2024.08.18
ロック大陸漫遊記
TOKYO FM
「8月3週目! ちょっと歴史の話、してもいいですか」で始まる。
大阪城は豊臣秀吉によって造られた、熊本城は加藤清正によって築城された・・・などと言われるが、「実際のところ、土木の職人さんとか大工さんとか、木材石材を切り出したり運んだりした労働者の方が造った、とも言えますよね」。
そういう意味で言うと、『北斗の拳』は荒れ果てた弱肉強食の時代が舞台と言いながら、「登場人物は結構凝った服を着ていたりカッコいいデザインのバイクに乗ってたりするんですけど、それにはレザーウェアの職人さんがいるんだろうな、とか、バイクを作るエンジニアや専門家がいるんだろうな。それにラスボス的な人が結構なご馳走を食べていたりする。それにも作物を作る農家さんや料理をするシェフが関わってて・・・」。
それって、荒れ果てた時代?と言いながら「人間らしい社会が成り立っているってことだよなあ」と考えたりしている草野くん。「ひねくれてますけど・・・」
でも本当に弱肉強食の世の中なら、専門的な職業が成り立たなくなる。漫画だし、そういうところは目をつぶれよ、と言われるかもしれないが、「でもそういう裏側を想像しながら漫画を読むと、なかなかおもしろいです」。
今日は、【メロハーで漫遊記 パート2】。
メロハーとは「メロディアス・ハードロック」のことで、「結構人気のカテゴリー」。
以前にも、一緒に歌いたくなる「メロハー特集」(ココ)をやったが、そのときは「たまたまアメリカとイギリスのバンドが1つもなかった」けれど、今回は「英米のわりとメジャーなバンドも交えて」です。
オンエア
01 船乗り(スピッツ)
02 Just Like an Arrow(Magnum)
03 All the Way(States of Salazar)
04 Sentimettal(Moderatto)
05 Never Walk Away(JOURNEY)
06 The Call of the Wild(W.E.T.)
07 Strong Enough(Toby Hitchcock)
08 TOUGH BOY(TOM★CAT)
漫遊前の1曲は、スピッツで「船乗り」(2001年、23thシングル「遥か」のカップリング/2004年、スペシャルアルバム『色色衣』)。
今日は「サウンド強めな曲が多そう」なので、「スピッツも負けないように、音圧強めなやつ、いってみようかな」と。
(サウンドの刺激も、ボーカルのちょっと艶っぽいところもステキな楽曲です。ライブで!!)
最初の曲は、「70年代から活躍する、イギリスのメロハーを代表するバンド」、Magnumの「Just Like an Arrow」(1985年、5thアルバム『On a Storyteller's Night』)。
(ああ、気持ちいい~。1982年のアルバム『Chase the Dragon』はよく聴いたなあ)
今年、ギタリスト、トニー・クラーキンさんが亡くなり、予定されていたツアーが中止。彼の死によってバンドの継続が不可能ということで解散となる。
今年はニューアルバムもリリースされ、「相変わらず、曲もジャケもかわいらしくステキだったので、本当に残念」と。
メロハーとは?
「メロディアス・ハードロック」の略。
実は「すごくファンの多い、世界的に人気のあるロックの一ジャンル」。
産業ロックの流れなので、「ちょっと軽く見られがちかもしれない」。
だから、「ロックが好き、と言う人で、メロハーのアーティストの名前を挙げる人ってあまりいないもんね。70年代のレッド・ツェッペリンや、オルタナ系のニルヴァーナ、ソニックユース、パンク系のハイスタとか、そのへんの名前を挙げる人が多い」。
草野くんのイメージでは、「メロハーが好きな人は、『ロックが好き』って言わなくって、『メロハーが好き』って言いそう」。
「でもねー、聴き始めると、これがはまるんですよね。演奏スキルが高くて」
メロハーって、日本で言えば誰にあたるんだろう・・・。「アルフィーとかB’Zとかかなあ。オレが知らんだけなのかもしれないけど」
次の曲は、「スェーデンのメロハーバンド」、States of Salazarの「All the Way」(2012年、1stアルバム『All the Way』)。
メロハーのどこが好き?と問われると、「まず、のびやかなボーカル。ボーカルのスキルが非常に高いバンドが多い。特に元気がないときに聴くと、やる気が出てくる」
本当に疲れてヤバイ!というときは、「ジュディー・シルさんやミシェル・ポルナレフさんになるんですけど。ちょっとだけ元気ないかも、というときは、メロハーをよく聴きます」。
そして、このバンド、States of Salazarは「ボーカルがマジでのびやかで気持ちがいいです」。サウンド的には、「Styxあたりに近いかも」。
この曲は「途中でリズムパターンが変わる楽しい曲です」と。
State of Salazar - I Believe In You
次は、「メキシコのバンド。Moderattoの「Sentimettal」(2006年、5thアルバム『¡Grrrr!』)。
メキシコではスタジアムでライブをやっているような、「メチャメチャ人気のあるバンド」。
やっているのは、「70年代のヘビーメタルのパロディーらしい」が、「曲は上質なメロハーだと思います」。
彼らの音楽を聴いていると、「スペイン語ってハードロックに合うんだなって思っちゃいますね」。草野くんはかつて、バロンロッホというスペインのメタルバンドにはまっていたこともあるそうだ。
「スペイン語とハードメタルのマッチングも聴きどころだと思います」
(気分が上がる気持ちのいい疾走感です。ボーカルの声がチャーミング)
そして次は、JOURNEYの「Never Walk Away」(2008年、13thアルバム『Revelation』)。
来日も決まっている、超メジャーバンド。
(先日、一般紙でも来日が報じられていました)
「ボーカルがスティーヴ・ペリーさんの時代に大ヒット曲が多いが、アーネル・ピネダさんに変わってからのほうがよりメロハーな感じなので、そこからセレクト」と。
アーネル・ピネダさんは「フィリピンのホームレスから這い上がったボーカリスト」ということで非常に話題になった。
その歌声は、「澄んだ青空に描かれたまっすぐな飛行機雲みたいな・・・。聴いてて、すごい気持ちがいいですね」。
メッセージコーナー。
雅楽の世界にはまってしまったリスナーさんから、「マサムネさんは雅楽に興味はおありですか」。
草野くんはとあるイベントで、東儀秀樹さんの演奏を聴いたことがあり、「トリップできる音楽だなと思った」。
「笙の音はパイプオルガンの音にも近いし・・・」
見た目は地味なのでそうでもないかと思って笙の値段を調べたら、「結構高いのね、びっくりするくらい高価。そりゃそうよね、職人さんが丁寧に作ってるんだから」。
笙とか、入門者用のものでちょっと練習してみたいな、と思ったそうだ。
年齢がいくにしたがって、雅楽の演奏会への興味が強くなっている草野くんです。
病院の消灯前に、「病棟に鳴り響く、スピッツの『スターゲイザー』」、と病院勤務のリスナーさんから。
音を辿っていくと、20代の患者が大音量でYouTube!
