
廃校跡(我が母校)に久しぶりに足を運んだ。この2ヶ月間夕方にかけての雨の降らない日がなかったので散歩がなかなか出来なかった。今日も遠雷を聞きながらの散歩だった。いつもの好きな場所から静まり返った校庭のプールを見下ろした。足元にはもう彼岸花がちょうどいいぐあいに咲いていた。彼岸花は散り際がよろしくないので蕾が多めの時期がみずみずしく感じる。
ふと気づいたのだ、今年初めて聞くツクツクホウシの歌が合唱とまでいかないが確かに聞こえてきた。ツクツクは例年8月末から盛んに鳴き始めるのに今年はあんまり暑さが続くからか遅くなったのかもしれない。ツクツクはもうこの里山を捨ててしまったのだろうか、それとも、絶滅したのだろうかと心配していた。子供の頃は「ツクツクホーシ」と歌い始めると夏休みの終わりが迫った合図で宿題の仕上げに苦労したものだ。
雷鳴にかき消されそうなツクツクホウシの歌を耳に残しながら家路を急いだ。