こういう人たちに支えられて・・・なんだなと。
https://twitter.com/fknbtk/status/941032267694014464?refsrc=email&s=11
https://twitter.com/fknbtk/status/941039587127738368?refsrc=email&s=11
★ 吉田ヨウヘイgroup ★
01 トーラス
02 フォーチュン
03 ユー・エフ・オー
04 ブールヴァード
05 ドレスはオレンジ
06 コンティニュー
KEYTALKのあとに吉田ヨウヘイgroup、という強烈な「新木場サンセットらしさ」? 最初の音からその心地よい段差(と言ってもいいような)が迫ってくる。場内の空気がふっと静まる。
新譜『ar』からの「トーラス」「フォーチュン」しか知らなかったけれど、男声・女声も耳に心地よく、でも音は意外に強く、リズムや曲の構成が一筋縄ではいかない感じがクセになりそう。才能あふれる人たちが遊び心も忘れずに・・・という雰囲気は私の勝手な印象です。
吉田ヨウヘイさん、このイベント出演の経緯を、「今年の6月にメールが来まして。『うちの草野マサムネが出てほしいと言っている』と」と説明したあとで、これはスパムメールではないなと疑ったらしい。でもメールのやりとりで事実だとわかり、それから今日まで半年、楽しみに練習もしてきたと初々しい発言。
「今日も着いてオロオロしてたら、スピッツの4人が楽屋に挨拶きてくれたんですけど、実在するのか?と思っていたんで、ホログラムみたいな、神さまと人間の間の生き物でした。・・・このあと、僕たち(いっしょに)乾杯するんですよ。いいでしょ?」って。
フロアにいたMJさんによると、スピッツのライブのとき、吉田ヨウヘイさんは3373ステージに出てきて、ずっと見ていたそうですよ。
12月20日、WWW Xでのライブ(with People In The Box/CRCK/LCKS)の予告あり。吉田ヨウヘイさんは「すごいメンツと、たっぷり曲をやるので」と。「今若手でいちばんすごいバンドCRCK/LCKS」と言っていたかな。
吉田ヨウヘイさん
https://twitter.com/yoheirecord/status/940948185555419136?refsrc=email&s=11
サポートメンバーのサカモトノボル(ベース)さんはこんなことを。
https://twitter.com/noboru_sakamoto/status/940920854560440320?refsrc=email&s=11
★ GLIM SPANKY ★
01 THE WALL
02 褒めろよ
03 いざメキシコへ
04 怒りをくれよ
05 美しい棘
06 大人になったら
07 アイスタンドアローン
曲終わりの「ありがとう!」が男前の松尾レミさんとギターの亀本寛貴さんのユニット。
まず彼女の声に射されてしまった。迫力、表現力、太くてちょっとかすれる声質。スゴイ!
スピッツのボーカルがあとで、「スゴイよね。オレがあの声だったら、スピッツの曲はもっとハードになったかも」と。
なんだか懐かしささえ感じさせるギターソロと、ガチっと決まった感覚。カッコよくて古くて、でも新しいバンド? 彼女の音楽ルーツを見ると、渋谷系、70年代洋楽ロック、aikoやYUKIら、またBUMP OF CHICKENをはじめとする邦楽ロックなど多岐にわたっていて、そこからこの音か、と思うと、それもおもしろい。
「大人になったら」の前に彼女が語った音楽への思いからも、強いこだわりの中で動いている人なんだろうなと思わせる。15歳で始めて、今年10周年だそうだ。
「美術系の学校行ったり、バンドを組んで音楽活動して、地元の周囲の人や親に早く大人になれって言われて。でも大人になるってどういうこと何なんだろうなって。就職してお金を稼ぐことがそうなのかと思ったり」と。自分たちを応援してくれる人だけじゃなく、「大人になれ」と言っていた人たちも納得するような曲を作りたい、と言っていたかな。
来年、武道館でワンマンライブをするそうだ。
★ 空気公団 ★
http://www.kukikodan.com/
セットリストがわかりません。どなたかわかる方がいらしたら、教えてください。
この夜も演奏された印象的な「音階小夜曲」、聴いてみてください。音階の「レレミソ ソソソ♪」という音階だけの歌詞だけれど、なんだか穏やかになってイメージが抽象画のように浮かんでくるような心地よさ。これをライブで聴くと、また揺れるような感覚を味わえる。
空気公団 音階小夜曲
