2011.8.24 (水)
新木場サンセット 2011 (初日)
at 新木場 STUDIO COAST
新木場 STUDIO COAST 付近から見えた入道雲。
反対方向には、もっとドでかい入道雲が、私にはあんまり縁のなかった「今年の夏っ!!!」を主張していました。
なんだか、こんなことで感動・・・っていうのも、精神的にヤバイ気がするけど。
それにしても、風が心地よい!
去年(よかったら、コチラを)はもっと暑かったけれど、今年はそれほどでも・・・。
■■かわいさは変わらず、PUFFY
開演後到着だったので、「愛のしるし」の終わりあたりから。
後ろで聴いてたけど、「かわいい~ね」「かわんないね~」の声が。後ろにいたんで、私には姿は見えなかったけど。
なんか、まったりのMCも相変わらずで。
「暑くて化粧が落ちそうだけど、ま、いいや」とか、
「結成15周年で、性欲的に・・・、じゃなく精力的にやってます」 「性欲的、はまずくない?」 「いいんじゃない、大人なんだし」とか・・・。
「アジアの純真」「これが私の生きる道」「渚にまつわるエトセトラ」(大好き!)などの懐かしのヒットナンバー以外に、「欲望」、そして「これがまた、かわいい曲で」という新曲の「SWEET DROPS」。
客のほとんどが知っている曲ばかりっていうのは、オープニングアクトとしてはすでに条件をクリアしてるってことか?
だけど今回いちばんよかったのは、新曲のカップリングにライブバージョン(日比谷野音?)が入っているという「誰かが」。
一昨年くらいにリリースされたときは特にどうとも思わなかったけど、ライブで聴くと、バンドの音も太くて、PUFFYのお二人も力強くて、もうカッコイイ。
考えたらこの楽曲、チバユウスケの提供曲でしたね。さすが。
「誰かが倒れたら 起こせばいい それだけでいい」
こういう歌詞は、ギャップがある人の口から出ると、よけいに心に染み入る。
■■音量は今夜最大、曽我部恵一
と、あとで草野がMCで言ってたけど、一人弾き語りであの声量、ギターテク。
8823ステージのPUFFY 終了後、すぐに脇の3372ステージから「曽我部恵一で~す」の声。
ぶっとい音でアコギをかき鳴らし、会場の隅から隅までいきわたるように歌い、客を引っ張っていきました。
「抱きしめられたい」「キラキラ」「何もかもがうまくいかない日の歌」「青春狂走曲」(順番は不明)・・・、ちょっと懐かしい「TELEPHONE LOVE」では、サビを一緒に、って。
新曲の「満員電車は走る」(?)のシニカルでちょっとせつない歌詞がよかったな。
最後の「おかえり」でしっとり終わりました。
■■思ったより・・・、毛皮のマリーズ
つら~っと聴いたことしかないし、正直そんなに期待してなかったけど、これが案外よかったのだ。
ボーカルのビジュアルのインパクトもあるけど、曲がなんとなくわかりやすい(これ、褒め言葉です)。
バンド名から、勝手にイエモン的な怠惰な艶っぽいイメージを抱いていたけど、それはちょっと違ったな(笑)。
タイトルが大好きな「ボニーとクライドは今夜も夢中」(これって、センスいいよね)、「コミック・ジェネレーション」「Mary Lou」(これ、好きです)。あとはちょっとわからない。
そうそう、ボーカルの志磨くんとドラムスの人は「十代の頃、スピッツ聴いて悶々としてた」人らしい。だから、一緒のステージに立ててうれしい、呼んでもらえてうれしい、って。
「昨日スピッツのために曲を作った・・・」というMCで始まったのは、カバー、「胸に咲いた黄色い花」。
「選曲がマニアックでしょ」とちょっと得意げに。ホント、ビッグ3じゃないし、でも一応初期のシングル曲で、マニアックすぎないところもいい感じかも。
「The Who の I'm a Boy風にアレンジしました」って。かっこいい!!
「胸に咲いた黄色い花」が尖って踊っていたな。ああ、こういうアレンジもありだなあと素直に納得。
■■不思議な世界、popoyans
じつはアルバムを借りていたんだけど、なんだかちょっと新たに誰かの音楽を聴きたい心境ではなく、予習なしのライブでした、popoyans 。
それぞれに音楽制作、映画製作をしていた美大出身の二人が出会い・・・。
「告白」の挿入歌を担当していたとか(見てない・・・)。
後ろでぼ~っと聴いていたけど、言葉づかい、ギターの音色、途切れそうでずっと続く発声・・・。不思議な世界だったな。
具体的ではないけど、ぼんやりした映像が頭の中を流れていくような。
あとで、スピッツメンバーが言ってたけど、「毛皮のマリーズ~popoyans~フラカン」の流れがすごかった、って。これがこのイベントの妙味ってとこらしい。
■■ビジネスパートナー(笑)、Flowers Companyz
なんだか年々元気になるフラカン。この夜ももうハンパじゃなく元気。
で、いつも思うんだけど、頭のいい人たちだから、こういうイベントでの役割を見事に心得ている。経験値がなせるワザ?