「その瞬間に、無機質な病棟がスピッツ色に溶けていくのが見えました。何曲か流れたあと、いつもの病棟の夜へと戻りました」
でも、リスナーさんには、「そこはもういつもの職場ではなく、スピッツに上書きされて新しい場所になっていた」そうです。
大変な毎日だけれど、一度スピッツに染まった場所だから、笑顔で乗り切っています!と。
草野くん、「少しでもお力になれたのならうれしく思います」と。
「ある場所の雰囲気が音楽によってガラッと変わることってありますよね」、ホテルで一人で寂しいなと思っても、bluetoothで音楽を飛ばして場面が変わったりすることも・・・と。
「でも、病院で大音量でYouTube見てたら、普通怒られる案件だよね。なかなか寛大な病院なのかな。今後ともスピッツをよろしくお願いします」
次は、W.E.T.の「The Call of the Wild」(2021年、4thアルバム『Retransmission』)。
W.E.T.は、スウェーデンの凄腕ミュージシャンが集まって結成されたメロハー界のスーパーバンド。
「サウンドも歌声もパワフルで、パワフルだけど爽快? 軽快? 爽やか? これぞメロハーって感じ」
ちょっとファンキーなビートでもある、そうだ。
草野くんは、炭酸のエナジードリンクや缶ビールのCMとかで使われることを推奨! 「これが流れて、ビーチで細マッチョな俳優さんが『のどごし 最高!』って」
曲終わりで、「聴きながら思ったけど、この曲、ちょっとB’Zっぽいかもね」
W.E.T. - "Got To Be About Love" (Official Music Video)
漫遊最後は、Toby Hitchcockというシンガーの「Strong Enough」(2011年、ソロデビューアルバム『Mercury's Down』)。
Toby Hitchcockは、プライド・オヴ・ライオンズというバンドのボーカリスト。
プライド・オヴ・ライオンズは、元サバイバーの中心人物だったジム・ピートリックのバンド。「このバンドもメロディアスでいい曲が多い」
Toby Hitchcockは、草野くんにとって、「メロハーシーンの中でイチオシのシンガー。とにかく高音の伸びがすごい! それでいて、太くてパワフル」。
「こういうボーカリストにはなりたくてもなれない、と本当にファンの耳で聴いてしまう」草野氏です。
Toby Hitchcock - "Promise Me" (Official Music Video)
特集の終わりに。
メロハーは奥が深いので、現在進行形のジャンルとして、「気が向いたら、また特集することもあるかもしれません」と。
「夏に聴くといい感じかもしれないね」
(メロディアスってやっぱり心地よい、と再認識。ライブでもいいけど、個人的には一人でヘッドホンで聴くのもいいかなあ)
今日の「ちょっぴりタイムマシン」は、TOM★CATの「TOUGH BOY」(1987年、6thシングル/作詞作曲はTOM、プロデュース・編曲はうじきつよし)。
(イントロは、「鳥になって」か??)
このコーナーも「メロハーな楽曲で」。
TOM★CATと言えば、「ふられ気分でRock'n' Roll」が有名だが、この曲「TOUGH BOY」はアニメ『北斗の拳』のオープニング曲として知られている。
クリスタルキングの「愛をとりもどせ!!」をちょこっと似せて歌ってくれて、「(「TOUGH BOY」は)このあとの主題歌」と解説。
「TOUGH BOY」は、「街を歩いていると、たまに聴こえてくる」。パチスロに「北斗の拳」というのがあって、それが歩いていて遠くに流れていたりするらしく、「刷り込まれて、うちに帰ってこの曲を聴き直す、ということが結構あります。ちゃんとメロハーなんですよね。すごい元気づけられる曲」と。
TOM★CATは草野くんと田村くんの大学のサークルの先輩、だそうです。
曲終わりで、「これ、Aメロ~Bメロ~Cメロ~Dメロまで展開するっつうのは、『ふられ気分でRock'n' Roll』と同じなんですね、すばらしい!」
そして来週は、「ジミヘン・フォロワーのギタリストで漫遊記」。
「ロックの世界で、最も広く大きく影響を与えたギタリストはジミ・ヘンドリックス」と。
そんな中で、ジミヘンの影響がわかりやすいギタリスト、ジミヘン・フォロワーのナンバーをセレクトして特集。
(楽しみです!)
「草野さん、やっぱり千葉産のピーナツ、おいしいです」
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