kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

「24時間の情事」ロケ地巡り(その1)/"Hiroshima, mon amour" Filming Locations #1

2014年03月01日 | ロケ地巡り
広島を舞台にした映画といえば、代表的な1本が「24時間の情事/ヒロシマ モナムール(Hiroshima, mon amour)」。(あとは「仁義なき戦い」だね。)

広島でのロケ地探しをしたこのページを2006年にアップしましたが、拙ブログの中でも安定したアクセス数があるため(本当)、今回(2014年)に一部情報を追加し、リニューアルすることにしました。世に言うデジタル・リマスター?(ちょっと違う)

タイトル:「24時間の情事(Hiroshima, mon amour)」
1959年(昭和34年)日仏合作
監督:アラン・レネ
脚本:マグリット・デュラス
出演:エマニュエル・リヴァ、岡田英次
"Hiroshima, mon amour"(imdb.com)

■新広島ホテル(1)
まず最初、二人の情事の舞台となるのが、新広島ホテルです。1955年(昭和30年)3月に落成した広島市公会堂と合築されていたホテルで、全25室。マリリン・モンローやチェ・ゲバラも宿泊したそうです。

公会堂とホテルは1986年(昭和61年)に取り壊され、現在は広島国際会議場になっています。(平成元年7月開館。)


【広島国際会議場/International Conference Center Hiroshima】


【広島国際会議場/International Conference Center Hiroshima】
新広島ホテルの入り口があった側からの撮影。

広島市公会堂・新広島ホテルの頃の写真です。

【広島市公会堂・新広島ホテル/Hiroshima City Public Hall, Shin-Hiroshima Hotel】(昭和30年撮影:広島市公文書館所蔵)
建物の南西側(西平和大橋側)から撮影で、建物右手が新広島ホテルとなります。


【広島市公会堂・新広島ホテル/Hiroshima City Public Hall, Shin-Hiroshima Hotel】(昭和30年撮影:広島市公文書館所蔵)
こちらは西側、本川越しの撮影となります。

建物の位置関係は現在と変わりませんが、平和記念公園の当時の雰囲気が伝わると思います。

【平和記念公園/Peace Memorial Park】(広島市公文書館所蔵)
川に挟まれた平和記念公園の左手の建物が広島市公会堂・新広島ホテルです。



劇中、エマニュエル・リヴァはホテルのテラスに出ますが、背景から見ると、新広島ホテルの北側の部屋に宿泊していたようです。

**********
"Hiroshima, mon amour" Filming locations

"Hiroshima, mon amour"(imdb.com)

#1 SHIN-HIROSHIMA HOTEL
In film, Elle (Emmanuelle Riva) stayed at Shin-Hiroshima Hotel in Hiroshima Peace Memorial Park. Shin-Hiroshima Hotel was built in 1955 with Hiroshima City Public Hall.

Che Guevara, Marilyn Monroe and Joe DiMaggio etc. also stayed this hotel.

The room that Elle stayed was located the northeast side of this building.

Both these buildings were dismantling, at present International Conference Center Hiroshima is located at same location. (Not with accomodation facitlity.)
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24時間の情事(Hiroshima mon amour)ロケ地巡り(その13)

2008年05月12日 | ロケ地巡り
地元広島ではちょっとした話題になっているのですが、「二十四時間の情事」の主演女優、エマニュエル・リヴァさんがロケ当時に広島で撮影した写真、約500枚の存在が確認されました。

このブログが縁となって、その写真の一部を見せていただいたのですが、メイキング・シーンというより、当時の広島の様子や風俗が分かる歴史的な資料として充分、楽しめました。今年12月にはそれらの写真の展覧会も予定されています。

HIROSHIMA 1958「エマニュエル・リヴァの広島」展
 会期:2008年12月16日(火)~21(日)(予定)
 会場:広島県立美術館地下ギャラリー、ギャラリーG、クリックファーム、(予定)
 展示内容:写真約150点、シルヴェット・ポドロによる滞在記録など

そんな事情もあって在広島のマスコミからも本ブログの「二十四時間の情事のロケ地めぐり」について聞かれることが増えました。
そうなるともう黙っている訳にはいかなくなってしまったのですが、 「24時間の情事(Hiroshima mon amour)ロケ地巡り(その11) 」に実は間違いがあって、写真を掲載したカラオケビッグエコーは「カサブランカビル」ではありませんでした。
カサブランカビルはこの隣に現在もあります。間違ったままで修正しておらず、すみません・・・。(2009年8月にようやく修正しました。)
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24時間の情事(ヒロシマモナムール)ロケ地巡り(その12)

2006年11月01日 | ロケ地巡り

という訳で、ストーリー順に追った「二十四時間の情事(ヒロシマモナムール)」ロケ地巡りも一応これでおしまい。

最後に、ロケ地地図を作りました。

【 】で囲んでいるのは、現在、無くなっているロケ地です。(あっ、広島東宝を紹介していないや。)

これまでのロケ地巡り
その11 カサブランカ
その10 積善館書店 
その9 リッツ劇場 
その8 本通商店街 
その7 喫茶どーむ(2) 
その6 喫茶どーむ 
その5 広島赤十字・原爆病院
その4 レストハウス 
その3 平和記念資料館
その2 広島国際会議場(新広島ホテル) 
その1 広島国際会議場(新広島ホテル) 
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24時間の情事(ヒロシマモナムール)ロケ地巡り(その11)

2006年10月31日 | ロケ地巡り

昨夜、NHKのBSで「二十四時間の情事」を放送していましたね。

さて、物語も大詰め、二人はキャバレー「カサブランカ」で語り合うのですが、喫茶どーむと並んで分からなかったのが、「カサブランカ」の場所。

しかし、図書館って便利ですね。郷土資料室で昭和30年代の住宅地図を調べたら一発で判明。ちなみにその住宅地図、研究者向けの参考図書で要申請。目的欄には「当時の社会事情の研究」としておきました。(笑)