最初から「真冬の盆踊り」で一気にmaxへ。けいすけさんの動きもキレまくってたな。
続いて、「この胸の中だけ」(ベタすぎるんだけど、ついつい聴いてしまう(笑))、「元少年の歌」「東京タワー」(歌詞がせつなくて。スカイツリーが話題になっている今、違う意味で迫ってくる)、「ラララで続け」、そしてラストが「チェスト」・・・こんな感じだったかな。
「人生はきっとギフト」か・・・。
相変わらずのMC。でもグレートが「今日は時間がないんだから簡潔に」とけいすけさんを制してたのには笑ってしまった。
仙台でのロックのほそ道につづいて、またこのイベントってことで、「またスピッツに会えるなんて幸せ」って。
スピッツが変わらない、初めて合ったときの同じなのは「こっちの老いの速度が速いから?」と思ってたけど、そうじゃなく、「スピッツが特別」ってことらしい。
グレート 「来年で結成25年だそうだけど、でもスピッツは犬だよ。犬ならとっくに死んでるよ」
けいすけ 「でも俺らなんて花だよ。花なんてひと夏で終わりだよ」(笑)
グレート 「カンパニーって会社だろ! ビジネスパートナーだから続いてるんだよ」(爆)
「スピッツは優しい」。なんでかっていうと、「2日間でちゃんとおじさんのバンドの枠を作ってくれてる。明日はコレクターズだし(笑)」。
それにはグレートが「言ってみれば、スピッツも俺らよりちょっと年上だけどね」。
けいすけさんは4時ごろ新木場駅について、ここまで来たそうだ。場所はイマイチはっきりしなかったけど、スピッツのTシャツ着た人の行列がずっと続いてたから、それにしたがってきたらしい。
「でも俺は出演者だから、声かけられて、かけられて」って、ダフ屋のお兄さん4人に声かけられたんだと。「一般の人には全然気づかれなかった」
これにはグレートが「ステージで見ても小さいだろうけど、実際はもっと小さいから」って(笑)。
この絶妙なコンビネーションはヘタなお笑いよりもずっと高度。
大いに盛り上げて嵐を巻き起こして、さ~っと去っていった兄さんたちでした。
■■ライブハウスのスピッツ
・・・はやっぱりいいなあ。やっぱりここがhome? とか思ってしまう。アリーナももちろんいいんだけど、なんだろう、やってるほうも地に足がついてるのかもね。
セットリストを一応・・・
01 涙がキラリ☆
02 恋する凡人
03 シロクマ
04 チェリー
05 シャングリラ(カバー チャットモンチー)
06 不死身のビーナス
07 8823
08 メモリーズ・カスタム
09 正夢
ENCORE
01 桃
02 君は太陽
4人の登場を迎える歓声。ちょっといつもより激しめ? 本人たちはいつもどおりのまったり登場だけど。
(後方から人の頭の間に見え隠れするメンバーをチラッと見ただけなんで(ライブ中終始)、ビジュアル的なレポは皆無だと思ってください)
で、オープニングは夏曲「涙がキラリ☆」。イントロがかなり好きな曲。思い出もチラチラとあり。
改めて聴いてみて、ボーカルが男っぽくずっしりしてきたなあ、と感想。外見は相変わらずだけど、でも声は強くなった。昔の細いけど消えない声・・を懐かしいと思う人もいるかもしれないけど、でも時の移り変わりや、変化を否定したくはない派の私としては、この強さはホントに貴重。ライブハウスだと、なんとなく生身な感じ、生身な声やサウンドが迫ってくる。
友人がステージ近くにいたのですが、お客さんが倒れちゃったそうで。メンバーもちょっと心配そうな表情だったらしい。あの熱気だものね。
「恋する凡人」は盛り上がる! 周囲の人も「待ってた~!」な感じ。イントロの草野のギター~テツヤのギターまで、音が素朴でいいよね。
今年のカバー曲の1曲は、チャットモンチーの「シャングリラ」。脱退のショックなニュースの前から、このカバーを予定していたんだろうか。それとも? チャットモンチーのかわいいえっちゃんのイメージがあるから、いつもは「かわいい~」とか言われるスピッツのボーカルの「シャングリラ」はセクシーで男っぽいぞ(んなことない?)。
なんとなく声に聴き入ってしまったので、アレンジがどうだったのか、記憶になし。誰か教えてください。
うれしかったのは、久々の「不死身のビーナス」! なんで最近はやってなかったんだろう(2000年以降は聴いてない気がする)、こんなチャーミングな曲。「最低の君を忘れない」とか、諸々、歌詞がキラキラしていて曲の疾走感もあり。
でも、ボーカルさん、できたら、「懐かしい曲やります」だけでよかったかな。曲名は No, thank you. かも。あのイントロが聴こえてきて「うわ~っ!」となりたかったような。
