kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

ワールド・トレード・センター

2006年10月06日 | 洋画(良かった、面白かった、気に入った)
日時:9月28日
映画館:広島宝塚
その他:試写会

あんまり何の(というか殆んど)情報を入れずに、試写会に行ったのだけど、これが正解。ものすごくスリリングに観ることができた。

ということで、未見の方は以下読まないことをオススメします。

カテゴリーを「よかった」に区分したけど、正直なところ2度見るのはツライ。映画の出来不出来じゃなくて、息が詰まりそうな映像に苦しくなるから。(ただしリアルといっても「プライベート・ライアン」のオマハビーチのような度肝を抜かれるリアルさじゃない。)

その映像と生への執着、人間の崇高さに胸が締め付けられる思いがする。そんなせいか、オリバー・ストーンらしくないともっぱらの評判だけど、逆にストーンらしいと思えたのが、「人間が死ぬ直前に見る映像」。

「JFK」で暗殺される直前、ケネディが見ていたであろう映像を見た時には衝撃を受けたが、思い返せば「プラトーン」の特攻ベトコンとか「ナチュラル・ボーンズ・キラー」のラストとか、ストーン監督の映画には「人間が死ぬ前に見る映像」っていうのが、強烈なインパクトを残しているように思う。

そう思うと本作なんて全編「人間が死ぬ前に見る映像」。
「ああ、こうやって死んでいくのか。」という感情移入が、「○○はこんな風に死んだのか。」につながるアメリカ人にはツライだろう。

全体に地味なキャスティングだが、中でもマギー・ギレンホールドがいい。(「セクレタリー」良かったね。)オスカー助演女優賞にノミネートされて欲しい。

ところで、発見者となる海兵隊軍曹の「宗教的信念から使命を果たそうとする人間の崇高さ」に涙したけど、あとで考えたらその「崇高さ」って、見方を変えればテロリスト側も同じことを言っている訳だ。そこまで、意識して演出しているとしたら、その視点には寒たらしめるものがあるな。

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