2024.06.30
ロック大陸漫遊記
TOKYO FM
「6月も終わりまして7月ということですけれども、エリアによっては、そろそろ海開き?」
草野くんの夏の思い出は・・・。
小学校1年の夏に海水浴に行ったことを絵日記に書いた。
そのころまだ泳げなかったので、「ボクはカナヅチなので・・・」を「ボクはトンカチなので」と書いてしまったそうで。
それを読んだご両親が大爆笑していて、草野くんはとっても恥ずかしかったそうです。
(ほほえましい)
「マーくん、それって、カナヅチのことやろ」ってね。
最近Googleで検索したら、トンカチとカナヅチを間違えている人って結構いたそうで、「それを見て、今度はオレが笑ってしまった」。
「これって、子どもの頃の自分を笑ってるヤな奴かも」と少し複雑な気持ちになったそうです。
ちなみに草野くんは「小学校2年生になって、『カナヅチ』ではなくなった」というオチが・・・。
さてさて、今日は、【サーフィンで漫遊記】。
夏に入ったということで、「親父サーファーになったような気分でサーフィンがらみのロックナンバーで漫遊しようか」。
そして、全曲アメリカンだそうです。(そうだろうなあ)
オンエア
01 渚(スピッツ)
02 Misirlou(Dick Dale & His Del-Tones)
03 Pipeline(The Ventures)
04 Surfin' U.S.A.(The Beach Boys)
05 Zero to Sixty in Five(Pablo Cruise)
06 Surfinʼ on Jupiter(Psychefunkapus)
07 Better Together(Jack Johnson)
08 Iʼll Come A-Runninʼ(Donavon Frankenreiter)
09 ムーンライト サーファー(石川セリ)
漫遊前の1曲は、スピッツで「渚」(1996年、14thシングル/1996年、7thアルバム『インディゴ地平線』)。
スピッツ曲でサーフィンと言えば「波乗り」!
でも今日は、「フェイントで、リクエストの多いこっちで・・・」ということで、おなじみのイントロ。
(前にも書いたけど、リリース当時はそうでもなかったけれど、2000年以降?ライブでのカッコよさにはまってしまって、ワタクシの大事なライブ曲。なんといっても、﨑ちゃんのあのドラミング!)
最初の曲は、「サーフロックのド定番曲」、Dick Dale & His Del-Tones「Misirlou」(1962年、7thシングル)。
アメリカ映画『Pulp Fiction パルプ・フィクション 』(1994年、クエンティン・タランティーノ 監督)の主題歌としても知られる。
Dick Daleは、King of Surf Guitarと呼ばれているそうだ。
「元祖サーフィンサウンドと言えば、この曲かな。映画でもTVでもメチャ使われているので、知名度も高いのでは?」と。『アド街ック天国』でも使われていた。
Dick Daleさんは自身もサーファーで、「サーフィンをしているときの高揚感をギターで演奏している」とか。
スプリングリバーブをきかせて「水しぶきがはねているような音になっている」。
もともとは、トルコあたりのフォークソングがオリジナルで、「言われてみれば、そういうフレーバーも感じますね」。
また彼は、ジミヘンをはじめ、あまたのロックギタリストに影響を与えている「エレキギターの初期のカリスマ」。
Dick Dale - Misirlou (Live) 1995
次は、「これもサーフサウンドとしては有名な」、The Venturesの「Pipeline」(1963年、10thアルバム『Surfing』/オリジナルは、1962年、シャンテイズ)。
Pipelineというのは、ハワイ、オアフ島にある「サーフィンの聖地」のような場所。
「オレ、詳しくないんで。サーファーにとっては常識なのかな。でもハワイもね、円安でちょっと遠い場所になりつつありますが」
(イントロ聴いただけで・・・)
オリジナルのシャンテイズは、カリフォルニアのサーフロックバンド。
草野氏と海、サーフィン
