ハシちゃんの詩(うた)日記!

山郷の散策つれずれを
ペットのハシちゃんとつぶやきます。

淋しさは捨てて (はしちゃんの詩)より

2012年09月27日 18時14分11秒 | 

朝が明けたばかりの里山に
「おーい僕だよー」と
秋風がせわしげに駆け回る

里山で一番背え高のっぽのケヤキが言う
「わしは もっと静かな秋が欲しいんだなー」
秋風にかき回されていた
ススキやクズかずらが
「そうよ そうよ」とうなずき合う

秋風はふーっとひと息ついて言う
「僕はとても淋しがり屋なんだよ」

秋風は知っている
両手から
こぼれ落ちんばかりの淋しさは
こうやって忙し気に
里山の皆んなを訪ね歩けば
いつの間にか薄らいでいくと

背え高のっぽのケヤキを黄色に染める頃には
秋風の淋しさは
もう空っぽになって
ひゅーう ひゅーうと歌っている