さて、キャバレー「カサブランカ」は広島の繁華街流川にあったようで、現在も「カサブランカビル」として残っています。


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24時間の情事(ヒロシマモナムール)ロケ地巡り(その10)

2006年09月24日 | ロケ地巡り

10月31日 00:50~「24時間の情事(ヒロシマモナムール)」がNHKのBS2で放送されますね。

さて、今回は深夜の街中でシャッターが出てくる「積善館書店」です。本通りを移動カメラで撮影したシーンでも店頭がチラッと見えます。

広島市で書店と言えば「積善館書店」、待ち合わせの場所と言えば「積善館前」でしたが、2003年に店を閉めて、今は写真のように携帯電話のショップになっています。(ただし廃業したわけではなく、配達の営業はしているので、私も毎週お世話になっている。)
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24時間の情事(ヒロシマモナムール)ロケ地巡り(その9)

2006年09月13日 | ロケ地巡り
前回からずいぶん、日が空きましたね・・・。

ええっと、二人が喫茶どーむで話すところまででしたね。
あの後、二人は一旦ホテルに戻り、その後、市内を散策(徘徊?)した後、キャバレーカサブランカにたどり着きます。

その市内散策ルートですが、福屋→リッツ劇場前→本通(積善館書店前)→広島東映→三井銀行→バスセンター(?)と、市内を知るものにとってはちょっと無駄の多いコース。(映画だから当然と言えば当然。)

リッツ劇場は1999年に閉館し、現在は写真のようになっています。
この劇場、歓楽街のど真ん中にあって、一人で映画を見に行くと、よく客引きの皆さんに声をかけられたものでした。

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24時間の情事(ヒロシマモナムール)ロケ地巡り(その8)

2006年08月23日 | ロケ地巡り
ちょっと戻って、モノローグの場面では第25回メーデーに続いて、本通り商店街が登場します。(現在は写真の様になっています。)

劇中では現在の本通りと鯉城通り(通称電車通り)の交差点から西に平和記念公園に向かって移動カメラで撮影さています。

「広島本通商店街の歩み」という本によれば(便利だねえ・・・)、昭和32年ごろのそのあたりには南側(画面でいうと左側)に積善館書店やふかい食料品店、高砂屋(数年前閉店した。)、三和銀行広島支店、味の素広島事務所などが軒を連ねていました。最後にちらっと見える木定楽器店は現在もあります。

一方、反対側の北側(画面でいうと右側)にはハッピーパチンコや福助商事中国支店、日産海上火災保険広島支店などが並んでいました。

興味深いのは劇中の商店街にアーケード(当時はオーニングと言ったらしい。)がかかっている点。このアーケード、昭和29年5月に完成したのですが、昭和30年2月に大雪で倒壊し、昭和37年に再建されたのです。

アーケードは電車通りで途切れているため、もしかすると劇中のアーケードは大雪にも耐えたのかも知れません。逆に大雪で倒壊していたとしたら、このシーンは昭和29年5月~翌年2月の間に撮影されたことになりますね。
(後日、再度調べたら、やっぱりここも倒壊していたようです。ちなみに積雪は16センチを記録したとか。)
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24時間の情事(ヒロシマモナムール)ロケ地巡り(その7)

2006年08月19日 | ロケ地巡り
前回の「喫茶どーむ」の続きです。

かって「喫茶どーむ」のあった場所はきれいに整備され、現在、写真のようになっています。
だいたい赤枠で囲ったようなところに「喫茶どーむ」がありましたね。

ビデオなどで画面をよく見ると、左手の旧相生橋碑が確認できます。

劇中で二人はここで一旦ホテルに戻ります。


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24時間の情事(ヒロシマモナムール)ロケ地巡り(その6)

2006年08月16日 | ロケ地巡り
病院での映画撮影が終わった後、夜に二人が語り合い、ヌヴェールでの悲しい過去が語られる場面が物語のひとつの山場になっています。このロケ地が「喫茶どーむ」。

実在の店なのですが、すでになくなっているだけに、画面を見ただけでは場所の特定には至っていませんでした。(単に昔を知らないだけ。)
ところが雑誌「タノシビト」(廃刊)のバックナンバーをペラペラとめくっていたら、まさしく原爆ドームと相生橋の間にある「喫茶どーむ」の写真を発見!(詳しい場所は地図をご覧ください。)

作中では、店頭にある石碑がわずかに確認できますが、これが旧相生橋碑でこれは現在もあります。


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24時間の情事(Hiroshima mon amour)ロケ地巡り(その5)

2006年08月09日 | ロケ地巡り
エマニュエル・リヴァが映画の撮影をするのが、現広島赤十字・原爆病院です。

撮影当時の名称は日本赤十字社広島原爆病院。1939年(昭和14年)に日本赤十字社広島支部病院として開院しましたが、すぐに広島陸軍病院赤十字病院と改称されました。

1956年(昭和31年)には構内に日本赤十字社広島原爆病院が開院され、1988年(昭和63年)に広島赤十字病院と日本赤十字社広島原爆病院が、統合して広島赤十字・原爆病院に病院名を改称しています。

1986年(昭和61年)から第一次・第二次改築工事が行われ、1992年(平成4年)に現在の建物が竣工しました、現在、撮影当時の建物は残っていませんが、当時の建物の一部はモニュメントとして保存さえています。

詳しくは広島赤十字・原爆病院のホームページを。
http://www.hiroshima-med.jrc.or.jp/

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