こんな特集を組んだけれど、「実はワタクシ、一度もサーフィンやったことありません」。海は好きだけれど、「もっぱら素潜りとかシュノーケリングとかスキューバダイビングとかにはまっていまして」。
でもサーファーの友人たちからは「いろんな種類のボードがあるから、マサムネくんでも乗れるよ、大丈夫大丈夫」とよく誘われたりしていたそうで。ただ彼自身としては、「どっちかっていうと、ウィンドサーフィンのほうが興味あるかな」だそうです。
「うーん・・・、どうかな。でもこういうのは、やろうと思ったら、すぐにやったほうがいいんだね」と。
次は、「超有名曲!」、The Beach Boysの「Surfin' U.S.A.」(1963年、5thシングル/1963年、2ndアルバム『Surfin' U.S.A.』)。
メンバーの中で、サーファーは一人だけだったそうです。
歌詞のバックコーラスの「inside, outside U.S.A.♪」のところをタモリさんが「一切合切(いっさいがっさい)USA~♪」と歌っていたそうで、「聴くたびに思い出すんですよね。空耳アワー的な感じですね」。
(ホント、チョー有名曲だ)
この曲は、メンバーのブライアン・ウィルソンがチャック・ベリーのヒット曲をリライトしたもの。
メッセージコーナー。
「今まで、英語の歌詞で歌ってみようという方向に行ったことがありますか?」という質問には、
「実は一度もないんですよね」と。
「洋楽をたくさん聴いてきたからこそ、日本語の歌詞でやっていこうと思った」そうです。
英語の歌詞は、ほぼ「韻を踏んでいる」(以前にココで特集をやったが)。
だから、「(韻を踏んでいないので)日本人の作った歌詞はすぐにばれる」。草野くん自身は、韻をナチュラルに踏めるくらいネイティブじゃないと英語の歌は歌えないなと思っている。「なかなか高いハードルですけどね」。
アマチュアの頃は、カバー曲として(ラモーンズとか)英語の歌を何曲か歌ったことはある。
アルバム『ハヤブサ』のレコーディングの頃に、「石田ショーキチくんに、英語の歌詞、やってみたら」と言われたことがあって、「それはやんない主義なんでね」と断ったそうだ。
田村くんの「俺の赤い星」のときだそうだ。「あれに英語の歌詞って想像もつかないんだけど。あのメロディー、韻を踏みにくい感じだし・・・」。
なので、「英語で歌うのは、オレがネイティブスピーカーになったときです!」
(また聴いてみたい気もするけど)
次は、「サンフランシスコのサーフロックバンド」、Pablo Cruiseの「Zero to Sixty in Five」(1976年、2ndアルバム『Lifeline』)。
70年代のサーフィンがらみの映画としては、「乏しい知識のなかで、『ビッグ・ウェンズデー Big Wednesday』『カリフォルニア・ドリーミング California Dreaming』などが浮かびますが」、この曲は1977年の『フリーライド』という映画で使われたことで、当時の代表的なサーフィンミュージックだったらしい。
草野くんはそういうことを知らずに「普通のロックナンバーとして聴いていた」そうだ。
動画サイドでは、ビッグウェーブにのるサーファーのバックに流れていたりしていて、「すごい合ってました」。
導入部分がピアノの静かな演奏で始まるが、「1分37秒くらいからアップテンポになります」。
ネット情報では、プロレスのアニマル浜口さんの登場曲だったとか。
(静かなきれいなピアノのフレーズがかなり長く続くんだなあ)
PABLO CRUISE - Love Will Find A Way (1978)
曲終わりで、「70年代のサーフロックバンドとしては、ハワイ出身のカラパナなどが有名ですね」。
メッセージコーナー。
ポケットティシューなどを配っているとき、「受け取っていいのか?」と迷うというリスナーさん。
草野くんは、「その方のノルマとかを考える。だからできるだけもらうようにしてる」。
ただ、例えば女性用のエステの宣伝だったりして、「もらうつもりなのにひっこめられたりすると、ちょっと悲しかったりもしますけど」(笑)
飲食店のチラシなどは「いい情報だったりすることが多いので、できるだけもらいたいですね」。
タイミングを外して、あとで「ああ、もらえばよかったー」というときもあるそうですよ。
(こういうのをきくと、こだわりはありつつ、すごくおおらかさみたいなものを感じますね~)