惜しむらくは、アカペラの聴かせどころで、ちょっと音程不安定だった? 声は思いっきりのびてステキでしたが。
ちなみに「ネズミの街」は当然、「新木場の街」でしたよ。
「8823」~「メモリーズ・カスタム」のノリは、やっぱりライブハウスがいいなあ。チラッと目に入ったテツヤ氏のソロ場面。目に焼きつけました。
そして本編ラスト、「みんなのちっさい夢も大きい夢も叶いますように」だったかな。そしてあの「正夢」です。改めて、歌詞が心にしみわたる。私の夢も忘れないでおこう・・・。
ENCORE は「桃」と「君は太陽」。
「桃」は久しぶりに聴けて、ああ、いかにもスピッツらしい佳作だなあと改めて。日常の幸せな気分って、こういう匂いがするのかなあ、といつも聴くたびに思う。「桃」ってタイトルとは別に、いつも漂ってくるんです、こちらに。
「君は太陽」は、こういう時代にあって、しばらくはスピッツの前向きsongになっていくんだろうな。納得のラストでした。
みんな笑顔の終演。
今回のイベントは、私的には(生意気ですが)すべての出演者のパフォーマンスを楽しませてもらったような気がする。アンバランスな、でも「きわどい」の手前でおさまっている感じが「らしいかな」と。
メンバーのプレイの様子はあまり見えなかったんで残念だけど、ぶっとい音を十分楽しめたのでOKです。
さてさて、少しですが、思い出せるMCを。
録音してるわけではないんで(笑)、ニュアンスだけ受け止めてください、いつものように。
「スピッツでーす!!」というボーカルの第一声。
すっごい元気でした(笑)。っていうか、テンション、高め・・・。
刺激を受けてステージに上がると、こういう人でもこんなテンションでライブを始められるんですね~。
「いいイベントだー!」と満足げで(ホントにそうなんだけど)、「スピッツ、なくてもいいくらい」って。
「すてきな夏のメモリーが・・・なんたらかんたら」と例によっていろいろ言ったあとで(笑)、客の苦笑いを知ってか知らず科、「なんか、オレ、いつもと違う?」とテツヤに問いかけて、テツヤは草野のほうを見て、つられてうなづいてました(笑)。
そのあとでちょっと我に返ったのか、「いつもどおりのオレで・・・」と言ったんだけど、それを自ら振り払うかのように、「違ってもいいか。今日のオレってことで」みたいなこと言ってたかな。
出演者のことも少し語っていました。
「最初からPUFFYで盛り上がって・・・。曽我部くんが今日いちばん音量でかかったんじゃない?」
「毛皮のマリーズのライブははじめてみたんだけど、かっこよくて」
「フラカンのときはおれもそっち(フロア)で踊りたかったもん」とヨサコイのポーズ。
「スピッツも結成24年。小舟?がひっかからずに流れてこられたという感じで二回り」
すごい、そうか、二回りなんだ~、と今さらながらですが。
高校生の頃?バンドを始めた頃は、マリーズの志磨くんのような髪型を目指していたらしい。田村君と出会ったときは「それを目指しているヒト」だったそうです。
テツヤくんは最初はマリーズのドラムスのひとのようだったとか(って、マリーズのドラムの人の髪型わからん)、「もうちょっとマリモっぽかったかな」って。あ、これはちょっとわかる(笑)。
ロン毛の自分を思い描くために写真にマッキーで髪を描いたりしたこともあったそうだけど、「『暮れ~なずむ~♪』のほうになってしまったとか(笑)。「これは武田さんに失礼だな」って。
客からの「先生!」には、「なんですか~」とチョイモノマネで返してました。珍しい・・・。
ENCORE では、短めな「愉快な仲間たち」紹介。
田村君は、「フラカンはおやじバンドじゃなくて・・・、同世代バンドです!」って力強く言い切っていた。
崎ちゃんはやっぱり(笑)、シンバルネタやっていました。
テツヤは、いろいろ試行錯誤しつつイベントを続けていく、というような流れの中で、「来年はやらない!って手もある」と言ってブーイング?を受けたあと、「続けていきます」宣言していたっけ。
フラカンのHP で、グレート前川氏が打ち上げのphotoをアップしていました。
http://6109.jp/flowercompanyz/?cate=117
グレートは初日は車で来ていて飲めなかったんで、2日目に改めて来たみたいですね。
マリーズの志磨くんはTwitter で、けいすけ+草野+曽我部+自分、の打ち上げphotoをアップしてましたね。
みんないい表情をしていました。
帰り、友人と風に吹かれてベンチで少し話をした。
この友人とは、夏の夜によく外でも話をすることが多い。
言葉のやりとりで、空気が柔らかくなりました。