ほかの楽曲もみな短くて、言葉が簡潔で、穏やかだけどそれがときどき鋭かったりして、これが空気公団の「空気」なのかな、と。
マサムネくん曰く、「空気公団は、聴いてると子どもの頃を思い出すんですよ。田んぼの中の道を自転車で走っていた頃。葉っぱについた水滴を美しいと思っていた日々を」。
これも、フロアにいたMJさん情報ですが、ステージの袖で、KEYTALKのメンバー(どなたかは不明)が食い入るように空気公団のステージを見ていたそうです。
空気公団のサポートドラマーとして活動されたことのあるオータコージさんのツイートです。
https://twitter.com/cozy_ism/status/940957088611577856?refsrc=email&s=11
https://twitter.com/cozy_ism/status/940979153968308224?refsrc=email&s=11
https://twitter.com/cozy_ism/status/940983453389963264?refsrc=email&s=11
そして、空気公団から。
https://twitter.com/kukikodan_news/status/941097130273292288?refsrc=email&s=11
★ スピッツ ★
最初にスピッツが「ロックロックこんにちは」を始めたころは、スピッツ目的で参加された方たちの中にはほかのバンドやアーティストのパフォーマンスをちっとも楽しんでいない人が多いと言われたこともあったけれど、それは遠い昔の現象なんだなと。なんだか生意気は言い方ですけど。後ろでのんびり楽しんでいる一人参加の人も多いし(あ、私もそうですけど)。
そして、いよいよ最後はホストのスピッツ。さすがにライブハウス全体の熱が一気に上がって、最高潮に。
この夜のスピッツ、攻めていました! このセットリストを見ていただくだけで、ちょっと想像できるでしょ? きっと「ロックロックこんにちは」や「ロックのほそ道」もそうだったんだろうけど。年末のイベントはどうなるんでしょうね。
01 三日月ロック その3
02 野生のポルカ
03 死神の岬へ
04 歩き出せ、クローバー
05 子グマ!子グマ!!
06 アポロ(ポルノグラフィティ)
07 みそか
08 8823
09 1987→
ENCORE
10 歌ウサギ
11 ミーコとギター
幕が上がって(これがライブハウスでは稀有)、メンバーがぞろぞろと登場。大歓声。おっ、男声の声が多い! 「田村―!」「テッちゃん、愛してる!」なんて声も。
このとき、赤いライトのせいか、フロアの前のほうにいたヨウジくんの目にはマサムネくんのハットが赤く見えて、周囲の女性たちが「赤い帽子?」「赤い帽子をかぶってる? ウソ・・・」という感じでザワザワしたのが「愉快だった」そうです。結局、黒いハットでしたけど。赤か~。どうなんだろう。
オープニングにぴったりの「三日月ロック その3」。カチッとした演奏で、盛り上がるのは当たり前。安定の大騒ぎ。そして、すでにmaxを要求するかのような「野生のポルカ」。ライブ終了、ありがとう!みたいな。
そこからまさかの「死神の岬へ」。あの1stの三輪徹也作曲の楽曲。「そこで二人は見~た~ 風に揺れる稲穂を見~た~♪」をライブハウスのイベントの盛り上がりの中で聴けるなんて。そしてあの曲がその盛り上がりに十分すぎるほど溶け込めたなんて。感動以外、何があるっていうのか!くらいの感動(しつこい・・・)。不気味なタイトルと歌詞の言葉たちだけど、なんだかかわいい雰囲気、声・・・。1stではそんな感じだけど、この夜のライブではでっかい波が押し寄せるような勢いがあったな。これなら、ライブで「タンポポ」(1st)もそのうちに期待できる?って、これもしつこいかな。
「歩き出せ、クローバー」、以前よりずっと力強くなったボーカル。きれいなメロディーと揺れる快感のリズムに乗っかって、ああ、気持ちいい! そして、クージーのハーモニーで「子グマ!子グマ!」。テツヤくんのギターソロがおしゃれに耳に届く。
そして、恒例のカバーは、なんと、ポルノグラフィティの「アポロ」! スピッツのとははっきり異なるポルノの疾走感あふれるサウンドに乗って声を張るボーカル。人の楽曲を歌うときの不安や緊張は絶対にあるはずだと思うけど、でもなぜかいつも自信あふれる感じで届くのはなんでなんだろう。歌うことが楽しそうで。この夜もそう。こういうときに、ああ、この人って、歌うまいんだな、なんて確認したりする。演奏も無駄がなくカッコよくカバー。間奏のギターソロは、記憶の中にある曲からの・・・だったような。なんだっけなあ?
