『おはなしの小道具セット』

当会は、各種施設訪問時に、途中、手遊びなどを入れることが多いです。訪問者によっては、手品や小道具を持ち込んで息抜きをしたり、歌を歌ったりします。依頼が1時間コマの場合も結構あるので、「紙芝居だけではお客様が疲れる」という意見がたびたび出ましたし、個人で工夫をするのは歓迎する会ですので、自然とそうなっていきました。

何か、皆が使える道具はないかと思案していました。ちょうどそのころ、『紙芝居ー子ども・文化・保育』をぺらぺらとめくっていた時に(『絵芝居』3月号に書評としてこのブログから載せていただいたので、ちょっと気になって読み直した)、最後に「おはなしの小道具セット」の広告を見つけ、思い切って購入しました。
 同じ一声社の商品です。紙芝居を「絵を見せて語ること」という意識で捉えると、道具を見せて語ることやもちろん絵本の読み聞かせも、紙芝居のカテゴリーに入ることと思います。必要に迫られて工夫を重ねた結果として、語る力が自然についていくように感じます。
 税込みで6300円でした。14通りの遊びがあるので、一つあたりは500円弱でしょうか。

 会の定例会で会員さんに見せたら、ぜひ使ってみたいという声が出たので、みんなで使うことにします。ずいぶん昔に、私は『おはなしおばさんの小道具』のコートの話=おはなし=を、自分で絵を描いて作った記憶があります。親子の集いのようなところでやったときに、「おもしろい」(口の動きでわかった)と自分のおばあちゃんでしょうか、2人で顔をみあわせて笑う女の子の様子を見て、これはいいと、とても嬉しく思った記憶がありました。このセットにも入っていて、ラッキーでした。
 また、図書館おはなしのじかんでも使っていいとのことで、とても助かります。あいまいな部分ですが、どれもわらべうたのような感じです。あいまいさを引き受ける度量があるかどうか、それがこれからその組織や文化を発展させるかどうかのキーポイントになるでしょう。
 それから現実的な話ですが、会でお金が出ることになったので、他の会の場合は使えなくなるんではないかと、逆にちょっと困っているのです。お金を複数団体で分担したらどうかと思ったのですが、悪気はなくても行方不明になったり破れたりすると困るかな、という意見もありました。

 それぞれの道具を百均のクリアファイルに入れて、番号を書き、送られてきたアマゾンのダンボール箱(A4くらい・これがまたちょうどいいサイズ)に入れて保管します。

①「おばあさんとぶた」
参考文献は『世界のおはなしむかーしむかし』藤田浩子/編・著(一声社)または『子どもに語るイギリスの昔話』ジョセフ・ジェイコブス/再話(こぐま社)。
これは、二つ折りにした固い紙カードが8枚あるのですが、しっかり立たせることがむずかしかったです。それで、帯状の紙を、表裏をつなぐように片側に貼り付けてマチにして、しっかり立つようにしました。並べていくと1メートルくらいの机が必要になります。ですから、床に置いてやるかもしれません。文章も少し短くすると思います。くるりと順番にひっくり返していくところが見せ場で、楽しいです。実際に短く話したら3~5分くらいになるでしょう。

②「変身泥棒」
参考文献は『おはなしおばさんの小道具』藤田浩子/編・著(一声社)。
封筒の中にカードを入れて、出し入れしながら簡単に語ります。手品のようです。2分位。あとでぬりえをしてから使います。

③「いないいないばあ」
参考文献たくさん(不詳)。わらべうたです。操作が簡単で、小さいあかちゃん相手でも大丈夫みたいです。1分位。

④「コートのおはなし」
参考文献は『おはなしおばさんの小道具』同上
コートが描いてある大きな紙を順番に折りながら語ります。文章も短くおぼえやすく、上に書いたように小さい子どもでもオチの意味が分かって楽しいです。1分位。ドレス編もあるんですね。

⑤-1「わらぶき屋根の家」
参考文献は『おはなしおばさんの小道具』同上。
『これはおひさま』と同じような積み上げ話です。絵を見れば、言葉が簡単に語れますのでおぼえなくても大丈夫。2分位。机の幅が1メートルほど必要です。シャッと戻すと楽しいです。

⑤ー2 反対面「林の中から」
参考文献は不詳。わらべうたです。やはり言葉を覚えるのが簡単。2分位

⑥「くるくる変わり絵」
参考文献は不詳。この道具のための創作かも。おはなしになっていない、ちょっとした手品です。1分位

⑦「リスとドングリ」
参考文献不詳。この道具のための創作かも。スケッチブックの絵を見せてちょこっとおしゃべりする感じですね。お笑いの人のコントみたいです。2分位

⑧「レストラン」
参考文献は『続おはなしおばさんの小道具』藤田浩子/編著(一声社)
クイズと手品が合体したもの。色を塗らなくても拡大カラーコピーできるのが助かります。
一対一の交流になるので、他の人を置いていかない工夫が必要かも。子どもも緊張して好みの料理を忘れるかも知れないので、同じカードを手に持たせるという方法はどうか。3分位。

⑨-1 「森までドライブ」
参考文献は『おはなしおばさんの小道具』同上
まだ練習していません。これは、黒板に乗せるようにカードになっているので、黒板のないところではどうするか考えました。ためしに、洗濯ばさみを2個、足のようにかませて立たせたら、うまくいった。おそろいの洗濯ばさみが16個必要になります。5分位。

⑨-2 「あたまかたひざポン」
参考文献不詳。わらべうたです。カードを並べ替えて歌詞も変える遊びです。幼児相手でも大丈夫。大人の頭の体操にもなります。説明も簡単で、だれでも出来ます。何度でも繰り返せますが、2回やると1分位か。

⑩ 「あれだけはにがて」
参考文献は『おはなしおばさんの小道具』同上
きりなし話です。これも、絵を見て即興で語れます。2分位。

⑪ 「大きな箱」
参考文献は『続おはなしおばさんの小道具』同上
手品をしながら語ります。作る時にちょっと冷や汗をかきました。操作は、よく練習しないといけませんね。「裏返す」→「手前に倒して上を開く」→「手前に倒して上を開く」→「上からかぶせて手前下を向こうに送る」、に操作方法を書き直しました。1分位

⑫ 「ミニ本セット」
 5冊のセットにそれぞれ入っていたものをまとめてファイルに入れてあります。原紙を組み立ててしまうと複製できないので、まだ作ってありません。お土産にプレゼントできるといいですね。図書館あたりだと、いろいろ規則がありそうなので、他の場所でやりましょう。

 

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