次は、「一気に90年代まで飛んで」、Psychefunkapusの「Surfinʼ on Jupiter」(1991年、2ndアルバム『Skin』)。
このバンドは、「ミクスチャーロックのカテゴリーに入るのかな」。そのころはレッチリとかLiving Colourとか、流行っていたけれど。
「この曲も、レッチリに(さっきの)Dick Daleが加入したかのようなサウンドです」
当時、草野くんの周囲でも盛り上がっていて、「スピッツでメンバーもみんな聴いてたんじゃないかな」。
それでね、「MVがふざけてて最高です」。
Psychefunkapus-Surfin' On Jupiter
「ここからガラッと雰囲気が変わります」
今世紀に入って、「サーフミュージックってオシャレになった感じなんですよね」。
次は、「その代表と言える」、Jack Johnsonの「 Better Together」(2005年、3rdアルバム『In Between Dreams』)。
ハワイのPipelineの近くで育ち、若いころ目指していたのはプロのサーファー! ところが大けがをして、音楽の道へ。
アコースティックのサウンドで、「サーフィンの映像のバックに流れるというより、ビーチのカフェでまったりしながら聴きたいような、サーフィンの後の心地よい疲れを癒してくれるようなサウンドかな」。
草野くんは、2011年の武道館ライブのチケットをとっていたが、震災で中止になったそうだ。
それ以後単独の公演はなくて、「いつか聴いてみたい歌声です」。
Jack Johnson - One Step Ahead
最後も、「オシャレ系サーフサウンドで」、Donavon Frankenreiterの「Iʼll Come A-Runninʼ」(2024年、9thアルバム『Get Outta Your Mind』)。
Donavon Frankenreiterは「ガチのサーファー。でもサウンドは、先ほどのJack Johnsonさんと同じで、とてもオシャレ」。
もともとJack Johnsonさんの見出されてデビューしているので「傾向は近いが、歌声はちょっとやさぐれてる感じもあって、ハワイの夕陽を見ながらボトルのビールをラッパ飲みしてるような気分にひたれますね」。
(さっきはカフェで、今度は・・・。なるほど)
特集の終わりに。
時代を追ってのサーフィンナンバー。
60年代の激しめギターインストからBeach Boysを経て、70年代、ちょっぴりダサい感じがクセになるPablo Cruiseから、ミクスチャーなPsychefunkapus、最後はガラッと変わってオシャレなサウンド・・・と、「結構激しくイメージが移り変わっているなと思いましたけど、実際、今のサーファーの方はどんな音楽を聴いているんでしょうね。普通に髭ダンとかyoasobi聴いてたりしてね」
そして今日の「ちょっぴりタイムマシン」は、石川セリさんの「ムーンライト サーファー」(1977年、3rdアルバム『気まぐれ』)。
(イントロは、「ネズミの進化」。最近聴いてなかったな。アルバム『さざなみCD』、明日聴くぞ!)
このコーナーもサーフィンがらみで。タイトルと歌詞に「サーファー」が入っています。
井上陽水さんの妻で、草野くんは、「覚えていらっしゃるかわかんないですけど、一度お話したことあるんですよね、実はね~」。
この曲は、「オレら世代には、かなりの人気曲」。
カラオケで毎回誰かしら、この曲を歌っている・・・。「実際にカラオケでの人気が高い」そうです。
作詞作曲は、「なんと、あの頭脳警察のPANTAさん。頭脳警察のアジテーションのようなスタイルからは想像しにく、とてもメロディアスでキャッチーなポップソングです」。
(石川セリさん。一時はまってずっと聴いていたなあ)
そして来週は、ワンアーティスト特集、「Weezerで漫遊記」。
(ああ、やっときた。いつか特集してくれると思っていたんですが)
ロック大陸では「結構かけてるバンドですけど」。
「歴史を追ってまんべんなくというよりは、あくまで草野セレクトの偏った選曲になると思いますが、お楽しみにしてください」
(それが聴きたいですね)
「草野さん、ベランダでゴーヤを育ててます」