大盛り上がりの会場に満足気な感じで、「去年の『女々しくて』があんなに盛り上がったから、それに負けない曲は?と思って探しました。ありがとう、ポルノ」って。ああ、そうか。個人的には「アポロ」のほうが盛り上がったかな。
そして、「みそか」。いいですよね、スピッツの闘っている、抗っている歌詞。ふだんおとなしい獣たちがたまに吠えると、こちらの拳も突きあがるってもんだ。サビのボーカルの声が強く天に伸びていく。そしてリズム隊のキレとギターのうねりも高みに向かう! ああ、気持ちいい。
「8823」では、振り上げられる腕が後方からはキラキラ見えて、そろそろ最後かな、と思ったところで「1987→」。ああ、30周年でこの曲をリリースしてくれてうれしかったなと思い起こす。そして、そういう余裕もなく、みんな踊っている。最後のボーカルの声だけが響くところ、ライトが当たってきれいだ。大きな会場でのこの楽曲も力強くてよかったけど、やっぱりライブハウスで聴くのが「正解」みたいな・・・。今、本編ラストにほかにふさわしい楽曲があるとは思えない。
アンコール1曲目は「歌ウサギ」。このきれいなラブソングはライブで聴くと、なんて壮大な曲になるんだ! 演奏も大きくて、ボーカルの歌唱に珍しく歌いあげる要素。これ、胸に響く。うまく言えないけれど、生きにくい世の中で、批判されようともそう生きるしかないということがあるよね、と背中を撫でられる感じ。「どうでもいい歌じゃなく」とか「君の耳たぶ」とか「偉くもなく」とか「さっき君がくれた言葉を食べて」とか、もう草野マサムネワールド全開の歌詞が心地よすぎる。
そして、ラストがまさかの「ミーコとギター」! 「ミーコとギター」ですよ。驚いちゃうでしょ。「ミーコの彼は ミーコの彼じゃない♪」とか、リリース当時、「じゃ、誰なんだ!」と突っ込んだ歌です(笑)。この時ばかりはメンバーの表情、見たかったです。
1stから「死神の岬へ」、2ndから「ミーコとギター」、そしてBIG 3をやらない・・・。初めてスピッツのライブに来る人への配慮で、BIG 3のどれか1曲は必ずセットリストに入れるバンドなのに。
30周年のツアーを終えて、主催のイベントはこれで行くぞ!ってな感じかな。
私は個人的にはもう感動したし、勝手なもんで、ここには書かないけどライブ後には胸の中ではなんだかんだと思ったりすることもあるけれど(ファンってそんなもんですよね)、この夜はそれが皆無。ありがとう、スピッツ!というだけだったな。
初めての方は、「ああ、『ロビンソン』聴きたかったな」と思ったりされたかな・・・。
ちょっとだけMCも。
マサムネ「遠いけど見えますか? 遠くにも届くように歌いますんで」とか
マサムネ「(中央のあたりを見て)そこ、おしくらまんじゅうみたくなってたけど、隣人に愛を・・・ね。前の人のことも考えてね」
ロックバンドが「モッシュ」じゃなくて「おしくらまんじゅう」ってね~(笑)。
今年は30周年でTVで特集とか組んでくれて曲がたくさん流れたという話題から、
マサムネ「うちの母親から『あんたの曲ですごいいい曲が1曲あった』って言われて。『なんたいなんたい?(博多弁です)』ってきいたら」
結局、「出川さんの番組」、ということは、奥田民生「さすらい」のカバー(笑)と判明。
「民生さんを超えるような曲を作れるように頑張ります」って。
マサムネくん、スピッツのいつものまったりな進行に「大丈夫ですか? 疲れないですか?」と言ったあと、ジャーーーーンを力強くギターを鳴らして、
「スピッツのライブについて来てくれるかい!!」
と叫んだあと、テツヤくんに
「そのほうが疲れるよ」
と言われてました。たしかに(笑)。
そのあとすぐに、ちょっと首をかしげて、いつもの「ついて来て・・・くれる?」。相変わらずですよ。
初めて生のスピッツを見たというレイテさんが、
「想像と違っていました。緩やかなパフォーマンスだと思っていたら、知らない曲も多かったけれど、どれもぶっ飛ぶくらいにロックで。楽しかったです! ワンマン、絶対に行きます!」
と寄せてくれました。ぜひぜひ!
ダブリンさんの情報では、「テッちゃんがいつもよりも端のほうに来てくれて、サングラス越しに笑っているようすが見えました。優しい笑顔でした」。
STUDIO COASTから駅までの帰り道、風が吹き荒れていたけれど、心も体もどこか暖かで、幸福だな、明日もちゃんとしよう、なんていつもとは違う殊勝なワタシでした。年末に向けて、少しずつ片づけていこうと。
スピッツと、そして出会えたバンドたちに、ありがとう!
スピッツのインスタグラムから。
https://www.instagram.com/p/BcpJ8x4lVXz/
そうそう、クージー、誕生日おめでとう!
https://twitter.com/cq2d/status/940991680240525314?refsrc=email&s=11
そして、いつもながらのぐだぐだレポ、読んでくださってありがとうございました!!
「楓」があれからまた注目度を増して、今週はこんなところまで伸びてきました。
良い曲は時代を選ばない・・・ということで。
http://www.tnsori.com/20171211-itunes-topsongs-daily